9話 言葉に代わって

 改まって切り出したものの、俺がサッカーを始めて辞めた理由にドラマ性はない。

 仕事人間だった両親の帰りを一人家で待つのが退屈で、自覚はなかったけど多分寂しくもあって。それで小学校に上がってすぐ部活に入ろうとしたけど、低学年のうちは野球部に入れない規則だった。

 危険だとかなんだとか。

 理由はどうあれ、無理なものは仕方ない。

 そして見つけたのが近所でやっていた小学生向けのサッカークラブだった。

 同世代の仲間とボールを蹴りながら走り回るのは楽しくて、クラブがない日も暇を見つけてはボールを蹴る日々だ。覚えたての小学生が上達しないはずもなく、それがまた嬉しくてのめり込み……。

 中学にはサッカー部があると聞いて、その頃から入部は決めていた。

 だけど。

「違うんだよな、やっぱり。小学生と中学生とじゃ」

 そもそも通っていたクラブ自体、うちみたいに金があっても働きたい親たちが託児所代わりに子供を預けるようなところだった。必然的に練習も緩く、試合も少ない。

 子供が怪我をしても困るし、親にしても週末は試合の応援より、どこか遊びに連れていきたいという実際的な事情もあったのだろう。

 なんにせよ、俺は中学のサッカー部で初めて見た。

 サッカーに挑む彼らの本気を。

 勿論、全員が全員じゃない。俺みたいに楽しさ優先のクラブで育ち、そのままの感覚で入部した者も少なくなかった。

 しかし全くいないことと、一人でもいることは大違いだ。

 名門と呼ばれる高校を目指すと公言して練習に励む者、将来の夢という次元を超え、ほんの数年後の目標としてプロ選手になることを掲げる者。

 意識の差は歴然だった。

 乾いたスポンジのごとくなんでも吸収できた小学生時代と違って、中学生になるとボールを蹴って走り回るだけでは上達しない。

 明確な目標を持って、ちゃんと考えた練習を繰り返す者と。

 目的意識もなくボールを蹴って、笑って楽しむだけの者と。

 上達が違えば、差が広がれば、劣等感は自ずと生まれる。周りの目も気になるけど、それ以上に気付かずにはいられないのが自分の声だ。

 本気になれる『あいつら』と、へらへら笑っているだけの『自分たち』。

 才能だとかなんだとか言い訳しても、他ならぬ自分だけは気付いてしまう。

 違うんだ、と。

 あいつらの才能が羨ましいんじゃない。

 あいつらの努力を笑いたいんじゃない。

 自分の、その本気になれない、努力を面倒と思ってしまう退屈な人間性にこそ劣等感を覚えてしまう。

「だから辞めたの?」

 夏希が問う。

 いいや、と笑うところまで予定通りだった。

「俺はどっちでもなかった。サッカーに本気なやつらでも、本気になれない自分を疎んだやつらでもない」

 本気ではなかった。

 だけど、できてしまった。

 小学生だった頃、暇さえあればボールを蹴って、それでも一人で蹴ることに飽きてあれこれ自分なりに挑戦した経験があった。だから中学に上がり、サッカー部で指導を受けても理解できるし、周りの上手い部員からも吸収できる。

 対して、仲間同士で蹴り合うのが楽しかっただけの部員はどうだ?

「野球でも同じだね。ていうか、なんでもそうか。練習の方法を知ってるのと知らないのとじゃ、上達の度合いは全然違う。素振りだって、ただバットを振るだけじゃないからね」

「だろうな。上達のための練習か、練習のための練習か。その違いを、あいつらは知らなかった」

 同じ部の中で、あるいは同じ学年の中で、見る見るうちに実力の差が生まれた。

 積み重なる劣等感は向上心ではなく卑屈さを呼び、卑屈になった心はありもしない悪意を汲み取ろうとしてしまう。

 実力の差は精神的な溝になり、次第に部員は、真面目組と不真面目組に分かれていった。

 悲しいかな、そんな呼び名さえも彼らの卑屈な心が生み出したものだ。

 その中で俺は、真面目ではないのに真面目組に数えられた。ただ単に練習ができたからだ。練習を苦にせず、上達に繋げられた。それだけで真面目と呼ばれてしまう。

 しかし、本気で取り組んでいる者には俺の手抜きはバレていた。

 程々に楽しめればいいよ、と憚らずに笑う俺をどう思っていたのかは知らない。

「でも、そのお陰で部の中が見渡せた。軋轢の原因も、その時に初めて知った」

 下らない、と笑い飛ばしたくなったのを覚えている。

 笑い飛ばさなかった理由は、冗談を交わす相手もいなかったからだ。

「二年になる時、選手をやめると顧問に言った。試合に出るより、試合に出る選手のサポートがしたいって」

 少し悩んだ。

 その時ではなく、今この瞬間、それを口にするか否かを。

 けれど悩んだのは、ほんの少しだけ。

 気付けば口は、滑るようにして声を吐き出していた。

「本当の理由は違った。ただ中途半端な自分が嫌だっただけだ。真面目にやっているやつらほど真剣にはなれなくて、手ぇ抜いて適当にやっても面白くなんかなくて。どっち付かずのまま続けられるほど好きでもなかった」

