第5話 3歳での日常①
あのあといろいろあって、俺とアルナは三歳になった。
ここ三年毎日一緒に暮らしてて、アルナは意外といいやつだとわかった。
俺らのとこを攻めてくる一番上のやつの性格がどんなものかと思ってら…
あと、やけにすぐに俺に心を許した?のが不思議で一回聞いてみた。どうやら俺と同じく、その国で昔から続いているのと、周りのやつらが魔族が悪いと言いまくったのが原因で実際はあまり乗り気じゃなかったらしい。
まぁ、意図的にではないにしろ、二人揃って転生したらなんか平和になったから、結果おーらい、だったか?
あ、ちなみに三歳になったから俺らは歩けるようにも喋れるようにもなった。
俺とアルナは家族の前ではいい子を演じている。
別に示し合わせたわけではないが、どうやらアルナも俺と同じく、大人である性格をそのままされけ出すのは良くないと思っているらしい。
そいうことで、今日も今日とで1日の始まりだ。うちの屋敷、ちょくちょく結構高価そうなのが置いてあるが…男爵家、だよな?
俺たちの部屋は、俺たちが親に頼み込んんだため、少し特別仕様になっている。
二人で合計三部屋あり、俺の部屋、二人の共同部屋、アルナの部屋の順に横に並んでいる。ちなみに、廊下に出なくても部屋を行き来することもできる。
なぜ共同部屋が欲しかったかと言うと、俺たち二人で話し込む部屋が欲しかったからだ。。転生者として、そして中身が三歳児ではなく大人として話す場所がどうしても必要だった。だからと言って、個人の部屋を行き来すると将来的に色々問題になるだ。絶対。とくに、なんていうんだろ、10代になると、いろいろ、な。うん。
そうこう考えているうちに、支度が終わったため、部屋を出る。
3歳なのに一人で着替えられるかって?当たり前だ。魔王なめんな。
「おはよう、アスト。今日はちゃんと起きたんだね。」
同じタイミングで反対側のドアが開いて、アルナが出てきた。
「…?俺が遅くに起きたことあったか?」
そう俺が答えると、アルナは呆れたようにため息をついた。
「アストってば、用事がないと私が起こすまでずっと寝てるのに、よくそんなこと言えるよね…それでも用事があるときはちゃんと起きるって、さすが魔王、というべきなのかなぁ…」
「最後の方はなんて言っているか聞こえなかったが、そのくらい普通だろ?」
朝から何変なことを言っているんだ、アルナは?
「はぁ。…まぁいいや、朝ごはん食べに行こう。使用人達を待たせたら悪いし。」
「あぁ、そうだな。」
なぜか呆れたようなアルナと一緒に部屋を出て、食堂に向かう。最初の頃は前世ずっと魔王城にいたせいか、屋敷が狭く感じたが、いまはもう慣れた。
「おはようございます、アストルム坊っちゃま、アルナリアお嬢様。」
「あぁ、おはよう。」
「おはよう。」
何人もの使用人たちと挨拶を交わし、ようやく食堂に着く。
そうはいっても、他の家族はもう食べて各々のことをしているが、これは俺たちが山菜というまだ睡眠がたくさん必要な年齢なため仕方ない。この体、本当にすぐ眠くなってくる。
うちの料理人が、俺たちが椅子に座ると同時に朝食を持ってくる。前世とは味の付け方がシンプルであまりどれも差がない気がするが、魔王城で食べていたものと比べても仕方がないと割り切る。
「「いただきます」」
これはものを食べる前、どの転生者もやっていたことだったので俺とアルナもやっている。食べ物を作った人や材料を育てた人、肉となった動物などに感謝する言葉らしい。
とりあえず二人で黙々と食べる。さっさと食べてやりたいことがあるからだ。
「ごちそうさまでした」
食べる量をほどほどにして、席を立つ。
「今日は一週間に一度の書物庫に行ける日だからな。早く行くぞ。」
「わかってるって。」
そう言いながら、俺たちは部屋に戻る。
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