第42話 迷いをこえて 未熟なヒーロー!
ひと昔まえは『スポ根』っていうジャンルが流行ってたのですよ。野球、テニス、バレーボールにその他モロモロ――主人公が健気にがんばりつつ鬼コーチがビシビシ鍛えて、なんか天才的なライバルキャラがいて、頼もしい相棒といっしょに高めあったり、山籠りしたり、そこで新しい技を編み出したりとまあけっこうな描写があったものです。
時代が流れてくとそういう風潮も変化が訪れましてね。やがて初っ端から強い主人公ってのがどんどん誕生しはじめます。壮絶な修行のターンが飽きられてきたのか、たとえ"壁"にぶち当たったとしてもそいつらを倒すため修行しようぜ! っていう描写はカットされガチになり、あるいは主人公がパワーアップしてる間にサブキャラが大ボスと戦い時間稼ぎをしたり、衰えた師匠キャラが最後の力を振り絞ったりなんだったり的な、とにかく『バトル & バトル』の描写が優先されるようになっていった――ような気がします。
その風潮が今も続いてるのか知らんけど、ガッツリ修行のターンだぜ! っていう描写がある作品は少ないように感じますね。まあ、さいきんの若いもんがどんな描写を好むのかわからんけども、リアルな成長を描きたいなら少なくとも修行のターンは取り入れざるを得ないでしょう。
ってことで、今回はソラちん修行ターンになるのでしょうか? 前回からやたら「未熟」というワードに反応しまくってたソラ、上昇志向の強い彼女にとって今回どのような成長を得られるのか、そして、そんな彼女の姿を見てまわりのみんなは何をおもい、何をしていくのか。そういったことも楽しみに視聴していきましょう。
冒頭、己の未熟さを気にしつつ、しっかりスキアヘッドが発した言葉も覚えてるソラ。果たしてあのハゲが愛する者とは? なぜその愛する者はこのようなことを望むのか? ――多くの疑問が残りつつ、ツバサが掲げていた鏡による異空間の扉より、なんとシャララ隊長が現れてきました。
愛するものというキーワードと思い詰めた表情のソラで伏線を張りすぐシャララ隊長を登場させるだと? これはキマシしかないじゃないk(ry
っていう冗談はともかくとして、シャララ隊長は王命により地球観光、じゃなくてツバサくんの研究成果を回収することが目的だそう。キラキラエナジーでキョウボーグを浄化可能だとな? ――自力で浄化できず辛酸をナメナメさせられてきた青の護衛隊としてはグッとくる話じゃないでしょうか?
プリンセスからもお褒めの言葉をもらうとはさすがツバサきゅん。おっとソラちゃんそこにジェラシー感じちゃう感じ? ってかシャララ隊長ちゃっかり観光してるし草。しかも私服かわいいじゃないステキなおねーさまだわ。
観光しつつちゃっかり地球の技術を観察してるあたり、シャララもちゃっかりしてるね。しかしそういった彼女の姿を目の当たりにしても物憂げなソラちん。悩んでる時は拳をぶつけあうのがイチバンだぞ(某格闘家風
ってことでシャララ隊長とヤりあいましょーねー。
ストレッチは日本式でございます。うん、あげはセンパイの言うとおりこれ部活動でよくある光景だわ。ジャージ姿でふたり一組、ついでに軽くダベりながらやるストレッチはこれもう部活動で間違いないわ。で、話に盛り上がりすぎてコーチに叱られるまでがセットね。
ツバサくん女どもに捕らわれて草。これは薄い本案件ですわ。
シャララ隊長、ちょっとした時間でありながらソラの機微に気づいたようです。問いかける師匠に応える弟子。仲間とともにやるべきか否かを迷い、しかし「今回は自分ひとりでやる」と決意を示す。
人間ってのは基本ひとりです。いえ、家族とか友人、部活動の仲間、教師にネット上の交友など多くの仲間はいるでしょう。ですがそれらと常に繋がっているわけでもなく、何をどのように相談するか、あるいはしないかを決断するものまた己自身。その想いは尊重されるべきであり、その意志を貫きたいと思うのならそうすべきだとわたしも考えます。ツバサくんだって「ボクたちに頼ってください」と叫びつつ、研究自体は自分ひとりでやっていましたね。
これは決して揚げ足をとっているワケじゃなく『頼るトコロと自分で駆け上がっていきたいトコロは分けて考えよう』ってことです。本来なら自分自身の足で登っていけそうな山まで他者頼りにしてしまうと、やがて『足の動かし方』すら忘れてしまうでしょう。そうではなく、難しいゴツゴツした岩山をどう登っていくか、段差が急なガケをどう這い上がるか――そういった困難こそ仲間という存在が映えるのです。だからこそ、わたしは子どもたちに野球を教えているとき、決して他者頼りではなく、楽して山頂に到着する方法ではなく『自分自身で山を登っていく方法』を教えていったつもりです。
閑話休題。こういう自分語りはやめときましょうね(自戒
ツバサくんほんっと義理堅いよね。こういうキャラがまた「オトコノコだなあ」ってキュンときちゃうわ。ただ、今回ばかりはソラちゃんもガチらしい。
あげはおねーさんいい感じにふたりのハンドラーになってるわね。以前いらデリパの『ローズマリー』を思い出す役割もこなしててほんまオトナって感じがする。ってあれ? シャララ隊長ここはソラと一戦やって「強くなったな」的なそういう展開でしょ? あれマジで帰っちゃうの? いや待ってくださいよアネs(ry
ま、まあいいや。こういう流れなんだから解決してくれるよな――しませんでした。
えーアパートでこういうムーブしたら近所迷惑なのでやめましょう。バッタモンダーとかカバトンが住んでるアソコで同じことしたら速攻"アウト"だからなソラちん? こういうのもキミたちが恵まれてるってこと自覚しなさいよ?(バッタモンダー談)
しゃーないので気晴らしに行こう(スイーツ脳)。ってことで町中を歩いてたらなんかハゲがいたわ。しかも今までと違って饒舌ですやん?
