番外編 プリキュアあるある

 プリキュアシリーズは、2004年の『ふたりはプリキュア』からはじまり、今年の『ひろがるスカイ!プリキュア』で20周年を迎えます。


 長い道のりですね。はじめてのプリキュアが放映された年に生まれた子がもう20歳と考えると、時の流れは無情というか、まあ「おれも年くったな」的な感慨にふけっちゃいます(遠い目


 それまでの歴史で多くの伝説の戦士が誕生し、激しい戦いを乗り越えてきました。彼女たちの絆はファンの心を鷲掴みにし、来年新たに『わんだふるぷりきゅあ!』も放送が予定されています。


 若干の軌道修正はあったものの、プリキュアとしてのテーマはこの20年間ずっと変わらず続いてきたと思います。ふつうの女子中学生がひょんなことから妖精さんと出会い、なんかワルいヤツがワルいコトしようとしてるのを阻止しようとしてプリキュアになって、やがて世界を巻き込む大きな戦いに発展していく。こういうベタな展開はずっと守られ続けており、いわゆる『あるある』的なネタも豊富にございます。


 ってことで、本日は年の瀬の筆休め的なかんじで『プリキュアあるある』を考えていきましょう。




:OPはゲンキに! EDはダンシング♪:


 プリキュアのメインターゲット層は子どもたちです。とりわけ女児に重きを置いてる感じだね。そんな子どもたちに『たのしい時間のはじまり』を意識させるにはキャッチーでアゲアゲな音楽からおっぱじめようぜ! って感じになるのはわかりやすいでしょう。


 対して、エンディングはダンスで子どもたちに『能動的なたのしみ』を提供します。プリキュアといえば3D技術を駆使しまくったダンスEDですが、これは『フレッシュプリキュア!』から始まった伝統です。とはいえ、それまでにも『ガンバランスdeダンス』などノリノリでダンシングなエンディングが多数登場しています。


 フレッシュプリキュアは主人公勢がダンスやってる設定だったのでね、そこからダンスEDが伝統になったのでしょう。しかし、ダンスの技術レベルというか難易度がシリーズを追うごとに難しくなっていってるような気がするのはわたしだけでしょうか?



:ケンカはつきもの:


 そもそも初代プリキュアのふたりは、シリーズはじめはまったくの他人でした。しかも方や体育会系なラクロス部、方や研究肌な科学部です。ゆえに「あんたなんてプリキュアってだけで友だちでもなんでもない」っていう名言? も生まれてしまうくらいです。


 が、雨降って地固まるとはまさにプリキュアのためにある言葉。どんなに険悪な仲になったって最後にはしっかりごめんなさいして、なんやかんやでいいコンビネーションを発揮してくれるのです。ちなみに、ケンカのなかでもとくに辛辣な言葉を口にしたということで『プリキュア三大失言』的な用語がピクシブ界隈などにあったりしますが、とりあえずそれを紹介しておきましょう。


「あんたなんてプリキュアってだけで、友だちでもなんでもないんだから!」

 ――ふたりはプリキュア、美墨なぎさが雪城ほのかのおせっかいにイラッとしての発言。初期プリキュアはを丁寧に描いてた記憶。


「口をひらけばのぞみぞのみって、あんた他に友だちいないの?」

 ――Yes!プリキュア5、夏木りんが春日野うららに対して言ったことば。のぞみがポカしたことを必死にフォローしてたら皮肉られた流れ。が、わりと図星でクリティカルダメージだった模様。


「せつななんて子は、もともといなかったのよ!」

 ――フレッシュプリキュア!、蒼乃美希が桃園ラブに対し言った言葉。友だちと思っていた人物の正体が悪の女幹部だったという展開にショックを受けたラブに対し、ある意味活を入れようとしたら逆効果だったっぽいです。


 ほかにも五大失言なんて用語もありますが、詳しく知りたい方はぜひともググってみてください。アナタが想像してる以上にプリキュアってドロドロしてますねん。



:ちょうどいい成績の子いない疑惑:

 ――わたしは『スマイルプリキュア!』から見始めた勢なんですが、このシリーズに登場する5人は見事なまでに『おバカ4:お利口1』のバランスとあいなっていました。おバカ4人は全員補習受けるレベルで、悪役から出題されたかんたんな問題も答えられず捕まってしまう始末。いやぁもうバカだなぁ(ほんわか


 なお、お利口さんも天然気味な模様。っていうか、みゆきはこのレベルからどうやって学校の先生にまでなれたのだ?


 ほかシリーズでも『ほどよい成績の子』がいないんじゃね? ってくらいおバカかお利口かの両極端さ。おそらく全シリーズ通してすべての教科で偏差値45~55ってタイプの子はいないと思われます。


 いる?



:ママきれい:

 ――プリキュアのママさんたち美人すぎない? いやまあ、まだ中学生の母親ってこともあるけどそれでも最低30代中盤でしょ? 画像投稿サイトじゃ一部プリキュアママ勢のが画像多いとかいうナゾ現象もあるんだよ?


