おねショタがお好き
藤は少し考える素振りをした後、笑ってそう答えてくれた。
「ほんとうですか!?」
「えぇ」
そうして早速、藤による奏技の授業が始まった。
父親が言っていた通りこの手のものに詳しいらしく、気になるところを質問すると明確な答えがしっかり返ってくる。
また藤は奏技以外にも詳しいらしく、この世界の常識についても教えてくれた。
「歌詠?」
「えぇ、帝様は歌詠が上手なのよ。それであれだけモテるの」
父親である帝は、多くの女性と関係を持ち、それゆえに大層恨まれていると聞いたので、その理由を藤に聞いたことがあった。
「歌が上手だと、モテるのですか?」
「そうね。歌が上手な男性って、学があって素敵でしょう?」
元いた時代じゃ、学があるだけではモテなかったが、こっちではそうじゃないらしい。とすると、歌詠の習得も必要になるな……ふむ。
「そちらも教えていただけませんか?」
「言うと思ったわ……」
俺の発言に、頭に手を当ててうーん、と困ったように言う。
「うーん……」
藤が手を顎に当てて俺を上から下までじっくりと、品定めするように見つめる。
「な、なんでしょうか?」
「いえ、貴方ってやっぱりかなり美形よね」
「はい?」
藤がうんうん、となぜか納得したように頷いてから、側に置いてあった寝具に腰掛ける。
「いらっしゃい」
腰掛けたまま、藤が両手を開いて俺を向かい入れるようなポーズをとる。まさか、と思いながら俺は藤の元へと歩く。
ぽんぽん、と自分の膝を叩いて座るように促したので俺は膝の上に座る。
「髪、そろそろ結わなきゃいけないわね」
「きゅ、きゅうになんでしょうか」
藤が俺の髪を手で梳きながら話す。
この世界に来て初めてしっかりと触れた女の子の体は、想像以上にやわっこかった。背中を後ろへ倒すと、はっきりと柔らかい感触が伝わる。
少女のような見た目の割に、なかなかのものを持っているようだ。
ちなみに結わなきゃいけない、というのは、この世界は大人になるまでは髪を切らないらしい。
「いえね、私も流石に無報酬で貴方に教えるのは癪なのよ」
「は、はぁ……」
柔らかな手で俺の頭を撫でながら、ゆっくりとした口調で藤が語る。
「だから……ね?ちょっとばかり私のわがままを聞いてちょうだい」
「なにを……うわっ!?」
藤が俺の頭を撫でていた手を止め、両手を俺の体に回してくるりと回って、俺を寝具の上に押し倒す。藤が両手で俺の手を完全に抑えている。七歳の力では、もう逃げ出すことはできない。
「安心して。最後まではしないから」
「あのぉっ!?」
慣れた手つきで俺の服を脱がせて、彼女も薄着になった。
確かに初めては奪われなかったが、その日以来、俺は藤の元へ通うときは授業の時間以上にそういうことをする時間の方が多かった。
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