 でも一年間マネージャーをやって痛感した。

 俺は……あるいは俺も、羨ましかったのかもしれない。

 あんなに打ち込める何かが、胸を張って好きと言える彼らが。

「三年になって、受験勉強を言い訳に部活を辞めた。サッカーも辞めた。身体を動かすのは好きだったけど、一人でボール蹴ってるのは恥ずかしくてな」

 だから昨日は楽しかった。本当に楽しかったんだ。

 陸上部のマネージャーも中々に肉体労働だけど、スポーツらしいスポーツを授業以外でしたのは久しぶりな気がする。

 それだけが理由ではないにせよ、また行きたいと思ったのは本心だ。

「だからまぁ、ここに来るのも久しぶりなんだ」

 どれだけの時間、昔話をしていただろう。

 いつの間にか、俺と夏希は駅前の喧騒から遠く離れたところにまで来ていた。

「ここは、……山?」

「ってほどでもないけど」

 驚きが滲む声に笑い声を返しつつ、階段と坂道の中間みたいな山道に足を向ける。

「この近くにじいちゃん……祖父の家があって、小さい頃はよく遊びに来てたんだ。だけど公園とか空き地はなかったから、ランニングがてら登っていって展望台でボールを蹴ってた」

 思えば危なっかしい子供だったのだろうが、何事もなく過ぎ去った今になると懐かしい思い出の一つだ。

 水も持たず、ボールだけ持って。

 今は一段一段踏み締めて登っていく山道を、スキップするみたいに駆け上がり。

 ふと、思い出す。

 あの頃の俺は、どこかに行ってしまったのだと思い込んでいた。

「なぁ、夏希」

 何気なく呼んでみる。

「高校に上がって、やっぱり身体を動かしたくて運動部を見て回った。それで多分、一目惚れしたんだ。あの二人に。あの日の二人に。全力で走りながら、それなのに楽しそうな笑顔に」

 あれから一年半の月日が過ぎ去った。

 また一年半が経ち、高校を卒業した頃には若気の至りと言い訳したくなるのかもしれない。

 今日、一緒に歩いた二人。

 七瀬と夏希の違いはなんだったんだろう。

 分からない。

 ――だけど。

 たとえ恋に恋した、勘違いの幻想だとしても。

「俺はあなたが好きだ。本当の理由は知らなくても、それでも」

 足音が減った。

 一歩、二歩と一人分の足音が続き、それも止まる。

 振り返れば、立ち止まったまま俺を見上げる夏希がいた。

「僕は、違う」

 静かで、優しく、それでいて強い響きを持つ声。

 見下ろす姿に、耳の奥へと染み込む声に、あの瞬間の面影はない。

 なのに、一秒にも満たないはずの沈黙が今にも胸を引き裂きそうだった。

「僕は君が好きだ。その理由を、僕は知っている」

 息が詰まる。

 上手く呼吸ができなくて、咳き込みそうになるもそれさえ上手くできない。

「僕は男だ、身体も心も。カナとキスをした時は興奮したし、やっぱり女の人には惹かれる。だって、僕は男だ。それが普通で、そうじゃない人の方が珍しい」

 夏希は笑った。

 未だ何も言えずにいる俺を尻目に、ひどく露悪的に頬を歪ませて。

「だから女装しようと思ったんだよ。親に隠れて、同級生にも同僚にも隠れて。変身願望があったわけでも、スリルを楽しんでいたわけでもない。僕はただ間違えたかった。まるで反抗期の子供みたいに」

 彼の言葉は妙にすんなりと溶け込んでくる。

 そうか、と知らず笑みさえ浮かべたほどだった。反抗期の子供。無邪気に笑っていた姿を思い出し、自覚があったのかとまた笑ってしまう。

「いつか誰かに見つかって、お前は間違っている、そんな人間じゃないって言われたかった。そうしたら笑って、あなたの目が節穴だっただけだって言ってやるつもりだった」

 あまりに遠回しの、幼稚な悪戯。

 大の大人がやることかよ、と笑い飛ばしたくなる一方で、違和感なく思い描けるのだった。

 意地悪に笑って、彼は確かに言うのだろう。あなたの目が節穴だっただけだ、と。

 なるほど、正しく子供だ。

「なのに君は、そんな僕を好きだと言った。しかも白昼堂々、人混みの駅で。女装してほくそ笑んでた僕が馬鹿みたいだ。僕が男だとも気付かないで、笑い話にもできないほどの間違いを犯した」

