第6話 探索

この村はテレビで見たことある集落みたいだ。

家はちらほらあるし、畑なんかもある。

周りは森に囲まれてるし、あの橋以外この村からでる通り道も無さそうだ。

あと、小屋みたいなのもある。

小屋の中には畑に使う道具が入っていた。

そして、机と椅子もあって、畑仕事の休憩場所と言ったところだろう。

他の家の中に入ってみたりしたが、やはりあの場所と同じ感じだ。

この村はよく分からない。

探してもこれと言ったものは出てこないから。

こんな場所で自由に生活か…


「あー明くんも探索?」


振り返るとマッシュくんがいた。

マッシュヘアの子だからマッシュくん。

名前がわからないから僕は勝手にあだ名をつけた。


「そうです。ここの事まだよくわかっていないので、探索を。」


「あー探索してて気になった場所があるんだけど、ちょっと一緒に来てくれない?」


「いいですよ。わかりました。」


僕はそういうとマッシュくんの後をついて行った。


「あー森の中に入るからこの先は気をつけてね。」


「わかりました。」


この森は管理されていないのか、暗闇が広がるような木の立ち並びだった。

まるで光の差し込む隙を与えないかのように。


感覚的には15分経った。

少し疲れが出てきて、歩くペースも遅くなってきた頃だ。


「あーこの場所だよ。」


マッシュくんが指を指しながら言った。

目を向けると鉄の板のようなものがあった。

そしてよく見てみると取っ手のようなものが見える。

しかもその場所だけ太陽の光に照らされていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る