第14話とある神様、神様通信にハマる

 とある山奥のとある古い神社にとある神様が独りで住んでいる


まだ春が来るには早い寒い季節、神様は神社の奥の一室でパソコンを

パコパコいじくっていた


今は夜の10時、夜も更けつつある

神様の隣には、いつものように、すずめがちょこんと座っている


「神様~、さっきからパソコンでなにやっているのですか?」

すずめがのんきに聞いてくる

すると神様、ニヤリと笑い、すずめの頭をちょこんとつつく

「すずめよ、今、私は流行りの神様通信をしておるのじゃ」

「えっ、神様通信てなんですか?」

「神様同士がネット上で文字でやりとりをするという、画期的な技術じゃ」

それを聞くと、すずめ、ちょっとがっかりして言った

「神様~、それ人間の間でもとっくに人間同士でやってますよ

最近は文字入力ではなくて、もうボイスチャットです」

「ボイスチャットとな。そんなものは神の間では必要ない、

神はタイピング早いからな」

「神様、そういう問題でもないと思いますよ、それ古いです~」

「すずめよ、神にいちいち意見するでない、天罰が下るぞ」

すずめは、はいはいと言い、お茶を一口飲んだ


「ところで神様はどの神様とチャットしてるんですか?」

「ふむ、この森の奥深くに住む、山神じゃ、イケメンだという噂じゃな」

「神様~、それもう出会い系アプリと変わらないじゃないですか?」

「すずめよ、神が恋愛などに興味があるわけなかろう、

ちょっと近況を報告しあっているだけじゃ、ああ、楽しいのう」


神様、すずめにそういうと、神様通信に夢中になり、独りニヤニヤしている

すずめは、そんな神様にあきれつつも、

まぁ、いいかとまた、お茶を飲むのであった


神様の楽しい時間はゆっくりと過ぎていき、

今日も平和に1日が終わるのであった


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