第1ゲーム lucky?or unlucky?ガチャ
「え…?」
「こやこや…?そんな驚くことこや?」
こぎつねくん…GMは自らのしっぽをじろじろと見、不思議そうに聞く。
「い、いや普通に考えておかしいだろ。」
「おかしい?そうなのこや?前の皆は可愛いって言ってくれたこや。」
「た、多分ですけどそれただのケモナーじゃ…。変な人じゃ…」
シスター(?)のような女はよく分からないワードを話し始め、皆、
頭の上に「?」が浮かんでいた。
皆が黙りこくっているとシスターは「アッす、すいません…。」
と少し謝り部屋の隅まで走っていった。
「まぁいいこや!こや!第1ゲーム“ガチャガチャ“始めるこや!!」
「ガチャ…ガチャ?」
「な…懐かしいですね…」
「普通のガチャじゃないこや。」
「このガチャは“lucky?or unlucky?ガチャ“こや。」
今まで静かだったメンバーも、俺達も、少しの間騒ぎ立てた。
「ガチャガチャ…?えーと普通に引くだけ?」
「うーんなんか幼稚だな」
「ガチャ!!い〜じゃん楽しそう!」
何か違和感を感じながらもGMの説明を聞いた。
「まず!普通にガチャするこや!」
「それからガチャ玉の中に“ラッキー“とか、“アンラッキー“と書いた紙や、“アンラッキー移動券“というものがあるこや」
「アンラッキー移動券?」
「いえすこや!この紙を持ってるとアンラッキーをランダムな人に移すことが出来るこや。」
ふーん、と葛葉は納得したように笑い、細い目をさらに細めた。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「こここや!」
ゲーム会場1、と書かれた部屋に入ると
先程のような不気味な部屋とは違いゲームセンターのような部屋に切り替わった。
「このガチャを使うの?」
「愛香ちゃん!冴えてるこやね!!」
愛香という女は照れくさそうに笑った。
こぎつねによるとガチャを引き、
全員引き終わると、全員で確認する。というものらしい。
「さて始めていくこや!」
「じゃあ誰から引くこや?」
あたりはしん、と静かになる。
その中で1人挙手している奴がいた。
「誰もいないから。俺からでいいよね?」
手をあげたやつは“葛葉“という男だった。
「お前みたいなバカは初めて見たよ。」
「ははは。褒め言葉かな?ありがたく受け取っておくよ。」
葛葉はだいぶ狂ってそうなやつだった。
「こやや!じゃあハンドルを回すこや!」
葛葉がハンドルを回すと取り出し口から黄色のカプセルがでてきた。
それから、にこにことした顔でそのカプセルを拾い、後ろの方にあるソファーで足を組み、あとのメンバーを
待っているようだった。
「次どうぞこや!」
次に行ったのは地野川 愛香だった。
「私が…やります!」
愛香の後に地野川弟も並びそれから俺達も並んだ。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
全員引き終わり確認タイムへと入った。
「では、確認タイムこや!」
カポッという音が周りから同時になる。
「うぉ…“ラッキー“か」
「わ、私もですぅ」
「…。ラッキー…。」
「ラッキー!!!」
ほとんど全員“ラッキー“を引いた。
が、
一人違うものを引いたらしい。
地野川弟。 悠真だった。
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