第9話 ローゼリスからのお使い
ピサリーとミレイザはサルビリアの町に向かった。その町はダリティアから西へ行ったところにある。
門のところに妖精たちが集まり出していた。
個人的な力の差があり刹那に時間がかかる者もいた。学園から直接サルビリアまで来れる者。いったんダリティアを経由してから来る者もいる。
ピサリー以外の生徒たちは門に集まった。ローゼリスはまだピサリーが来ていないので、動かずにそのまま待っていた。
しばらくして生徒たちは退屈になり騒ぎはじめる。するとリタメリーが「先生」と言ってローゼリスを呼んだ。
「ピサリーは道草を食っているかもしれないのでほっといて先に行きましょう。早くしないと魔物の魂が誰かを襲ってしまうかもしれません」
そう言い終えた彼女は笑いをこらえている。
眉間にしわを寄せ、ローゼリスは辺りを見まわした。ピサリーが姿を見せない空間に目を向けながらため息をこぼす。
「迷子になっているかもしれませんから、誰かさがして見つけてきてください」
ローゼリスの言葉に対して誰も名乗り出る者はいなかった。みな誰か行かないかとお互いの顔をちらちらと見ている。なにかを企んでいるようにスタープリルとリタメリーは笑みをこぼしていた。
そのころ、ピサリーはサルビリアの町にある塀の一角にミレイザを隠して、そこから走ってみんなのもとへと向かった。
「あ、来ましたよ先生」と生徒のひとりが、塀伝いに走ってきているピサリーを指さした。
クスクスとそれぞれから笑い声がもれる。ローゼリスはほっと安心して肩の力を落とした。
「あーら、てっきり怖気づいて来ないと思っていたわ」
リタメリーは、にやついた顔を見せながらピサリーをからかう。
「なんだと」
そう言い返してピサリーは彼女の顔に鋭い視線を向ける。すると今度はスタープリルが割り込んできた。
「ピサリー、みんなあなたを待っていたのよ、なにかみんなに言うことがあるんじゃなくて」
ピサリーはスタープリルにつかみかかろうとした。
「そこ!」
ローゼリスは声を張ってふたりを止めた。それから「ついてこないなら置いていきますよ」と言いながら歩き出した。
生徒たちは遅れないようにローゼリスのあとについていく。
ミレイザは妖精たちが歩き出したのを見て、木や茂みに隠れながらあとを追った。
「サルビリアの森では……」
ローゼリスが森に着くまでのあいだ、その森の説明をしはじめた。
サルビリアの町を西へ進めばクレマティウスの町があり、そのあいだにサルビリアの森が存在している。人々はその森をとおって、そのふたつの町を行き来している。交易や買い物などをするためにそこをとおる。その森をとおらずにまわり道をすると、歩いて半日はかかるところ、5日ほどかかってしまうのだ。
妖精女学園にはこういった依頼がときどき舞い込む。課外授業ということで先生は生徒たちを連れて依頼された場所まで出向くのだ。そこで依頼を解決してローゼリスがすぐに依頼者に報告をする。生徒たちの訓練する場ということもあって、それらは無償で引き受けることにしている。
「……というわけですから、みなさん気を引き締めて挑んでください」と彼女は言葉を詰んだ。
サルビリアの森が見えてきた。高くそびえたつ木々が重厚な門構えをしている。ざーっと強風が吹くとその木々はゆっくりと左右にしなり、葉のすれる音を激しく立てた。
森の入り口に着きローゼリスが足を止めた。
「ここから先は危険をともなう戦いになるかもしれません。覚悟していてください。わたしはその魔物がいても手出しはしません。みなさんで考えて行動してください。万が一、命を落としそうになったらわたしはその生徒を助けます。それまでは頑張ってください」
それからピサリーに目を向けた。
「ピサリーは見学しておくように。魔物が来たら逃げるのです。わかりましたか?」
