4大公爵全員集合!06
「あ、そうじゃ! 言い忘れておったわ! ギジよ。おぬしに頼みがある。」
「はい。なんなりとお申し付けください。」
「いやな、バックスのところじゃが、今も人間どもと交戦中というのは知っておろうが、この配置換えの際に数十名ほど送ってはくれまいか?
それに戦地のほうが、もしかしたら手っ取り早く手柄を立てることもできるかもしれぬからな。」
「承知しました。もとより我ら鬼の一族は生粋の戦闘民族。必ずやお役に立って見せましょう!」
そう言ってギジは一礼をした。
その後、横からサファリが割り込んできた。
「お話の横から割り込む無礼を許してくださいませ。」
「うむ。よかろう。サファリよなんじゃ?」
「感謝いたしますわ。魔王様。
今の話。我々エルフからも人員を提供させていただきますわ! バックス殿の領地に永住することはできませんが、十数人単位で、出張という形式で傭兵のように立ち回らせてもらえるのであれば可能です。
私自身は戦闘に向きませんが、戦闘に特化したメンバーも多数おりますので必ずお役に立つことをお約束しますわ!
そしてお約束が叶った際には、その可愛らしいお身手で、わたくしの頭を撫でていただきたいのです!」
「ほんとうか? それは助かるのう! ぜひとも頼む。しかし、頭を撫でるとしても、武勲があったやつになるがのう?」
パールはあえてとぼけた感じでサファリに答えた。
「え? そんなのは殺生ですわー!」
明らかに落胆するサファリ。
「アハハ。冗談じゃ! 戦果があればおぬしに対しても、頭でも胸でもおしりでも好きなところを撫でてやるわ!」
「魔王様。それセクハラっスよ。」
パステルから思わぬツッコミが入るもサファリは興奮気味に喜んでいた。ブレない性格である。
「さて、話の続きじゃが、サファリよ。おぬしには引き続きエルフ領の統治を頼む。先ほども言ったが、ギジが造っていた街のひとつを編入するのでそこの統治も頼むことになる。
それと、引き続きドワーフたちとも協力して岩石山から魔石採集も頼む。」
「はい。問題ありませんわ! 我々としても長く住んでいる土地ですので。そして叶うのであればぜひともエルフの村へお越しいただき我々も可愛がっていただきたいところですわ!
特に私を!」
「うむ。大儀である。しかし、おぬしは本当にブレぬな。まあ、エルフの村へは頃合いを見て行くとするかのう。
最後にマリーじゃが、引き続きワシの領土の統治を頼む。」
「はい。謹んで奉勅いたします。」
「うむ。先ほども少し言ったが、ワシはマリーにとても期待を寄せておるのじゃぞ!
先代より仕えてくれており、経験はほかの誰よりも長けておる。それにここの領民だけならず、ほかの公爵領のすべての領民にとても慕われておる。
そしてなにより内政能力じゃ! この居城の改修に領土の都市化。どれも見事な働きじゃ。特別な役職は無いのだが、しかしおぬしは皆が認めるナンバー2じゃろうて!」
「もったいなきお言葉です。今後も魔王様とすべての領民のために身を粉にして尽くしていきたいと思っております。」
「うむ。皆これからもよろしく頼むぞ!」
最後はパールの掛け声にて一連のイベントは終了となったのである。
『ふー。今回もなんとか乗り切れたかな? ジルド公爵を処刑することにはなったけど、それを踏まえても余りある成果を得られたんじゃないかな?
今回の件でほかの3公爵の心を掴んだと思うし、そうであれば、ジルド公爵を処刑した甲斐もあるんだけどね。
それと、内示として公爵の配置替えしたときにバックス伯爵への人員派遣の件もなんとかなりそうだし、彼からの忠誠というか支持もとりつけられそうだ。
あとは、パールとして言ったけど、ジルドがやはりというべきか不敬を働いてきた。あの調子だと間違いなく反逆の意思もあったんだろうね。
そうなると、旧バンパイア領でほかにも反逆を考えている者もいるかもしれないなあ。直接バンパイアたちに自分への帰属意識を高めてもらわないとな。
それともう一個重要案件が………。
みんなには言っていなかったんだけど、ドラゴンたちの一部を放棄した場所に移ってもらえるように交渉したい。うまくいけばバックス領への被害も少なくなるだろうしね。
さて、まだまだめんどくさい調整は終わらないけど、でも、これをやっておかないと落ち着いて生活できないからね。』
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なんとか伯爵の反乱を説得だけで収めた魔王様。
自身の威厳を確認、再度示すため4大公爵を呼びつける。
さてさてどうやって威厳を示すのか?
これはもうブクマも☆も付けるしかありませんね!
いや、付けるでしょ?☆もブクマも?
いえ、ぜひともめちゃくちゃお願います。ほんとにお願いします!☆とブクマ!
この後の展開もぜひとも楽しんでいってくださいね!
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