第48話 公園とは
どこかの県で、子供の声がうるさいと、公園が廃止になる話があった。
公園とは、遊具がないとか、遊べないからと言って、公園ではないというわけではないだろう。
遊具がなくたって、植物が植えてあって、遊歩道もあって、散歩で疲れたら休むベンチさえあれば十分心が休まる。
とくに公園の植物だって、自分で手入れをすることはできないが、綺麗な花を咲かせたり、美味しい実をつけたりする姿を愛情を込めて見ることもできる。
いつか、台風がやってきた翌日、公園に行くと葉っぱが散乱し枝が折れて転がり、散々な状態だった。
公園の木なんだから仕方ないと思ったが、せめて、大きく折れた枝くらいは拾い集めて公園の端へ片付けた。
「すみません。片付けていただいて、この樹木は、病気にかかっていて弱っていたんですよ」
それは公園の植物を管理している職員の声だった。
「それは気づかなかった。台風のせいだけではなかったんだな」
これも、公園の植物とのふれあいの一つだ。
大きな公園、小さな公園、いろいろな場所にいろいろな公園がある。
大きな公園なら、ベンチに座ってのんびりしたり、ペットを連れて散歩したりすることを、毎日習慣にしている人もいるだろう。
しかし、小さな公園では、大人がブランコに乗ってぼんやりしていたら不審者扱いをされてしまうだろう。
お隣の韓国では、どの公園にも、大人のトレーニング用の器具が置いてあって、大人の体力作りに十分役に立っていると聞く。
厄介者扱いされて、また一つまた一つと公園が消えて行くことがないように、工夫のある公園が生まれていくといい。
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