ピサリーはつまらなそうにうなずいた。それを見てから杖を出してローゼリスは森の中に足を踏み入れた。とたんに暗くなる。木々が太陽を隠して光を遮断する。ローゼリスのあとにつづいて生徒たちはそれぞれ杖を出し森へ入っていく。
ミレイザは森の入り口から中をのぞいて妖精たちの背中を確認した。薄暗いなかに鮮やかな色の羽がちらちらと見える。それから引き離されないように、近づき、隠れるを繰り返してあとを追っていった。
ピサリーはそんなミレイザがついて来ているのか、ときどき後ろを振り向いては確認している。気づかれそうな位置に彼女がいると、顔を硬直させて冷や汗を流したりした。頭を振って合図を送ったりするが、わかっているのかわかってないのか、ミレイザはうなずいて合図を返すだけだった。
どうにでもなれといったようにピサリーは首を振って前を向く。ミレイザはそんな彼女から目を離さないようにしっかりとついていく。
「ピサリーよかったわね、見学できて。わたくしとあなたの実力の差を思い知らせてあげるわ」
スタープリルは余裕の笑みを浮かべて彼女をあおる。ピサリーはただ前を向いて無視をしていた。
「わたくしの戦い方を見て、少しは勉強しなさい」
ピサリーはその憎たらしい顔面を杖で叩きつけてやりたかったが、ローゼリスがいるので言葉だけを返すことにした。
「ああ、あんたが魔物に食われる姿を見学させてもらうよ。どうやって食われるのかをね」
はっとしたあとスタープリルは不愉快そうにむっとする。するとリタメリーが割り込んできた。
「ちょっと、スタープリルさまになんて口の利き方するのよ。謝りなさいピサリー」
「うるせぇ! てめぇは引っ込んでろ」
「そこ、黙りなさい!」
ローゼリスは凄みのある声を飛ばしたあと指を上に向けた。
「あらわれましたよ、魔物の魂が」
森のひときわ暗くなっている一角を指し示す。
黒い風が渦を巻いて辺りの木や草をゆらす。それは竜巻のように集まり鳥の形をつくっていった。大きな鳥で頭にはくちばしと白くするどい両目がある。全体的に風で炎がゆらめいているような体をしている。そんな黒い鳥のようなものが姿をあらわした。
体長が通常の鳥の10倍くらいある大きさで、森の中を飛びまわっては辺りを枯らしていき、木々に当たっても風のようにとおり抜けていく。
ギャウアアアァァ! と叫び声を出しながら旋回している。
「さあ、あの魔物を仕留めるのです」とローゼリスは生徒たちをあおった。
生徒たちは杖を振ってレベル5の魔封じを放つ。杖からは白い光が流れ星のように飛び交う。魔物の動きが不規則なため、それが当たらない。
そのなかでまだ魔法を放ってない者がいた。スタープリルだ。彼女は腕を組んでその魔物に笑みを浮かべながらようすを見ていた。
ピサリーは杖を握り、いつ自分に襲ってきてもいいようにいまできる魔法で対抗しようと考えていた。するとリタメリーの魔法が魔物に当たった。透明な風船みたいなものに入って身動きがとれないようなっている。魔物は体をぶつけてそこから出ようとしていた。
ローゼリスはそのゆくえをただ黙って見ている。
リタメリーは浄化の魔法を放とうとした。しかし魔封じが破られ、そこから魔物は2体に分裂し彼女を襲ってきた。それを見てふたたび魔封じを放とうとしたが、どちらに当てればいいのか迷っていた。
ほかの生徒たちも魔封じを放つが迷いながら放っているため当たらない。
仕方なくローゼリスは魔封じを放とうとした。するとスタープリルが魔封じを放った。それは辺りを響かせるような勢いで飛んでいく。格子で丸く囲ったようなものの中に魔物は封じ込められ、浄化を放つと魔物は霧のように消えていなくなった。
もういっぽうの魔物がスタープリルに襲いかかってきた。彼女は指示されていないレベル7の操作の魔法を放つ。魔物は動きを止めるとピサリーに向かっていった。
