第2章:4大公爵全員集合!もちろんイベント発生ですよ

4大公爵全員集合!01

『いやー、にしても、先日のバックス伯爵の騒ぎは本当にハラハラしたよ。彼がアホの子………。


 げふん、こふん、へーーーくっしょい!!!


 えっと、彼は少し深慮が足りないところがあるけど、とても素直な性格の正義感が強い子で本当に良かったよ。


 おかげでなんとか話し合いだけで事なきを得られたし、大規模な内乱とかにならなくて良かった。


 ぶっちゃけ今は内乱とかやってる場合じゃないからね。この後も他の諸侯やドラゴンのこと、あと細かいことでも調整が山ほど残ってるからなぁ。』


 そんなことを考えながら、マントを翻して自分の部屋を出て玉間へ行こうとした。




『あっ!?!?


 そういや、魔王様にはペットがいるんだっけ? 自分の身体と同じくらい、いやそれよりも大きくて毛並みがとても良くてゆるフワモフモフの狼のペット。


 本当は二尾の狼なんだけどなんと七尾もある狼。二尾の狼は同調圧力が強いせいもあり、尻尾が多く生まれた狼は排他するみたい。見つけた時も1匹だけだった。


 そしておそらくドラゴンたちの抗争に巻き込まれたんだろうね。大怪我をして横たわっていたのでそのまま保護したんだよね。』



「パステル! パステルはおるかのう?」


 パールは玉間に向かいながらパステルを呼び続けた。そしてパステルと合流する。


「なんなんっスか? 大声でわたしを呼んだりしてっス。」


「いやな、先日はバックスの件もあったじゃろう? んで、この後もいろいろとせねばならぬことが山積みじゃしな。


 なので、ここらでゆるフワに会いたくなってのう。これから会いに行きたいのじゃが!」


 目をキラッキラに輝かせて愛らしいポーズでパステルに訴えるパールである。



『記憶にはちゃんと狼の記憶があるとはいえ、実際に自分で触るのとは違うだろうしね! ムフフ。これは楽しみだ!』




「うーーーん、分かったっス。わかったんスが先に男爵様と子爵様との会合が終わってからっスね。」


「えええ!? 今すぐ会いたいのじゃ!」



「何をわがまま言っているんスか!? お二人ともすでにお待ちっスよ」


「あんなむさ苦しいおっさんどもは待たせておけば良いんじゃ! 30分だけで良いのじゃ! 会わせてはくれぬかのう?


 っていうか、先にゆるフワに会えなければこの後の会合もがんばれぬぞぉ。」


 いったん駄々を捏ねて、その後チラッと目くばせをしてキラキラと目を輝かせるパールであった。



「はあーーー、クソでかため息っスよ。でもしょうがないっスね。30分だけっスからね。それ以上はさすがにおふたりに怒られるっス。」


「やったのじゃ! さすがはパステル! ワシは優秀な秘書をもって幸せじゃのう!」


 そう言ってパールは笑顔でパステルをハグした。


「もう、本当に魔王様は調子が良いっスね………。」




 パステルは貴族のふたりに魔王様は少し遅れる旨を伝えて、そしてパールとパステルはゆるフワと呼んでいる狼のいる部屋に向かった。


「おおおぉ! これが七尾の狼か?」


『すっげぇ! ほんとに大きい! 自分と同じくらいの大きさだ! それに毛並みもゆるフワでモフモフしているじゃん!


 うーー! めっちゃモフりたい!


 でも、ここはグッとがまん。記憶によると、パールは狼のことが大好きなのだが、狼のほうからは嫌われているという自覚はあるみたいなのだ。


 まあ、普段からめちゃくちゃでもみくちゃな可愛がり方をしているようだからね。そんなことしてたらそりゃあ狼だってうんざりしちゃうってもんだわ。』



 と、パールは考えていたら、なんと狼のほうからパールのほうに寄ってきたのであった。これにはパステルも驚いた表情をしていた。

 そしてパールの前に座り、頭をパールのおなか近辺まで下げたのだ。


「おおおぉ! おぬし、ワシのことを苦手に思っていたのではないのか? しっかし、本当に可愛いのう!」


 そしてパールは狼に嫌われない程度に、頭を撫でたり、優しく抱きついたりしていた。




『にしても、本当にめっちゃくちゃ、ふわふわでもこもこでモフモフだわ! 実際に自分としては狼に触るのは初めてだしね。感動だよ!


 にしても、めっちゃ甘えてくる感じだよね? 確かにパールじゃなくてオレ的には動物に犬猫や鳥にだって好かれる体質だったけどね。


 オレの本質なところを見抜いていたりしてな! まっ、そんなことはないかな! ハハハ!』




 そして、充分にゆるフワ成分を補給、モフモフすることも楽しんで部屋を後にするふたりである。


「ちょっと魔王様!顔!顔っスよ! とてもじゃないっスが、人様に見せられない顔になってるっスよ。これから貴族のお二人にお会いするんだからシャキッとしてほしいっス!


 それと、今日のゆるフワ。いつもと様子が変だったっスね。あんな風に魔王様になつくなんて今までに一度も無かったっスよ!? どうしたんっスかね?」



『うっ、パステルのやつ、なかなかストレートに酷いこと連発してくるな! でも、今までの記憶を思い返してみてもすべて事実なので何も言い返せない………。』




 そして貴族との会合が済んだパールであったがパステルに話しかける。


「パステルよ。今日は午後も謁見があったであろう? それが終わったら、秘書を5人ほど呼んで玉間に集まってくれ。大事な話があるんじゃ。」


「なっ、何なんっスか? 急に改まって?」


 パステルはびっくりの表情で言葉を漏らしつつ午後の公務に戻った。



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 なんとか伯爵の反乱を説得だけで収めた魔王様。

 自身の威厳を確認、再度示すため4大公爵を呼びつける。

 さてさてどうやって威厳を示すのか?

 これはもうブクマも☆も付けるしかありませんね!

 いや、付けるでしょ?☆もブクマも?

 いえ、ぜひともめちゃくちゃお願います。ほんとにお願いします!☆とブクマ!


 この後の展開もぜひとも楽しんでいってくださいね!




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