 笑うだけ笑って、誰もかもいなくなってしまった後で、彼はきっと呟くのだろう。

 そんなつもりじゃなかったのに、と。

「それが堪らなく嬉しかったんだよ」

 夏希の笑みは千変万化だ。

 楽しそうに、意地悪そうに、そして寂しそうに、悲しそうに。どれも等しく笑みなのに、彼の全てが詰まっているようだった。

「最初は全然なんともなかった。こんなことがあるんだって思いながら家に帰った。だけど時間が経っても……ううん、時間が経てば経つほど楽しくなって、笑いそうになって、それで気付いた。僕は嬉しかった。君に好きだって言ってもらえたことが」

 寂しそうに笑う、その笑顔が愛おしいと思ってしまうこれも、勘違いに過ぎないのだろうか?

 彼と俺、二人の目が合う。

 薄闇の山道でもそうと分かるくらいに頬が染まるのが見え、待っているのも馬鹿らしくなってしまった。

 右手を差し出す。

 夏希は僅かに視線を上げ、けれども躊躇うことなく左手を返してくれた。

 握り、握られた手を引く。

「だけど寂しかった」

 そう口に出してしまえることがずるいと思う。

 俺は今、溢れそうになる言葉がどうしても喉でつかえてしまうのに。

「間違っている僕を好きと言ってくれた君を好きになった。なのに君は男で、僕も男だ。後悔した。女だと誤解させたまま、せめて連絡先くらい聞けばよかった。恋人にはなれなくても、友達にはなれたかもしれないのに。連絡先も、名前も、何も知らない君に、また会えるとは思わなかった」

 言葉は胸に溢れてくる。

 震える声が鼓動を揺らした。

「だけど、それでよかった」

 何もよくなんかないと泣き叫ぶ声とともに、彼は無理やりに笑ってみせる。

「やめようと思った。ううん、やめるって決めた。たとえ勘違いだとしても、間違っている僕を君が好きだと言ってくれたから。だから、それが正解なんだって信じることにした。他の誰がなんと言っても、再び会えた君自身が間違いだと言っても構わない。僕は何一つ間違えてなんかないって言い張ると決めた」

 どれだけの言葉を溜め込んでいたのだろう。

 昨日も、今日も。

 何がそこまで……、考えかけた思考を断ち切った。

 ぐしゃぐしゃに濡れた顔に左手を伸ばし、涙だか鼻水だかも分からないそれを拭う。夏希は恥ずかしそうに鼻を啜った。それで却って顔を赤く染めるのだから、どこまでも子供みたいに見えてくる。

「なのに、また会えた。会えてしまった。決めたはずなのに怖くなった。君に嫌われたら、何もかも勘違いで自分は騙されただけなんだって言われたら。想像するだけで怖かった」

「だったらどうして――」

「だからだよ! ……だから、確かめずにはいられなかった。少しでも一緒にいて、長くいて、君が何を考えてるか知りたかった。どう思ってるのか確かめたかった。なのに。なのに、なのにっ!」

 泣いて、叫んで、また泣いて。

 学校指定で値が張るワイシャツの袖がどんどん汚れていく。

「君は馬鹿だ。なんで男なのに、君も僕も男なのに。一度しか会ってないのに、僕のことなんか名前も知らなかったのに、好きになった理由さえ分かっていないのに。どうして君は……ッ!」

 どうして、と言われても。

 答えは二つに一つで、どちらも既に出ているだろう。

 七瀬の言った通り恋に恋したか、夏希の言う通り馬鹿だからか。

 まぁ、どっちでもいい。

「……君も、僕も、間違っている」

「似た者同士?」

「そういうことじゃないっ!」

 じゃあ、どういうことなんだろう。

 聞こうにも、愚図った子供は抱き縋ってきたまま耳を貸そうともしなかった。

「こんなの間違ってるんだよ」

「何一つ間違えてなんかないんじゃなかったの?」

「逢香は黙ってて!」

 これだから子供は。

 黙れと言われて黙ったのに、沈黙が五秒も続けば僅かに顔を離して見上げてくる。何か言ってほしいなら、そう言えばいいのに。それが言えないから、悪戯をして構ってもらおうとするんだろうけど。