ピサリーは魔物に向けて火の玉を放ったが、魔物に貫通して空のほうへ飛んでいった。くちばしを開けてピサリーを食おうとする。彼女はとっさに横に飛び退いてかわすとつづけて氷のつぶてを放った。しかし、それも貫通して効かない。
生徒たちは加勢せずにその戦いをただ見ていた。スタープリルはその光景にほほみを見せる。
「スタープリル、あれはレベル7の操作の魔法ですよ」
ローゼリスは語気を強めて言い、魔封じを魔物に放った。それから浄化で魔物を消すと話をつづけた。
「わたしの指示どおりに魔物を倒しなさい。いいですね」
念を押すような強い剣幕を彼女に見せると、ピサリーに目を向けた。
「すみません、先生。わたくし、怖くなってついレベルの強い魔法を使ってしまったのです」
スタープリルは申し訳なさそうに答えると息をついて肩の力を落とした。それから尻もちをついているピサリーを見ながらしかめ顔で黙り込む。
「大丈夫ですか? ピサリー」
ローゼリスは起き上がろうとしている彼女に声をかけた。
ピサリーはそれを無視して起き上がり顔に怒りの色をあらわした。それからスタープリルのところまでずかずかと歩み寄りながら「おまえ、さっきわざとやっただろ」と言って飛びかかり彼女を突き倒した。
スタープリルは地面に背中を打ち、ぐっと苦しそうに顔をゆがめた。ピサリーは彼女の上に馬乗りになり胸ぐらをつかみ持ち上げた。
「ふふふ、なんのことかしら」
スタープリルは顔をそらしてさらにつづける。
「その汚らわしい手をどけてくださるかしら」
無抵抗を訴えているように彼女は反撃しなかった。しかし、杖を握る手には自然と力がこもる。
「しらばっくれんなよ」
ピサリーは怒りのこもった声を出すと、片手で胸ぐらをつかみながらもう片方に持っている杖をスタープリルの顔に近づけた。
とたんにふたりは抵抗なく不自然に離れた。
「そこまで」
ローゼリスはふたりを魔法で引き離した。ピサリーとスタープリルの周りには透明な壁が存在している。
「しばらくはそうしてなさい」
レベル10の魔法、透明な壁。相手からの攻撃、こちらから相手の攻撃は一定時間いっさい通用しない。
ピサリーはその中で火の玉を放とうとしたが杖自体が出せなかった。杖を出す魔法が使えない。スタープリルも同様に出せないでいる。この空間の中では魔法が使えない。ふたりはにらみ合いながらお互いがぶつかっていった。しかし途中までしか近寄れずそのあいだには透明な空間が広がっていた。
ピサリーは怒鳴ったが周りにはその声も聞こえない。中にいるあいだはすべて封じられる。逆に周りからの声は聞こえる。
「そこでふたりとも反省をしてなさい」
ローゼリスは低く冷たい声で言った。それからやれやれと肩の力を抜いてさっきの魔物の説明をはじめた。
「あの魔物は魔封じの1段階目は通用しません、スタープリルの放った2段階目の魔封じを使うのです。戦闘中にそれを見極めて今後はすばやく切り替えられるようにしておいてください。あなたたちは一定の高さまで魔力を高められるはずです……」
ひとつの魔法につき3段階目まで威力を高められる。魔法の威力は上がるがその分体力を大きく消耗してしまう。
ローゼリスが生徒たちに魔法を与えるときは、その者の能力に見合ったレベルまでを与えるようにしている。魔法の威力をいきなり3段階目まで引き出しても、その者が耐えられると認められれば魔法はもらえるのだ。
個人差が存在するため、生徒ひとりひとりにその魔法を与える時期も時間も違う。
それは定期的におこなわれるテストで決められる。テストに落ちたらその魔法は3段階目まで威力を高められないと判断されて次のテストに持ち越しになる。たとえ2段階目まで使えたとしてももらえない。
ピサリーをのぞいてほかの生徒たちは魔力が高いため、現段階の彼女とほかの生徒たちのレベルの差は3倍ほど離れている。ピサリーがレベル2の魔法を使えるなら、ほかの生徒たちはレベル6まで使えるようになっている。そのなかでもスタープリルはレベル8までの魔法を習得している。
裕福な家庭が優秀な子をつくる。そこにある誇りや親からの圧力、期待や気高さを同時に背負い。幼いころから家庭教師がついているため、嫌でも魔力が上がり体も精神も強くなっていく。が、その分、自分より能力の低い者に対して高圧的な態度をとる傾向がある。スタープリルにはそれが際立って目につきやすい。
親や家庭教師たちはそういった態度をとってはいけないと口をすっぱくして教え込んでいるが、性格や性質によりそれを取り除くことは難しいため、せめて目上の者に対しては低姿勢で接しなさいと言いつけてある。
将来は王に使えたり、妖精の教師や一般人に向けた魔法の講師。災害などがあったときの救助や再建の手伝い。魔法を使った武具や道具とかの開発をしたりする。その技術はいたるところに使われている。モンスター映像記憶装置。酒場にある料理を自動転送する装置。クロバーの指輪など。
反対に貧しい家庭ではまず妖精学園などには入れない。高額な授業料であるため、そこに入りたい妖精がいても家庭環境によっては入れない。その分、親からは期待されていないというか、もっと自由に生きさせてやりたいと願っている。縛られているものが少ないので、ぐうたらな生活をするようになる。が、その分、裕福層をねたむようになる。
親からは他人は他人だからと諭したりしているが、お金がない現実に周りの者がみんな華やかに見えてしまう。みすぼらしい自分の格好に対してその者がきらびやかに映る。すさんだ目で人を見てはいけないと注意しているが、反抗する気持ちを抑え切れずにいつでも気に入らないものを見るような目つきになってしまう。
ピサリーは自分を偽らずに本音でぶつかってしまうこともあり、相手が傷つくことを言ってしまったりする。そうしてけんかになりさらに暴言が増える。そういった癖や性格は環境によって引き出され、それを知った心は自然に負の感情を出したり閉まったりするようなる。
貧しくても周りの人たちにそんな態度をとってはいけないと教え込んでも、自由な感情を縛ることはできない。だから、そんな目で人を見そうになったときはそれから目をそらして、相手と自分は関係ないと思って気持ちを閉じなさいと意識づけをさせる。
学園に入れないなりに妖精としての生活はある。服屋で服のクリーニングの手伝い。花屋で花の栽培の手伝い。汚染された水の浄化の手伝いなどになる。
「……それと、ピサリーが襲われているのに誰も助けようとしなかったのはいけませんよ。困っている人がいたら迷わず手を差しのべるのを忘れないように。いいですね」
「はい」と生徒それぞれから返事がこぼれた。
「では、今日はこれで解散になります、スタープリルとピサリーはここに残ってください」
こうして授業が終わりふたりを残してみんなは帰っていった。それを見届けてからローゼリスは杖を振って彼女たちにかけた魔法を解いた。
ふたりはまだにらみ合っている。それを見ながらローゼリスは口を開いた。
「あなた方おふたりには罰として……」
そう言いながら懐に手を入れてそこから1枚の紙を取り出した。
「この依頼を解決してもらいます」
ローゼリスから渡された紙をスタープリルは読みはじめた。
「依頼人ポラソル。男性。サルビリアの町からクレマティウスの町までの護衛の依頼。今日昼から夕方までサルビリアの門前で待つ」
「本日の魔物の魂の討伐依頼はそのお方からだったのです。依頼を解決したら今度はそのお方を、サルビリアからクレマティウスまでわたしがお送りする予定でしたが、あなた方にはちょうどよい刺激になると思いまして、この依頼を受けていただきます」
ローゼリスはふたりに杖を向けてなにかを放った。
「いまのであなた方の刹那の魔法は、明日の朝まで使えなくさせました。ですから歩いてそのお方を護衛してくださいね」
その言葉にスタープリルは納得できず軽く下を向いた。ピサリーはそっぽを向いて腕組みをする。
「では、よろしくお願いしますよ」
鋭い目つきをふたりに見せてローゼリスは歩き出し帰ろうとした。するとスタープリルはあわてて彼女を呼び止めた。
「あの、先生」
「なんですか」
振り返らず耳だけを向けてローゼリスは彼女の言葉を待った。
「先生が依頼されたのに、わたくしたちが代わりにしてもよろしいんですか?」
「ええ、もちろんです。依頼主には事情を説明してください」
「刹那で送るほうが安全では?」
「ですから、道中はあなた方がしっかりとお守りするのです」
「……ピサリーと一緒に行動するのですか? この依頼ならわたくしひとりで十分ですわ」
その言い方に対して、ピサリーは横目で彼女の横顔をきりっとにらんだ。
「言ったはずですよ。ふたりで解決しなさいと」
ローゼリスは語気を強めてふたりに言い聞かせた。するとピサリーが気だるそうにスタープリルの話に乗った。
「いいじゃないですか、先生。優秀なスタープリルがひとりで十分って言っているんですよ。あたしはいらないみたいだし、この依頼は彼女に任せてあたしは帰っていいですよね」
「いけません」
ローゼリスは振り返りふたりを交互に見ながらつづけた。
「いいですか? これは罰です。この依頼をふたりで解決しないかぎり刹那の魔法は返しませんよ。きちんとやり終えたか、あとで確認しますからね」
目を光らせて決しな表情を見せると、彼女たちが有無を言う前に杖を振りその場から姿を消した。
木の葉を揺らすような静かな風が吹き、置き去りにされたふたりの体をあおぐ。お互いが無言でしばらく立ちすくんだあと、スタープリルは黙って歩き出す。それからピサリーに声をかけた。
「ピサリー、わたくしのあとについて来なさい。あなたはただ足を動かしてついて来ればいいから、簡単でしょ」
スタープリルの黄色の羽が遠ざかっていく。ピサリーはそのあとを追いながら言った。
「ああそう、じゃあ、あとについていくよ。あんたの汚いケツを眺めながらな」
その言葉を耳に入れたとたん、スタープリルはさっきピサリーが飛びかかってきたときに地面に叩きつけられたことを思い出した。彼女は目をとがらせて体を震わせながら振り返る。
「いい! あなたは黙ってわたくしについて来ればいいの、今度変なことを言ってみなさい、魔法であなたを亡き者にさせるわ!」
怒りをあらわにすると杖を出しピサリーの顔に向けた。
「やってみろよ。そうなったらあんたはローゼリスから刹那を一生返してもらえないぞ」
「わかってないわね。わたくしがどうとでも言えば、ローゼリス先生だってわかってくださるわ」
「ふうん、そうなんだ。でも、そんなことしていいのか? 優秀なんだろ? あんた妖精界がどうとか偉そうに言っていたが、やることはその辺にはびこっていた魔物と変わらないじゃないか」
「ローゼリス先生が仰っていたけど、ゾンビを倒したくらいで調子に乗らないで」
スタープリルは見開いていた目を瞬きさせて深呼吸をした。それから杖を消して、自分の尻を手で叩きながら「とにかく、ついてきなさい」とうながした。
つまらなそうにピサリーは顔を横に向けてその言葉を受け流した。
スタープリルはスカートをひるがえしてまた前を向いて歩き出す。しぶしぶといったようにピサリーは彼女のあとについていった。
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