第19話とある神様と年末

 とある山奥のとある古い神社にとある神様が独りで住んでいた


今は年末、外は北風がぴゅーぴゅー吹いているが、

神社の中の部屋のコタツはぬくぬく

神様、みかんを食べつつ、すずめと談笑している


「神様~、今年も一年、暇でしたね~」

とすずめが言うと、神様、すずめの頭をちょんとつつき、言った

「なにをいうか?暇なのはお前だけであって、私は忙しかったぞ」

神様、みかんを食べつつ、ちょっと眉間にしわを寄せて言う

「え~、だって神様、寝てばっかりだったじゃないですか~」

すずめはそう言うと、嬉しそうに神様からみかんをもらった

「馬鹿者、神は寝てる間にもしっかりと働いておる、

現に、今この世界は順調に回っておるじゃろ」

神様、そう言うと、テレビのお笑い番組を指さし、ニヤッとする

「こんなにも平和な番組が流れているということは、よきことじゃ」

テレビでは芸人がバカ笑いをしている

神様、それを眺めると、ニコッと嬉しそう

「あ~、確かにテレビの中は平和ですね~」

すずめは神様に同意すると、みかんをつつきつつ、満足げ


すずめ、具体的に神様がどう平和に貢献しているか、さっぱり分からないが、

神様とこうしてこたつに入っていると、幸せであった

「神様~、こたつあったかいですね~」

すずめが嬉しそうにそう言った

神様もにっこり笑い、すずめの頭をつつく


神様とすずめ、こうして年末もお笑い番組みて、まったりするのだった



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