第8話⁂五つの扉⁂


 

 可愛い魔法の小鳥ハッピーを預かった四人は、早速、翌朝その小鳥に付いて行った。

 

 すると…そこは、何とも奥深い山の中だが、不思議な幻想世界が広がっていた。

 一見すると何とも美しい世界が広がっているが、何かしら……怪しい五つの扉のようなものが有るではないか?


 それでは、その扉の正体を紐解く為にも先ずは、この美しい世界を特とご堪能あれ!

 

 四次元世界の「精霊界」は、メルヘンな世界だ。

 色とりどりの草花が咲き乱れ、鳥や虫たちが鳴いている、とても美しい不思議な世界。 


 その深い森の中は、何かしら……妖精が住み着くような幻想世界が広がっている。

 

 緑の森に赤や黄色にピンクの花々がところ狭しと咲き誇り、木々は青々と生い茂り色とりどりの果実を実らせ、木漏れ日がダイヤモンド💎の光りを放ち、辺りは妖精たちが金色の粉をまき散らして、キラキラ✨金色の雨が降り注いでいるように思える煌びやかさだ。

 

 淡いピンクや金色の羽根を付けた美しい妖精たちの衣装は、フリフリの赤や黄色やピンクの花びらの形の衣装で何とも神秘的で美しい少女たちばかり。


 髪飾りは、それはそれは可愛い花を髪飾りにしているが、どう見ても6歳くらいの子どもにしか見えない。そして…妖精の大きさは5~10㎝くらいだろうか?


 ステッキ片手に、まき散らす金の粉は、飛べるだけではなくて、小さな魔法が使えるようにもなる魔法の粉である。金色の粉をまき散らし、花から花へ飛び回る妖精たちの姿は、実に美しいファンタジー世界を彩ってくれる。

 

 地上世界にやってきた植物や物などに宿る妖精たちは、小さな種をぐんぐんと成長させ花を咲かせたり、果実を実らせたりと、地上の世界を美しい楽園に彩ってくれている。

 

 この不思議の森には、赤や青、緑に黄色の色鮮やかな美しい羽根を広げて、飛び回る鳥たちも沢山いる。そして…その美しい森の中を駆け回り……やがて仲間とたわむれ空高く飛び立って行く。

 

 更には、カラフルで色鮮やかな美しい蝶々が、ゆらゆら舞いながら花々に誘われてやって来て花の蜜を吸っている。何とも幻想かつ美しい森が広がっていた。




 それでは、次に五つの扉を紹介して行かなくてはいけない


 幻想世界の一つ目の扉


 ⁑死者が集まる冥界。

 冥界(めいかい、みょう(みやう)かい)あの世は、死後に行くとされている世界。霊魂が行くとされる世界。


 その扉を開けると、真っ暗闇の雲の隙間から月が薄っすら顔を出して、彼岸花を毒々しく照らしているが、辺り一面に咲き乱れているので余計に、おどろおどろしい雰囲気を醸し出している

 薄っすらと月灯りに照らされた川が有るのか、何か、キラキラ光って見える。すると……やがて…無数の灯籠が不気味に灯りを放ちゆっくりと流れ出した。


 死者の魂を弔って灯籠を海や川に流す行事。灯籠流しや灯篭流しとも呼ばれている。

 やがて…反対方向に目を向けると真っ暗闇の中に眩いばかりの、盆ちょうちん 回転提灯らしき灯りが煌々と光を放っている。

 よく見ると江戸時代の遊郭を連想させる街並みの、縁側にズラリと盆ちょうちん 回転提灯が、回転しながら延々と灯されている。何か死者を弔うためと言いながら一層不気味で物悲しい。

                                                                                                                                                                                                                                            



 幻想世界の二つ目の扉

 

 ⁑空中都市が現れた。

 

 空に浮かぶ都市──『グランド』。

 円形上の上に浮かぶ都市は巨大未来都市。無数のハイセンスな巨大ビルが立ち並び、圧巻の一言に尽きる。丸い球形の黄金のビルも有ればピンクゴールドメタリック に輝く超高層ビルも有り頂上は、斜面になった何ともハイセンスなビル群が立ち並ぶ。


 この都市には『天使』と『悪魔』が住んでいる。

 遠く離れた北西に位置する雲の上には『天使』が、また、おどろおどろしい北西の沼地には悪魔が住んでいる。そして恐ろしい限りの対立をしている。



 幻想世界の三つ目の扉

 ⁑薄っすら明るいのだが、太陽の出ない紫世界。


 槍の様な歪なビル群が建ち並び、星だけが無数に瞬いている幻想世界だが、時々雲がまるで化け物の様に醜く表れ出して、そして……その無数の紫の雲が慌ただしく流れ出している。果たして生物は存在するのか?



 幻想世界の四つ目の扉


 ⁑その世界は巨大な一見すると植物だらけの世界だ。

 美しい自然がどこまでも広がっているが、きのこも人間程の大きいキノコで、テントウムシの様な赤に黒玉模様のキノコや、それこそシイタケの様な巨大キノコに、また…異様にカラフルな毒キノコの様な巨大キノコ、更には花々も、美しいと言うよりこれだけ大きいと毒々しく、何かしら……食べられそうな恐怖心で足がすくむ思いだ。



 幻想世界の五つ目の扉


 ⁑それは…現在碧と信長🅰秀吉🅰家康🅰が転生したこの「極夜」の世界だ。


 実は…この世界は、強盗団の世界だった。

「ラバー城:強盗城」このラバー城には、王様が存在するのだが、現在は病気療養中だった。


 それではルフィ姫は何者なのか?

 実は…ルフィ姫は、交通事故に遭ったあの冴えない女の子、莉子だった。


 莉子は、それこそソバカスだらけの冴えない瓶底メガネ女子では有ったが、前世では福祉活動を積極的に行う、実に心優しい少女だった。


 その為異世界転生する時に、神様からこの扉五個の鍵を渡されていた。

 それは…この莉子だったらこの扉の世界を救ってくれる優しい少女だと、見込んでの事だった。


 そして…この鍵を渡すという事は、危険と背中合わせだという事だ。

 その為小鳥ハッピーを莉子に授けたのだった。


 それでは何故莉子が、この凶悪な強盗団の世界のお姫様になってしまったのか?















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