第21話 昭のこと
美和子は、昭の姿が見えなくなるまで、窓に顔をつけて見ていた。
美和子の家は仙台の中心部の「シティタワー仙台五橋」と言うマンション
で住友不動産が手がける地上28階の高層マンション
購入したばかりでまだ新築の匂いが残る高級マンションである
隣同士の2棟を購入し改築もしている。
マンションに着くと暗証番号を押しオートロックを解除し部屋に向かった。
玄関を開けるともう11時を過ぎていたが
父親のトレーディングルームはまだ明かりが着いていた。
「ただいま」
「お~~お帰り、早かったね」
「雪だから。お店早じまいしたので帰ってきた。もう寝るね」
父親は為替の画面に釘付けで返事は無かった
為替は世界中の取引で昼も夜も無い
まして世界の中心はニューヨーク(N.Y)
N.Yは日本時間で21:30今から始まるのだ。
世界が動き始める時間でもある。
深夜の3時頃まで仕事はつづく
父親は肝硬変を患っており、出勤などの時間的制約が難しくなり
会社とは今は契約ディーラーとなっていた。
独自の手法は業界からも評価が高く執筆も行っていた。
本、DVDの投資向けの出版の印税収入もあり
かなり裕福だった。
美和子はお風呂に入りながら昭のことを考えていた。
腕を組んだ時の暖かいぬくもり、そしてひっそりと自分の乳首を
腕に押し付けた時の感触。
そんなことを考えると自然と谷間に手が行った。
やさしく陰唇の周りをなで、中指で敏感な所を軽く擦ると
自然と声が出た。これが昭の手だったらと思うとなお更
中指の動きが激しくなった。
「あ~~昭さん」と静かに口出すと快感は一気に上りつめ
「いく、いく、いく」と腰が浮き頭が真っ白になった。
それでもまだ体に余韻が残り、今日見た股間部分の膨らんだ昭のを想像すると
今度は中指を中に入れかき回した
また快感が何回も押し寄せてきて、頭が真っ白になった。
美和子は処女ではないが、高校の時の先輩が初体験で、それはどちらも初めてで
快感など程遠いSEXだった。
ただ、性欲はあり中学校から自分で慰めていたこともあり、
男性よりも自分でしているほうが気持ちよかった。
昭と知り合い、自分に触れられたい、そう思う気持ちが日増しに強くなっていく自分がいた。
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