第1章:スワッピング転生完了!からの反乱発生!?
スワッピング転生完了!01
大きな部屋に、さもあからさまに中世の大貴族が使用しているような大きなベッド。もちろん四隅はレースのカーテンで覆われている。
そんなベッドにとても可愛らしい女の子が伸びをしながら目を覚ますのであった。
「うーん。よく寝た。」
女の子は思わず声を漏らす。そしてここからはちょっと寝ぼけながら考えを張り巡らしていく。
『あれ? そういや昨日はとてもはっきりとくっきりと夢を見ていたような気がするんだがあれは何だったんだっけ?』
一瞬の間。
『あっ! そうだ! 魔王様だっけ? スワッピング転生だ! あれはいったいどうなったんだ!?』
そして可愛らしい女の子はベッドから飛び起きて立派なドレッサーの前に座った。
『………。
オレはなんでここに座っているんだ? 本来なら知らないはずのドレッサーの前にちゃんと座っている。
なるほど。そういうことか………。』
知らないはずの鏡の前、そして知らないはずの女の子が映し出される鏡。多崎真樹は眠気も覚めてきて大まかに状況を理解し始めるのである。
『本来なら知らないはずのこの場所、部屋なんだけどしっかりと知っている。
そう、ちゃんとあるのだ。
「記憶」が。
人格はオレなのに魔王として生活してきた記憶はしっかりと覚えている。ちょっと気持ち悪い感覚だけどそのうち慣れてくるかな?
あとなんだろう。起きたばかりなのにまだ眠いというか身体がだるくて疲れている。ああ、魔王様が言ってたっけ? 3,4日は魔力切れになるって。
ってことで、もう少し休息が必要だな。秘書のパステルに伝えておくかな。』
そう言って女の子は部屋を出て玉間のほうに向かおうとした。すると、向こうから自分を呼ぶ声が聞こえてきた。
「魔王様! パール魔王様! 大変っス、本当にめっちゃ大変なんっスよ!!!」
エメラルドグリーンの大きなくりくりした目と、瞳と同じ色のショートでストレートの髪の魔王様とはまた違う系統の可愛い女の子である。
「おお! パステルか! ワシもちょうど探しておったわい!」
『おっと、ここはちゃんとパール魔王様としてロリババア言葉を踏襲しないとな!』
そしてパステルと呼ばれた女の子がパールの前に来る。パールがだいたい小学生の高学年くらいの身長で、パステルは中学生から高校生くらいの身長をしている。パールはちょっと見上げるような感じになっていた。
「で、魔王様! めっちゃ大変なんっス! ご報告したいことがあるっス!」
「あああ、パステルよ。すまぬな。ワシはちょっと疲れておってな。3日ほど休息を取る。その間、食事も部屋の前に置いてくれれば勝手に食べる。」
「きゅ、休息っスか? まっ、まあ、それはしょうがないとしても、報告だけは先に聞いてもらっても良いっスか???」
「いや、今、話を聞いても何にもできんから、すべての報告は休息明けにまとめて聞くようにする。」
「えっ、でも、本当に大変なんっス。今言わないと後になって怒られるっす。魔王様に、私が………。」
かなり不安そうに眼がウルウルとなっているパステルであった。
「さっ、さすがにそんな酷いことはせんよ! 安心せい!」
この言葉を言っても疑いの目しかしないパステルである。
『そんな理不尽なことはしねぇよ! と思いつつ、記憶を思い出していくと、普段どんだけ理不尽にわがまま言っているかを思い知らされる。
まさに漫才みたいなやりとりをしていて、今回も弁明はしているけどまったく信用されていないみたいだ。』
「まっ、とにかく3日後にちゃんと聞くから、今はそっとしておいてくれ!
後のことはパステルに任せるからな。」
パールはパステルの背中をポンポンと叩いた。
「もう、そうやっていつも魔王様はごまかすんっスよ………。」
その後、パールは自分の部屋に戻り再びドレッサーに前に座った。
『まず思ったこと。自由に動かせる身体だよ! どこも痛くない! これには本当に感動だよ!!!
本当の本当にめっちゃ嬉しい! これだけでも魔王様とスワッピング転生をして良かったと思える。本当にありがとう!!!』
ドレッサーの前で感動に浸る人格者としての多崎真樹である。そして鏡の自分を見てさらに思いをつづる。
『いちおう、自分の外見の特徴は「覚えている」というかちゃんと「わかっている」んだけどね、それでももう一度しっかり魔王様を見てしまう。
しっかし、パール魔王様。ちょっと吊り目シャープな感じの目で深い紫の瞳。これは吸い込まれそうだ。
瞳の色と同じ紫をベースに黒も混じった髪がゆるフワで背中まである。さらに頭の両方にヤギのような角が2本ある。こうしてよく見るとやっぱり物語に出てくる魔族って感じがするね。
キレイ系な感じだけど、全体的にまだ子どもで幼いからとても可愛らしい。それで性格がややわがままでお転婆娘だから本当に愛嬌が強いんだろうね。こんなの誰も憎めないよね。
うん。これははっきり言って可愛い!
オレ個人としてはお姉さん系が好みだけど、親戚にこんな子いたら絶対に可愛がっちゃうよな。
そしてもうひとつ、ドレッサーはよく手入れされていて鏡はとてもきれいに自分を映し出している。しかし化粧などの身支度を整える道具がいっさいないのだ。
ドレッサーには小さいころ両親からもらったパールの指輪を置く宝石箱があるだけ。そしてマントを掛けるための衣服かけがあるだけである。
服や顔や身体の化粧は全部魔法オートスキルで発動させているようである。なんだか複雑なデザインのレオタード風な衣装に包まれている。
あと、マントも魔法でなんとかすればと思うのだが、これは身分が高位な者の証ということらしく身分に応じたマントを着用するようである。
ちょっと恥ずかしい系の話だけど、実際に女の子の身体になっている。本当なら知らないはずのおしっこのやり方なんかもちゃんと「知っている」ようである。アハハ。
あれ? 今は、人格は男だけど今後は女の子として性格も変わっていくんだろうか?
まっ、今は気にしてもしょうがないか。
多崎真樹としての人格はあれど、人物はこの世界にはいない。今後は魔王パール・パープルとして生きていかなきゃだな!』
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さて、始まりました幼女魔王様とのスワッピング転生!
いかがでしたでしょうか?
ストーリー展開、キャラの魅力満載でお送りしておりますよ!
これを見たあなたはもうブクマも☆も付けるしかありませんね!
いや、付けるでしょ?☆もブクマも?
いえ、ぜひともめちゃくちゃお願います。ほんとにお願いします!☆とブクマ!
この後の展開もぜひとも楽しんでいってくださいね!
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