ラッキーゲーム ―lucky game―
しぐれ
第0話 何処?
神田 雨竜は、ただの普通の学生だった。普通の家庭に生まれ、普通の生活をしていた。
そんな彼は、7月7日
失踪した━━━━━━━━━━━━━━━
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目を覚ますと見知らぬ天井が広がっていた。
周りには変な絵画が飾っておりとても不気味な雰囲気だった。
「ここ、どこだ……?」
昨日は普通に学校に登校し、家で勉強をし、家に帰ってからは一度も家から出ていなかったためこんなところに迷い込み、まして、寝落ちしているはずがないのだ。
「にしても、暗いな…電気電気…」
電気をつけるスイッチを探していると、突然周りが明るくなり、アナウンスが流れた。
「みなさーーーん!おはようございますこやー!!」
「…?皆さん…?」
明るくなり周りを見渡すと自分以外に9人の男女が見つめあっていた。
「うーん…テンションひくいこやね…まぁいいこや!」
「君たちにはこれから“ラッキーゲーム“をしてもらうこや」
「ラッキーゲーム…?」
おずおずとキョンシーのような服を着た女が聞いた。
「そうこや。ラッキーゲームっていうのは君たちの運を試すゲームこや。」
「運勢ねぇ…はは面白いものに巻き込まれたことだよ。」
眼鏡をかけた男はとても冷静に周りを見回していた。
「こやぁ、誰が誰だか君たちわかんないだろうから名前呼ぶので答えてくださいこや」
するとアナウンスで俺の名前が呼ばれた。
「プレイヤー1 神田雨竜くん」
「あ…えと、はい」
「プレイヤー2 地野川 愛香ちゃん」
「は、はいぃ…」
「プレイヤー3 葛葉成幸くん」
「はい。」
「プレイヤー4 矢田黒恋ちゃん」
「ハーイ!」
「プレイヤー5 瀬戸茶優ちゃん」
「…はい。」
「プレイヤー6 瑠璃川 水晶ちゃん」
「…ん。」
「プレイヤー7真理亜聖歌ちゃん」
「はい…。」
「プレイヤー8 狐山 来くん」
「ハーイ。もうくんつけていい歳じゃないんだけどなぁ。」
「プレイヤー9 藤堂碧ちゃん」
「ははは…はいぃ」
「プレイヤー10地野川 悠真くん」
「…はい」
「少し待っててこや」とアナウンスは途切れ沈黙だけが残った。
とにかくみんな喋ることすらも遠慮しているようだった。
その中の1人黒恋という女が喋り始めた。
「んねぇ、みんなさ、なんでここにいるかわかる?」
「なんだい?矢田さんは何か知っているのかな?」
葛葉は質問を質問で返した。するとまた沈黙が続いた。
「……。」
「私はわかんない。」
「俺もだ。」
「わ、私もです」
ここに来た人達はみな、同じようになぜここにいるのか分からないらしい。
するとまた、イラつくような聞いてて不愉快なアナウンスが流れる。
「皆さんお待たせしてしまいすみませんこや。こちらもゲームの準備をしてたこや」
「そのゲームってのは一体どうすりゃ終わるんだ?」
「こや…まぁ条件みたいなのをくりあすればいいんだこや。」
「クリアかぁ…できるかな」
「まずゲームをする前にルールを説明するこや!」
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【狐でもわかる!?ラッキーゲームを楽しむためのるーる!】
・GMに手を出してはいけない
・げぃむが始まるまでは生活部屋から出ては行けない
・不正行為が見られた場合はアンラッキータイムへ連れてかれる
・ここから出るためには1~6のげぃむをクリアしないといけない
・げぃむ開始までに友達がアンラッキーになってしまった時はまた戻ってくることは無い
・ゲーム中廊下に出ることは出来ない
・友達の中に裏切り者がいるよ!そいつを倒せばげぃむが早く終わるよ!
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「GM…?」
「あ、申し遅れたこや。GMの“こぎつねくん“こや。よろしくこや」
そういうとGMだというアナウンスの声の主が目の前に現れた。
「え…?」
GMの姿は狐の耳としっぽの生えた少年だった。
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