アンダーグエナジーは最強の力? ……あーごめん、プリキュアさんさいきん『あらゆる世界で"最強"になるために戦い続けてる存在』をブッパしてるので、あーまあくわしくは絶賛公開中の『映画プリキュアオールスターズF』をご覧ください!!
は置いといてキョウボーグ戦開始!
今回はなかなかテクニシャンな相手だこと。さて、それとは別に戸惑うスカイ。その様子にウィングは「話せばいいじゃないですか」とスキアヘッドとの対話を提案。援護をもらいスキアヘッドへと肉薄するのだが、対するハゲはオトナの対応というか、まあ未熟者への喝でございまするよね。
うーん、わたしスキアヘッドのキャラけっこー好き。噛めば噛むほどってワケじゃないけどいろいろとまっとうな感じがするし、一部スカイの意志に対する評価もしてるし、なんていうか『一時期の作品に出ていた師匠ポジ』のキャラにありがちなムーブしてる気がする。
これ、スカイが言ってるセリフ真理かもしれん。
「わたしたちは戦わなくてもいいんじゃないか?」
スキアヘッドのセリフ、アンダーグ帝国の概要、スカイランドとの確執、そしてスキアヘッドという有能すぎる幹部の存在……これはまたややこしい話になってきたなぁ。
なぜ平気で他者を傷つけることができるのか? その答えは『そんな人いない』でしょう。他者を平気で傷つけられる人なんていません。いや、先天的にそういうタイプはいるでしょうが、悪意をもってヘーキでサクッとヤれちゃうっていうのはありませんよ。
あるとすれば、それは『平気で他者に傷つけられたから』――そう考えてしまうのはわたしだけでしょうか? そして、ここにおける『他者』とはいったいダレなのでしょうか? ――プリキュアはしっかり考えようとすればするほど、子ども向けではない恐ろしい闇が紛れ込んでいるものです。
人間、どうしても『他者からされた辛いこと』は忘れられないものです。しかし、人間は同時に『他者にした辛いこと』をあっさり忘れてしまうものです。いくら時が経っても、その人にとってのその瞬間は永遠になってしまう。そういったココロの傷を癒やしてくれるのは、やっぱり人間のぬくもりなのです。
アナタには、そういう『人』がいますか?
次回予告。紋田くんバッタばれした模様。っと思ったらミノトンと同じ末路かドンマイ。いやしかしドラゴンボールにいそうなキャラになって草だわ。
今回、キュアスカイによってスキアヘッドに「なぜ?」と問われました。なので、次回はその回答としてバッタモンダーをあてがった形になるでしょう。衝撃の事実にショックを隠せないましろ。彼女の決断はいかに?
本日も楽しい30分間でした。最終回に向けシリアス全開となっていく昨今、オッサンのココロにもズッシリ響いてくる展開が多くて染み入ります。なんだったら最近風邪というかコロナ疑惑というかほぼコロナ確定で療養中につき心身とも弱っておりまして「あわわわわソラちゃんがんばってあわわわ」みたいな心情で視聴しておりました。
プリキュアには毎回大きな感動と勇気をもらっています。このゲンキを毎週のように与えてくれるプリキュア製作スタッフに感謝しつつ、今週もおもしろおかしくはっちゃけていきましょう!
アナタの人生に幸あれ!!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます