第33話 ピンチの時に来た男

もうダメだと思った時、1つ結びの男が来た。

リビングで全員の顔を見ていた訳では無かったから、あの人がいないことに気が付かなかったのだ。


バンッ


1つ結びの男は腕を女雄の首に回し、銃を心臓に向かって打った。


バタッ


女雄はその場に倒れた。

動くことはなかった。

後は女の方だけだ。


「少女呼びに行ってくるので、その間頼みます。」


僕はそう言いながら家の方まで走っていった。


鳶くんがいなくなる…

そんなの嫌だ…

絶対に嫌だ…


ガラッ


「どうされました?」


「鳶くんが大変なんだ。直してほしい。」


「わかりました。」



「鳶くん大丈夫だからしっかりしてください。」


「刺された場所が良かったのでしょう。これで死ぬとは考えにくいです。しかし、油断はできません。出血多量で死ぬ可能性があるので、しっかりと止血しないといけませんね。」


明は少し安心した様子だった。


「じゃあ僕はあの女の方へ行くので鳶くんを見ておいてください。」


「了解しました。」



「この女を気絶させるかしないとダメだな、」


「殺しちゃダメならそうするしかないわな、親見他に何かいい方法あるか?」


「なーい」


「そっか」


「ありますよ。殺さなければいいんですよね。つまり、足の骨を折ったりして動けなくさせればいい。死なない程度に刺してやればいいんですよ。気絶させる方が良い気はしますけど、案外難しいんですよ。」


「じゃあそれで行くか、」


「「了解」」


「俺も加わるぜえ」


1つ結びの男が近づいてきた。


「わかりました。」


「作戦会議は終わったみたいだね!早く私を楽しませろよ!」



「この人数でも厳しいか、」


何度も何度も攻撃を繰り返してみたが、未だに相手がダメージを受けた様子はない。

確かに攻撃は当たっているに、なぜなのだろう。


「ちなちゃん。血の繋がった兄弟が死ぬってどんな気持ちだった?」


ジョティーヌが話し始めた。

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