第23話 砕けた夢と、よみがえる力
人は『何か』を糧に生きています。
何かがあるからがんばれる。何かがあるから崩れ落ちない。何かがあるからわたしは『わたし』でいられる。だからわたしは前へ進み続けるんだ。
そういう思いがあるからこそ、人は生きるだけでなく活きることができます。これまで積み上げてきた努力が多ければ多いほどその想いも強くなり、歩み続けてきた道は確かな自信となって「自分がいままでやってきたことは間違いなかったんだ」と思うことができます。
では、その『活きる土台』が失われてしまったとき、人はどうなってしまうでしょう?
人のこころは脆いものです。わたしは独学で心理学を学んできましたが、新たな知識と出会うたびにこの想いは強くなっていきました。いまプリキュアで語られているエピソードはまさにその『にんげんの弱さ』が描かれているのだと思います。
強さとはなにか? 人はなぜ人たりえるのか? ――なにやら、今回は波乱の予感がするね。
どんなものにも繁栄と衰退がある。平家物語の冒頭にはまさにこのような意図が込められていますね。世は諸行無常にて盛者必衰の理がある。逆に考えれば、今はどんなにどん底であっても必ず立ち上がるチャンスはあること、というメッセージに解釈することもできます。
そのキッカケを与えてくれるのはだれなんでしょう?
挫折ってのは『だれもが経験すること』と言われたりします。が、その挫折とやらを経験した当人にとってはショッキングこの上ない体験で、とても単語ひとつで言い表せるものではない。これを知ってるだけで、アナタもソラちゃんのご両親レベルの対応ができるようになるかもしれないね。
臨床心理学というかソッチ系方面でよく言われるのは『他人に相談するだけで悩み事のはんぶんは解決する』ってことです。自分自身のこころに抱えている問題は、自分の中だけで抱えているからこそ辛さが増していくものです。だからこそ、だれかに相談するとこころにつかえてるモノがスッと楽になったりするんだけど――
そんな重要な問題、そうかんたんに他人に打ち明けられないよね。
つらく苦しい、けど他人に相談なんてできない。そういう想いが渦巻いている。それが負のループになってより自分を苛む。それでも助けがほしくて、アナタはだれとも知らぬ人に、どことも知らぬ空間に手を差し出しているのではないでしょうか?
だいじょうぶ。アナタにもきっと『手を掴んでくれる人』がいるはずですよ。
ソラの場合はだれが『その人』なんでしょうね? ――なんて考えるまでもなく彼女にはたくさんの手が差し伸べられそうです。ちょこっとましろちゃんが及び腰ムーブだけど、そこはツバサくんがブレイブモードで出発進行ですよ。
――うーん、ツバサくんが「なんでひとこと相談してくれなかったんだ!」と口にしましたね。これがまた難しいんだよ。男女関係もそうだけど、人間ってわりと「言ってくれればやるのに」的なアレコレが多いんです。わたし自身もそうですしアナタもそうだったりするよね? 言葉がなくても通じるってのは良い関係だと思いますがそんなの基本的に幻想です。他人のこころを読む能力は人間にはありませんし、アナタ自身が「あの人はわたしのコトをわかってくれる」と感じていても、それもやっぱり幻想にしか過ぎません。どこぞの研究で、毎日15分以上の会話があったほうが夫婦関係は良好になりやすいそうです。
たまーにお出かけとかじゃなく、人間関係ってのは『毎日のコミュニケーション』が大事だったりするんですよね。気心知れた相手と自分自身の悩みを打ち明けあったり助け合ったり……ちょっぴり気恥ずかしい感じもするけど、そういう絆が形成できたら最高だと思わない? おばあちゃんが言うように、こーゆーのって読書や旅だけじゃわからないもんです。アナタはアナタ自身の経験で、おもしろおかしく絆を結んでいきましょう。
おむすびだよ(デリパ並の感想
ちょっと説教クサくなっちまったので大人しく実況感想モードに参りましょう。とりあえずソラちゃんかわいいとだけ書いときます(不審者)。
モチベアップには『原点にもどる』ってのはソラちゃんもいっしょかぁ。ちっこいソラちゃんもかわいいなぁ。ところでスカイランドの星座表はどんなかんじ?
