第15話 ブラッドサポーター
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〈INFO〉
・ジョブ『ブラッドサポーター』に就職しました。
・専用アビリティ【血脈強化 レベル1】【ドラゴシンクロ】【ドラゴンサポート レベル1】を習得しました。※こちらはジョブアビリティとして通常アビリティとは別にセットされます。
・専用スキル『ドラゴエンハンス・マジック』『ドラゴエンハンス・ディフェンス』を取得しました。※こちらはジョブスキルとして通常スキルとは別にセットされます。
・専用アーツ『ブラッドシェル』を取得しました。※こちらはジョブアーツとして通常アーツとは別にセットされます。
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どうやら無事にジョブに就く事ができたようだ。
これらの専用アビリティやスキル・アーツの効果だが、流石に知らないまま進めても面倒なことになりそうだったので、どういうものなのかを確認することにした。
まずはアビリティについてだが、【血脈強化】は召喚しているドラゴンがブラッド・ドラグーンである場合、アビリティレベルに応じて対象のドラゴンのゲージ以外のステータス値を強化するというものだ。
【ドラゴシンクロ】はドラゴンに対する支援・回復・補助スキル使用時の減衰率やデメリット効果を無効化するという効果であり、これによりルヴィアに対しては『魔力供与』で与えられるMP量は消費MPと同量となる。
【ドラゴンサポート】はレベルに応じてドラゴンに対する支援・回復・補助スキルの効果を高めるというものとなっている。現時点でその上昇率は1.1倍だ。
スキルに関しては、『ドラゴンエンハンス』というドラゴン専用のスキルを覚えた。これは、一定時間の間、ドラゴンの基礎ステータス値を上げるという効果で、現時点ではINTを50上げる『マジック』とVITを50上げる『ディフェンス』を取得している。
このスキルの特徴として、基礎ステータス値を上げる加算式のスキルなので、『アタックアシスト』などの倍率式の支援スキルと同時に発動することができる。消費MPがどちらも50と高めではあるが、ドラゴンに対してはかなり便利な支援スキルだろう。
この『ドラゴンエンハンス』系の上昇値は【ドラゴンサポート】のアビリティレベルで増加する。更にこのスキルは【ドラゴンサポート】の効果の対象となるので、実際の上昇値は55となっている。
なお、残念ながらこのスキルは【後方支援】の効果の対象外となっているので、これ以上は効果は上がらない。
アーツに関しては『ブラッドシェル』という血を用いてシールドのようなものを形成するアーツとなるようだ。血を使うと言っても自分の血が無くなるとかそういうものではないらしい。よく分からないが。
まぁ、咄嗟のときに身を守るものを作ることができるようだが、現時点では耐久値が10と低すぎるのであまり使い物にはならないだろう。なお、こちらは【血脈強化】のアビリティレベルに応じて強化されるらしい。
結果として、僕のステータスは次のように変化することとなった。
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リュート レベル:1
属性:無
ジョブ:ブラッドサポーター レベル1
HP:100 / 100
MP:320 / 320
SP:80 / 80
STR:20
ATK:20
VIT:90
INT:30
MIN:90
RES:30
AGI:110
DEX:170
LUK:200
ALL STATUS:1260
〈アビリティ〉
・セット
【魔術 レベル1】【魔力強化 レベル1】【俊敏強化 レベル1】【技量強化 レベル1】【魔力供与 レベル1】【スキルリンク】【後方支援 レベル1】【調合 レベル1】【加工レベル1】【調理レベル1】
・ジョブ
【血脈強化 レベル1】【ドラゴシンクロ】【ドラゴンサポーター レベル1】
〈スキル〉
・メイン
『契約』『召喚』『送還』『マナボール』『ヒール』『魔力供与』『アタックアシスト』『リリーブテンション』『調合』『加工』『料理』
・ジョブ
『ドラゴンエンハンス・マジック』『ドラゴンエンハンス・ディフェンス』
〈アーツ〉
・メイン
なし
・ジョブ
『ブラッドシェル』
〈装備〉
・武器:初心者の杖(両手)
・頭防具:なし
・胴防具:初心者の革鎧(上)
・腕防具:なし
・腰防具:なし
・脚防具:初心者の革鎧(下)
・靴防具:初心者の靴
・アクセサリー1:なし
・アクセサリー2:なし
・アクセサリー3:なし
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「……さて、このクラスカードですが、外に出るための通行証などの身分証明として利用可能となっています。ただし、実際に身分証明として使うためには、いずれかのギルドに登録をする必要があります」
どうやら次のチュートリアルの項目はギルドの登録のようだ。このカードを通行証などの身分証明として使うために、ギルドに登録して身分を保証してもらう必要があるらしい。
その登録するギルドだが、冒険者ギルドと生産者ギルドのどちらかに登録すれば良いらしい。
ただし、それぞれのギルドでは登録試験というものが行われており、その試験に受からなければ登録することはできないらしい。
「とはいえ、滅多なことでは不合格にはなりませんし、仮に不合格になってもすぐに再試験を受けることができるので、心配する必要はないとは思います」
冒険者ギルドの場合、ギルド職員の前でその実力を示す必要がある。その場合、当然ながら僕ら来訪者はドラゴンと一緒に戦闘することができる為、滅多な事が無ければ負けることはないらしい。
生産者ギルドの場合、ギルド職員の前で自身が使える生産スキルで何かしらのアイテムを作成する必要がある。その際、必要となる道具や素材はギルドが用意してくれるのでその点を心配する必要は無いようだ。
「成る程。僕の場合は……まぁ最終的にどちらにも登録するとして、手っ取り早いのは冒険者ギルドかな」
そう呟いて隣に立っているルヴィアの顔を見る。ルヴィアは何故こっちを見たのかよく分かってなさそうだったが、取り敢えずニコッと笑って返してくれた。
ドラゴンと一緒に戦えるということは、戦闘面をルヴィアに任せて僕はサポートに回っても問題はないということだろう。
まだ使ったこともない生産スキルを試してみるよりは、遥かにマシだと思う。
「成る程。冒険者ギルドですか。まぁ、妥当でしょうね。……それなら、ここから出て聖竜神殿を越えて、更に南門の方向に進むとありますよ。初心者の工房のすぐ近くにある、赤色の屋根の建物がそれですね。因みに生産者ギルドはここから北の門の方向に向かってすぐの白い屋根の建物です。ここからの距離としては生産者ギルドのほうが近いですね」
わざわざ場所や外観を教えてもらったので、それを頼りにギルドに向かうことにしよう。
僕はナディアに感謝しつつ、ジョブ案内所を後にして冒険者ギルドへと向かうことにした。
聖竜神殿を越えたあたりで再び周囲の様子を見てみるが、プレイヤーの様子は初心者の工房を出たときと変わらず、まだ僕と同じ初期防具のプレイヤーの数は多いようだ。
おそらくだが、次のギルド登録が終わればチュートリアルも終わるはずなので、そうすれば外に出て色々探索することも出来るだろう。
早いところルヴィアと並んでも目立たない程度の装備を整えたいところだが、果たしてそううまくいくだろうか?
そんなことを考えながら歩いているといつの間にか赤い屋根の建物――冒険者ギルドの前に辿り着いていた。
あまりにも普通に存在していたので危うく通り過ぎるところだった。僕らは、慌てて冒険者ギルドの中に入った。
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