〜8話〜 決闘

ふぅ…清々しい朝だ。漏らしたりしたらこんな朝味わえないだろうな

まあ漏らすやつなんていないだろうけど


俺はギルタン達の実家であるレンダート城で養ってもらう事になった。

レンダート城はかなり大きく住んでる人も多い、だから俺のことを悪く思ってる人もいる

らしい…

まあ受け入れてくれてる人も多いらしいが

今の俺の目標はあの酔っ払いを見返すこと、誰にどう思われようと正直どうでもいい


にしてもどうするべきか…目は離さなかったはずなのに何も見えなかった…あれだけ条件がついていても正面から戦えば勝ち目はないだろう。正面から戦えばだ



〜3日後〜


俺とリードは再び棒を持ち向き合う

ギルタンが真ん中に立っている


「制限時間はないんですよね?」

「ああ、ないぞ」

「わかりました」


よし、ならいける


「準備はいいな?それでは始めっ!」


リードは相変わらず棒を振り回している

だがそんなことはどうでもいい、リードは動けないし制限時間もない。俺は好きにやらせてもらう


俺は軽快な足取りでリードに向かう…のではなく城の中へ。


「あれ、ガイア城に行っちゃったよ?」

「はっ、俺を目の前にしてちびったのか?」

「何を考えてるんだあいつは…」

「まあ待て、制限時間はないんだ」


4人の会話を耳に入れつつ俺は城の中に入っていった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「あっ、ガイア帰ってきたよー!」


レインが1番に気づいてくれた。かわいい

手ふっちゃお

元気いっぱいに返してくれた。愛おしい


「おお何してたんだ?持ってるのはなんだよ?」


ガッシュが尋ねる


「いえ、少しやりたいことがありまして。まあ見ててください」


俺は再びリードの前に立つ

 

「よおクソガキ。俺にビビって逃げたかと思ったぜぇ。ここに戻ってきたことは褒めてやる」

「残念でしたね。寝込みを襲おうとも思いましたがそれじゃ不確定ですし何より僕のことを認めないでしょう?」

「はっ、そうだな。まあ寝込みを襲っても俺には勝てねーけどな!」

「そうですか」


この勝負にリードが勝つ条件は木の棒で俺の頭を打つこと。つまりリードは木の棒がなければ俺に勝てないということだ。なら木の棒を使えなくしてしまえばいい。


そのために必要なのがこれ。簡易的火炎放射器!!スラムにいた頃火遊びは死ぬほどやったからな。久しぶりに作ってみたがうまく動作してくれて助かった


俺は火炎放射器を構えリードに向けニヤリと笑う

さてどうやって料理してやろうか…火だけに


「おいおい、何が飛び出すってんだ…?」

「おや?ビビってるんですか?」

「ばかいえ!さっさとこいよ」

「それではいきますよ」


引き金を引く。炎はリードの右手の木の棒に一直線に噴出する。すぐそばに水場はあるし念の為多めに燃やす。個人的な恨みもあるし


よし。そろそろいいだろう。リードは何も言わないがどうなった?


あれ?いや?ええ?

なんで無傷…?棒どころか服にも燃え移った気配もない。え?ちゃんと火届いてたよな?


「おいリード。」

「な、なんだよ」

「使ったな?」

「あ、ああ」

「反則だ。俺は木の棒だけ使ってと言った。この勝負ガイアの勝ちだ。」

「よかったねーガイアー!」

「おめでとう。火を使うとは素晴らしい発想だな!」

「あ、ありがとうごさいます」


あまり勝った気はしない。正直勝ち負けより木の棒が燃えなかった理由が気になる…それに使ったってなんだ?火の無効化…何か道具を隠し持ってたのか?まだまだわからないことだらけだ


「お前はガイアに負けた。約束通り師弟関係になってくれるな?」

「ああ、いいぜ。ちょうどこいつに興味が湧いてきた所だ。やり方は俺の好きにしていいよな?」

「かまわん。ガイアあいつのやり方は雑だし厳しい。だが乗り越えたら戦闘の基礎を覚えられだろう。がんばれよ」

「はい!ありがとうごさいます。そして師匠。これからよろしくお願いします」

「師匠なんて呼ぶな気持ち悪い!リードと呼べ!分かったなクソガキ」

「ではリードで。僕のことはクソガキでなくガイアと呼んでください」

「はいはいクソガキガイアさん」


こうして俺に師匠ができた



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クロスストーリーズ ガッデム乳山 @gaddemutitiyama

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