 ちなみに、わたしがスマプリを見始めたころのママキャラをみた時の感想は「わかっ!」でした。



:精神攻撃は基本:

 ――ヴィランはこのために用意されているんですよ奥様。日常のささいな悩みからいたいけな女子中学生じゃどうすることもできないワールドワイドな問題まで「おまえに何ができるというのだ?」みたいな語りかけをね?


 で、プリキュアはきちんと子どもたちに「どんなに辛くてもあきらめない!」ってことを教えてあげるんです。それもひとりでがんばるんじゃない、みんなで手をとりあって苦難を乗り越えていくの。子どもたちはプリキュアに、そして自分のおとうさんおかあさんからそれを教わっているのです。



:追加キュアは基本:

 ――『ふたりはプリキュア Max Heart』からのキャラなので追加かと問われると賛否両論ありそうですが、初代の『シャイニールミナス』がさいしょの追加キュアになるでしょう。


 スマプリでは追加キュアがいなかったのねで、プリキュアには追加戦士がつきものなんだぜってのが最初理解できてませんでした。ちなみに『キュアミューズ』が35話で仲間になったということで最遅追加キュアだそうですよ。



:わりとフクザツな家庭環境:

 ――現行シリーズのあげはさんもそうだけど、シリーズでもわりとそんな感じのご家族いらっしゃるねん。出張やら単身赴任とかで同居してないパターンも多いね。


 離婚、死別、たまにプリキュアの家族が大きなカギを握っていたりする。そんな空気をまったく感じさせないプリキュアのゲンキさよ。



:よく食うがふとらない:

 ――うらやま。さすが女子中学生代謝がいいんだなぁ。このおかげでダイエットに挑戦するぜ! 的なエピソードは皆無です。まあ、子どもたちに見せるような内容じゃないからね。


 たまに苦手なもの(ピーマンとか)があるプリキュアがいて、それをいい感じに克服するエピソードがある。それもこれも子どもたちのニガテ克服のため。さあがんばれプリキュア!



:必ずだれかの変身シーンと必殺技を組み込む:

 ――子どもたちがよろこぶからね。どんなシリアス回でも不穏回でもきちんと、かならず、だれかしらの変身や必殺技が入ります。


 ただし勝利確定BGMじゃない場合はフラグ。たいていラスボス級の相手にブッパして防がれたり返されたりしてコスチュームがボロボロになります。



:流血沙汰はご法度:

 ――子どもたちが泣いちゃうじゃん? 顔も傷つけないし、せいぜい傷っぽい線をみっつくらい入れるレベルです。


 が、実は『キュアハート』さん一度だけ流血したことがあります。映画でね。わりと直球な描写だったしクローズアップされてたので「ヒエッ…」ってなった方も多いでしょう。でもね、わんわん相手してっとわりとなるのよ、これが。



:変身した!? って自分で驚く:

 ――ヘンテコリンな妖精とあたまゴッツンコして、なんか知らんが怖い悪役がいて、そいつがなんか怖い怪物召喚してうわあどうしよう! 的な感じになる。


 で、妖精が「プリキュアになるクルー」とか言う。なんか知らんが変身アイテムを持った瞬間言葉がすらすら~っと出てくる。んで変身バンクからの「ぅええ!! わ、わたし変身してる!」的な流れ。


 で、なんか怪物が襲ってきてにげろー! ――ぅええ! なんかスッゴイ跳んだんだけど!! ……からの圧倒的戦闘力からの必殺技。うーんすばらしい流れ。


 これはもう形式美よね。




 このほか、まだまだ多くのプリキュアあるあるがあるよね。もし「なんでアレ書かないんだよ!」って意見がありましたらぜひともコメントにて盛り上がっていただければ幸い。わたしもそういう流れのほうがほんわかして楽しいのです。


 いやわたしもまだ書きたいことたくさんあるんだよ? こう、プリキュアの戦闘ではなぜか触手に巻き付かれることが多いとか、なんか巨大な岩をみんなで支えるシーンがあるとか、壁立ちして勢いよく蹴り出すとか生身でもプリキュア並の戦闘力もつキャラいるとか逆立ちしてもスカートが翻らないとかプリキュアが海とか旅行に行ったら必ずヴィランも来ると追加戦士必ずポンコツ化現象とかさ。ただこれらを書き連ねると1万文字どころかちょっとした冊子になっちゃうから(ry


 はい、今回は筆休めということでゆるーい感じに書き進めていきました。2023年はアナタにとってどのような一年だったでしょう? たのしく過ごせましたか? 新しい刺激がありましたか? そうだって方もそうでない方も、今年を振り返ってしみじみしつつ、新たな気持ちで年越しを迎えていきましょう。


 2024年はどのような一年になるでしょう? ――毎年この時期はプリキュアの最終回が迫ってきて、ほんのり寂しい気持ちになります。けど、それは来年また新しいプリキュアと出会えるということ。別れがあれば出会いもある。その時が訪れるまで、みんなでスカイランドの行く末を見届けましょうね。


 アナタの人生に、そして2023年を過ごしたみんなに乾杯!

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