別れの恋の物語たち

約束

　　　　約束しよう　いつかきっと　また　笑って　会おうね

２人で決めた『さようなら』　それは、２人が、２人　“らしく”いらるための

　　　　　　　　　　　『さようなら』　

　いつしか言えなくなってた　“嘘”じゃない　でも、“本当”でも　なかった

　　　　　　　　　　　　　『すき』

　どうか、どうか、2人の選んだ道が、どこかで、また、重なります様に…

　　　　　　　　　　2人が“嘘つき”になる前に

　　　　　　　　　2人の“すき”が“嘘”になる前に

　　　　　　　　『こうする』しか、なかったけど

　　　　　　忘れないで。2人は、“2人”　で　いられたこと

2人で決めた『さようなら』　それは、2人が、2人　“らしく”生きてゆくための

　　　　　　　　　　　『さようなら』

　いつか、いつか、2人の過ごした時が、こころで、また”息”をします様に…

　　　　　　　　　　2人がさようならを決めたのが

　　　　　　　　　　2人を、突き放しませんように

　　　　　　　　　『こうする』しか、なかったけど、

　　　　　　　汚さないで。2人が、“2人”　で　わらえたこと

『最後』はもう、抱き締めたりしない。　大人な握手で、さようならしよう。

　　　　　　　　　　　背中合わせで、歩き出す、2人。

　　　　　振り向かない。　振り向かない。　振り向かない―――…。

　　　　　　　　　　　2人が“嘘つき”になる前に

　　　　　　　　　　2人の“すき”が“嘘”になる前に

　　　『こうする』しかなかったのか…まだ、少しこころが揺れるけど、

　　　　　　　寂しいけど　　辛いし痛いし哀しいけど…

　　　　約束しよう　　　いつか　きっと　また　笑って　会おうね―――…。

（終）