「男同士なんだよ……?」

「それ、今のあなたが言いますか」

「敬語」

「どうして嫌なの?」

「……距離、感じるから」

「じゃあ夏希」

「なに?」

「俺は夏希さんのこと、好きですよ」

「うぅ……!」

 唸りながら睨んでくる。

 けれど長くは続かず、だらしなく頬が緩んだ。

「敬語じゃない方が好き」

「ん、じゃあそうする」

「最初からして」

「やだね。それじゃ面白くない」

 どうしたら面白いんだろうと考えてみて、まぁ今の俺たちほど滑稽なものもないかと、彼の真似をして露悪的に笑ってみる。

 男同士。

 街の喧騒を少し離れた、暗がりの山道で。

 なんというか、通行人に見られたら通報されかねない惨状である。

「男同士なんだよ」

「さっき聞いたよ」

「いいの?」

「それ、今の夏希が言う?」

「さっき聞いた!」

 何がそんなに嬉しいのやら。

 自信満々に言ってくる姿は到底年上には見えなくて、だから握り合った手に力が入ってしまった。互いの身体の間に挟まれ、窮屈を通り越して少し痛くなってきた手。

 離そうとしたら余計に強く握り締められるそれを、こちらも強く握り返してみる。

 本当に、何がそんなに嬉しいのやら。

「そろそろ答え、聞いていい?」

 無邪気に笑う悪戯好きの子供を見つめ、どうしようかと考える。

 違うな。

 考える振りをしてみせた。涼しげな春の朝、ぬくぬくと毛布にくるまる子供みたいに微睡みを帯びた眼差しが注がれる。

「好きだよ」

「だから?」

「えっ?」

「ほら、それはもう聞いたから。で、その後は?」

 今度はこちらから悪戯を仕掛ける。

 俺が何を言おうとしているのか知っている顔で、瞳だけはもしかしたら違うんじゃないかと不安そうに揺れていた。

「告白したのは俺だよ。付き合ってほしいとも言った。答えは、まだ?」

 瞳がまた揺れる。

 言葉を探し、けれど探すまでもない一つしか見つからず。

 そして意を決して、開いた口に。

「んッ……!?」

 唇を重ねた。

 驚き、咄嗟に離れようとする顔を左手で引き寄せて――。

 どうすればいいのかは分からなかった。

 だけど、どうしたいのかは知っていた。

「ッ……んっ」

 吐息にならない空気が混じり合う。

 熱くて、柔らかくて、少ししょっぱくて、ほんのりと甘い気がした。

 何が正解なのかは分からない。

 だけど、知っている。

 何が正解で、何が不正解でも、他のものなんて俺たちにはなかった。

「あい……あい、か!」

 夏希の顔が離れる。

 呼んで返してほしいのかと口を開きかけ、してやられた。

「んんっ」

 熱く、熱く、溶けていく。

 何が俺で、どこまでが俺で、どこからが、何が……。

 思考までもが溶けてゆく。

 右手が冷たい空気に触れて、握り合っていた手が解かれたのだと気付いた。すぐに手を伸ばす。だけど遅かった。首の後ろに両手が回される。背丈はほとんど変わらないのに、夏希はわざと体重をかけてきた。

 自然、顔が下がる。

 舌の上を、熱くて柔らかいものが撫でていく。根本から、喉まで這うかのように奥へ、奥へと。喉が詰まる。苦しくなって離れようとするも、放してくれない。力が入る。途端、知っていたかのように夏希が離れていった。

 夏が終わり、秋が始まる。

 肌寒いくらいに冷え込んだ夜の風がのぼせきった頬を冷やした。

「あいか?」

 蕩けた声と顔で夏希が笑う。

「ほんとにいないね」

 何が、と聞き返そうとした直後、我に返った。頭が冷える。

 しかし夏希は微睡みに似た表情に微笑を溶かし、また首に手を回してきた。

 耳元で、囁かれる。

「どうする?」

「どう、って……」

 俺は逃げた。

 自覚はあった。

 幻滅はしないだろうが、嫌な顔はされるかと思った。

 でも、違った。

 夏希は露悪的に、蠱惑的に囁く。

「今なら好きにしていいよ。……ううん、好きにするよ。逢香は、どうしたい? どうしてほしい? 今なら、今だけなら、なんでも逢香の言う通りにするから」

 逃げ道を塞がれた。

 気付くと同時、悟ってしまう。

 これが夏希に恋するということか。

 何をすれば俺が喜ぶのか見透かしていて、だからこそ、その居心地の良さに甘んじてしまえば飽きられ、失ってしまう。

 怖い。

 だけど、それ以上に――。

 彼の細い、しかし華奢とは言い難い身体に手を伸ばす。

 楽しくて、楽しみだ。

 これからの毎日は、きっと飽きることなんてないのだろう。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る