あげはさん何気にオトナムーブするから好き。ソラママに対して「あなたのことが好きだって伝えてちょ」というメッセージを残したよね。これがたとえば「みんな待ってる」とかだったらヘタにプレッシャーを与えるような感じになっちゃうと思います。これはオトナムーブだわママって叫びたい(不審者そのに)。
バッタモンダーさん、これ救済エンドなさそうですね(確信)。救われる者と救われぬ者の対照として、ソラの復活祭やバッタモンダーとの決戦にはぜひともカバトン氏に参戦いただきたいところです。
今回のバッタモンダーさんは自分が圧倒的有利という事実を前に余裕モード。そんな中、ましろは普段通りにランニングしていて、これはある種ソラへのメッセージに見えてしかたない。わたしはいつでも待ってる的な? ましろちゃんマジ内助の功。
そんなましろは送った手紙には何が書いてるんだろねって気持ちで視聴してたら次の瞬間涙腺崩壊でティッシュが足りないのですがそれは。いやスタッフさんこの語りは卑怯ですよ涙不可避だよおめーコンチクショウふざけろダメだこれ以下略。
あーダメだ。年とってからこーゆーのに弱くなったなぁ。でもまあ、感動で涙をながすってのはいいコトだし今後の展開が約束されたようなもんだしええんとちゃいますか? ほら、だってこう言うじゃないの。
ヒーローは遅れてやってくるものだってさ?
ってか今回のましろちゃんヒロインムーブかましすぎじゃね? おまえらもう付き合っちゃえよほんと。でもまあ、このヘンがバッタモンダーとプリキュアの違いですかね。バッタの拝啓は知らんけど、ソラちゃんには確かに頼れる仲間がいて、自分と向き合う時間があって、その結果、シャララ隊長を失うかもしれないという恐怖を打ち砕いた。それを勇気と呼ぶのかどうかはわかりませんが。とにかくソラはやりきったと書いていいのかもしれない。
切り札をやられてもなお不敵な笑みをうかべるバッタくん。が、しかしそこは我らがヒロインキュアプリズムの出番です。以前キュアスカイがやった「1ミリでも動いたらぶっこ◯す」ムーブをかましたのは草を禁じえなかったですましろちゃんマジかっけー。それはともかくシャララ隊長、オメーセッタイたぬき寝入りしてたろ。
さて、この展開にバッタくんはどんなリアクションを? ――あれ? バッタくん許された? ああいやでもこれ許されてないパターンだわ、おそらくラスボスに利用されてチョメチョメパターンだわ知らんけど。
バッタモンダーを見下ろすプリキュアたちを見て、一瞬「もしかしてオラオラですかーッ!?」な展開を期待したけどプリキュアでそんな描写しちゃイカンでしょっていうね。
未熟だなんて言うなよおめー、ソラはもう立派なヒーローじゃん。ましろからニュー・手帳ももらったことだし、ある意味でこれが『スーパーヒーロー・ソラ』の第一歩なのかもしれないね。
ほんと、プリキュアって視聴してるオトナたちのほうが学ぶこと多いから困る。
新エンディングも相変わらずヌルヌル動く3Dモデルだなぁ。『フレッシュプリキュア!』からはじまった3Dモデルのダンシングだけど当時からすごかったもんね。今じゃヌルヌル動くだけじゃなく視線や表情、衣装まで細かくリアリティーになっちゃったもうビックリよ。
――キュアウィングくんはどこまでこの環の中にいても違和感なくいられるだろうか? そのうち毛深くなってたくましくなってムッキムキなぷにバード族になっちゃったりする? それとも某格ゲーでヨーヨーいじくり回してるブリジットくん的な感じになる?
乞うご期待!(なにが?)
次回予告。そろそろ『なぜエルちゃんが狙われてるのか?』を説明するターンになりそうですね。バッタくんがプリキュアにご執心だったことで忘れ去られてそうですが、今回のプリキュア出動目的は、なにをかくそうエル王女の護衛だったりするのです。
覚えた? わたしは忘れてました。
果たしてエルちゃんのヒミツは? シャララ隊長やスカイランド王、王女の帰還でスカイランドはどう変わる? そしてバッタモンダーの行く末は? ――まだまだ見どころがたくさんあるスーパーヒーロープリキュア、今後とも楽しく視聴していきたいですね。
ってことで、プリキュアからもらったゲンキを胸に今週もたのしくやっていきましょう!
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