第7話 思い出の場所
ボロアパートについてそのままベットに横になり、天井を見つめ
自分の人生について考えてしまいました。
結構飲んだのか思考もグルグル廻りそのうち寝てしまいました。
翌日目が覚めるともう出社の時間が過ぎており、今から急いでも間に合わない時間になっておりもう急ごうと言う気持ちもわかず、サボりの電話を会社に入れた。
川口にたっぷり嫌味を言われ今日一日休みになり
明日からは2連休で、合計3連休となりいつもは取れない休みが、ひょんなことから休めるようになり、尚且つ休み明けの出勤は夜警となっているので、時間的には
4連休になった。
ひょんなことから体が空いた昭は、久しぶりにと言うか無性に母親と暮らした
2DKのアパートに行って見たくなり、急いでヘルメットをかぶりバイクを走らせた。それは仙台の高台八木山に位置し太平洋側の仙台を一望できる場所であり、
また大学が近くにあり安いアパートが集中している所でもあった。
肌寒い風が昭を襲ったが寒いとは感じず、むしろ興奮のためか暑い位だった。
程なく懐かしいアパートの場所に着くともうそこは駐車場になっていた。
あの当時で築30年は経っていたアパート。それから10年。老朽化がはげしかったのだろう。それと少子化の影響もあっただろう。そう思うと当たり前なのかもしれないが、昭は納得がいかなかった
ふと後ろを向くと、太平洋まで街並みが透き通るように
昭の眼に飛び込んだ。
思わず見とれてしまい、中学、高校時代、通学の時のありふれた風景をかみ締めるとなぜか涙があふれて来た。
それと同時に母親の痕跡をどうしても追いたい衝動に駆られたが、アパートがなくなっているのにはどうしようも無く、ただその場に呆然としているしか
すべは無かった。
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