第10話とある神様と秋のおとずれ

 とある山奥のとある古い神社に、とある神様が独りで住んでいた


今は9月に入り、ちょっと涼しくなってきた。そんな頃、

神様は今日も神社のベンチですずめと一緒に過ごしていた


「神様~、やっと涼しくなってきましたね。秋到来、食欲の秋ですね」

すずめが嬉しそうにそういうと、神様もニッコリ笑いつつ言った

「そうじゃのう、涼しくなってなにより。すずめよ、よくあの夏の暑さに耐えたな」

神様がそういうと、すずめ、目に涙を浮かべつつ言った

「そうですよ~、神様がクーラー買ってくれないから、きつかったです~」

「すずめよ、人間の文明の利器に頼りすぎてはいけないぞ

生き物は、本来の生き方がベスト、道具に頼ってはいけないぞ」

「神様~、そうは言いますけど、神様は扇風機使うし、テレビ見るし、

十分に文明の利器に頼ってますよね」

「馬鹿者、最低限の道具の使用は、いいのじゃ、テレビがなかったら、

台風来たとき、困るじゃろう」


神様とすずめの会話、それはボケとツッコミが花咲く、にぎやかなものだった


神様、麦茶をぐびっと飲むと、ぷは~っといい、満足気、

そよそよと心地よい風に吹かれて、今日もご機嫌

すずめもそんな神様と一緒に過ごして、楽しげ


秋の虫の音が響く中、二人はまったりとした時間を過ごすのであった

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