スワッピング転生完了!03

「それでは報告するっス! 元公爵で現伯爵であるバックス様が反乱を起こしたっス。現在自身の居城に籠城しているっス。」


「なるほど。反乱か。それは大変じゃのう。






 ………。



 反乱じゃとぉ――――――――――――――――――――!?」




 そう言ってパールは机をドスンと叩いて立ち上がった!

 結構な音量があったので、パステルとほかの秘書たちは思わず目をつぶってしまうほどであった。



「反乱とはまためちゃくちゃ大変なことではないか! こんな重大なことなぜもっと早くいわんのじゃ!!!」


「いや、だって、魔王様が後でって言ったっス! 怒らないって言ったっス! やっぱり怒るっスね!」


 パステルは今にも泣きだしそうであった。というか、声をあげていないだけで涙はぼろぼろと流れていた。



「なっ!? 確かにワシか?


 こ、これは違うんじゃ! びっくりして思わず大声をあげてしもうたが、これは決して怒っているわけではないからな!

 ちゃんと約束は守るワシじゃからな!」


 パールは泣いているパステルをなだめながら言い訳をしていた。




「で、話を戻すが状況はどうなっておるんじゃ?」


 パールは別の秘書にも尋ねる。


「はい。バックス伯爵は城内と領民に独立と反乱の通達を出されました。現在は城に籠っている状態で特段何かを仕掛けてくる気配はありません。」


「ふむ。それでバックスの配下や領民はどのような反応をしておるのじゃ?」


「まず、配下の者は反乱を支持している様子はなく、逆に考え直すようにバックス伯爵へ進言しているようです。領民においても反乱についての意思は弱くてどちらかというとバックス伯爵の行動について困惑しているようです。」


「そうか、それはちょっとホッとしたわい。急いで何かを対応せねばならんという状況ではなさそうじゃな。


 バックスは武が建って領民にも慕われておるようじゃが、確かに考えなしで直情的に行動するきらいがあったかのう。


 あちらの秘書が優秀で助かっておるのう。ってか、あそこの秘書は確かパステルの姉じゃったよな?」


 そう言ってパールはパステルのほうを見るが、パステルは首をコクコクとうなずいていた。



「そうか、それは確かにパステルも心配じゃろうし、気持ちもとても焦るよのう。


 パステルの心配には悪いと思うが、とりあえずは急いでもしょうがない案件じゃろうし、今日はもう遅いし明日バックスのもとへワシ自ら出向くことにしよう。


 とりあえずバックスにはそのように通達しておいてくれ。」


「ははっ! 承知しました。」




『えっと、確かバックス伯爵は先代魔王から仕えていた公爵だったよな。今の領土を平定する際にバックスの父親が活躍してそのまま公爵として領土を任せた。その2代目の領主。


 というか、先代魔王、パールの父親が魔王を譲渡した際に、バックスの父親も息子に公爵を譲渡したんだっけかな? で、父親と一緒に行動しているとか。


 そしてワシが魔王になった後、せっかく平定した領土を人間どもに奪われたり、その領土を奪い返せなかったりで、そんな失態をさんざん繰り返したのもだから降格させたんだったな。


 名目的には領土と公爵位を没収したんだけど、そのあたりはうやむやで領土の運営はそのままにしてしまった。


 なので、そのあたりでもしかしたらオレのことを恨んでいるのかもしれない。これは明日にでも話を聞いてみるしかないな。まあ、じっくり話ができる状態なら良いんだけど。』






 翌日。


 魔王城の来客用ミーティングルームに、パール、パステル、そして護衛がふたりの計4人が集まった。


「よし、それではこれからバックスのもとへ行こうと思う。ワシの瞬間移動魔法は現状ワシ含めて4人までしか行けんのでこのメンバーで行く。


 ちなみに護衛のふたりはワシというよりはパステルの護衛を頼むぞ。ワシは世界最強じゃからなんとかなるがパステルはそこまで戦闘能力は高くないからな。まあ、不測の事態なんぞ起きんと思うがな。」


「承知しました。」


 パールの説明に護衛二人は答えた。そして瞬間移動魔法を発動させた。




 バックス伯爵領の居城の城門前。


『相手は反乱だからね。高圧的にいきなり玉間へ移動しても良かったんだけど、今朝の配下からの報告ではバックスも話し合う意図があるみたいだったし、一応儀礼的に城門から入ることにした。


 さてと、このあとはどんな展開になることやら。転生前、大学ではディベートをさんざんやらされてきたし、社会人になっても仕事で交渉事はかなりやってきた実績と自負がある。立場もそうだけど、能力的にも相手は格下のはずだからビシッといかないとダメだよな。』



 そしてパステルが守衛の門番に声を掛ける。


「パール魔王様が到着したっス。バックス伯爵へ取り次いでほしいっス!」


「魔王様。お待ちしておりました。わたくしがご案内致します。」


 門番のひとりがそう言って城内を案内してくれて客間の上座に通してくれた。



『門番の応対もいつも通りだったし、城下もそれほど混乱しているようには感じられなかったな。これはバックスがひとり暴走している感じかな?』




 そしていよいよバックスが秘書を連れて登場した。



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 さて、始まりました幼女魔王様とのスワッピング転生!

 いかがでしたでしょうか?

 ストーリー展開、キャラの魅力満載でお送りしておりますよ!

 これを見たあなたはもうブクマも☆も付けるしかありませんね!

 いや、付けるでしょ?☆もブクマも?

 いえ、ぜひともめちゃくちゃお願います。ほんとにお願いします!☆とブクマ!


 この後の展開もぜひとも楽しんでいってくださいね!




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