ドラゴンに会いに行くぞ!07




「マイクロブラックホール!(超極小黒点!)」






 ピカッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!




 ドンッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!













 あたりには瞬間的に超光度の光が一瞬現れ、その後、瞬間遅れて鈍くとも超轟音の爆発する音が1回鳴った。この轟音はここから一番遠いエルフ領のサファリ公爵のところまで聞こえたという。


 轟音が鳴った後は黒い球体が現れた。その球体は膨張をはじめドラゴンはもちろん森をもどんどんと飲み込んでいき、パールが宣言していた森と同じくらいの大きさになっていた。


 森と同じくらいの大きさになってしばらくしてから、今度は1つの点に向かって収縮をはじめていった。少しずつただ静かに本当に何の音も無くスローモーションのごとく。


 そして最終的には野球のボール程度の大きさになっていた。この間、10分ほどの出来事であった。




 パールは前入りしていた理由について、魔法にて影武者をひとり生み出し、その影武者がさらに魔力そのものをずっと外出しにして溜め込んでいたのである。その際はもちろん気づかれないように魔力をカモフラージュもしていた。


 そして、パールの魔法発動でその魔力を暴走させて超ミニチュアの超新星爆発&ブラックホールを発生させたのであった。





 魔法の発動に成功していったん安堵するパールである。そのパールの元へパステルとブレスがやってきた。


「おお! ふたりとも大丈夫であったか?」


 パールがふたりに声を掛ける。



「はい。問題ないっス! 魔王様が2回目の業(技名)を言ったときにちゃんと目をつぶって耳をしっかり塞いだっス。 それでもまぶしかったし、凄い音が聴こえましたけどね。」


「わたしはすいません。想像よりも凄い音でした。まだ耳と頭がくらくらしてしまってます。」



「ふむ。耳の良い狼のブレスにはちと辛かったかもしれぬな。しかし、じきに治まるじゃろうて。」



「ところで魔王様、これなんスか?」


 黒い球体を前にしてパステルは尋ねる。



「これはな、ブラックホールと言って、まあ詳細な説明は難しいので省略するが、この中にさっきのドラゴンや木々など飲み込んだものがすべて凝縮されておる。


 もはや、あやつらは生きてはおるまい。あっ、触るでないぞ! 触ったら最後、これに飲み込まれ二度と出てはこれぬ。それはワシであってもじゃ。」


「ヒエッ! マジっすか?」


 パールの言葉にビビッてブレスにしがみつくパステルであった。



 そして最後にパールはパチンと指を鳴らす。するとブラックホールはどこかへ消えてしまったのであった。


 すべてが終わり、再び周りを観察する。ブラックホールが最初膨張したのと同じ球体の通りに地面をえぐりとられていたのがわかる。


 これは地獄というよりは、何もない「虚無の世界」といったほうがしっくりとくるだろう。




 その後、パール、パステル、ブレスは魔王城に戻り、すべての勅命を解除し日常に戻ったのである。








 後日談。


 まずは亡命してきたドラゴンたちの処遇については、一度、元の森があったほうへ連れていき惨状について確認をさせた。逆らうとこうなるということを伝えるためである。


 何もなく球体にえぐられている場所を見るドラゴンたち。あっけにとられ、何も言葉は出てこない様子であった。


 ドラゴンたちはパールに服従し、忠誠を誓って従属するということであった。パールとしても元々亡命してきたドラゴンたちに罪を着せるとかは考えておらず、他の領主や精霊族とともに復興に力を注いでくれるよう言い渡した。


 その後、無事に復興を果たした際には貢献度によって、ドラゴン族の公爵領とすることを約束した。



 次にバックスと公爵たちを現場に呼びつけた。もはや何が起きればこうなるのかわからないので、ドラゴンたちと同様、あっけにとられた反応であった。これはパールとしてもニヤニヤして反応を楽しんでいた。


 その後、予想通りサファリ公爵がなぜこのようなことになったのか聞いてきたのだが、説明がめんどくさいのでブレスに押し付けた。


 そして公爵たち個別には、まず、バックスにはドラゴンの内部抗争の心配が無くなった分、人間との抗争に注力を注ぐように命を出した。他の領主たちには、この地の復興をサポートするように命を出した。



 そしてブレスには狼や動物、獣たちの避難の調整について多大な能力を発揮したこともあり、内部調整力は充分と判断してパールの第一秘書に任命した。


 そしてパステルにはバックス領の内務省のトップらしき役割を与え、姉妹そろってバックスをサポートするように言い渡した。


 現在、パステルの姉がバックスの秘書と内務省的なことをひとりで実行していたため負担が大きいと判断していたからだ。


 この命について大喜びするパステルであった。もともと姉妹そろって働きたいという希望は聞いていたからだ。


 しかし、すぐにこのことはパールの秘書を外れることを認識するパステル。すぐさまパールのもとへ行き、ワンワンと大声で泣きだして寂しがるのである。


 この光景は他の公爵も見ており微笑ましく見守っていた。




 真樹が魔王パールとして転生して、魔王国内に噴き出していた諸問題がいったんは落ち着いたところであった。


 しかし、あまりにも大きな力(能力)を発揮しすぎたことにより、それは新たな問題を生むことになっていき、またまたパールを悩ませるのである。


 その話についてはまたの機会ということで。



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 これにて今回のスワッピング転生のお話はいったん終了となります。

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 今は続きを書くつもりは無いのですが、反響によっては続きを創作していきたいと思っています。


 本当は続きを書いていきたいんです!

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 それではまたお会いできることを楽しみにしています!!!




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異世界の最強幼女魔王様とスワッピング転生をしました。あれ?これってそそのかされただけなんじゃ!? Tさん @T-SAN

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