僕をからかった雨

僕の瞳から零れる透明な水。

『もうお終いだよ』って『もうお別れだよ』って

雨の中、君に気付かれないように、あの日、泣いたこと

想いだしてた…


「僕から離れないで」

君の肩が濡れないように、抱き寄せたのに…



    どうしようもない『終わり』を

       からかうように

       降り続ける雨…。

    僕も君も傘がなくて、多分、君も、

     泣いてたんだろうな―――…


今日も、夢に出て来たヨ。あの日の、土砂降りの雨。

『もう僕のモノじゃないよ』って『もう君のモノじゃないよ』って

雨の中、僕ら、別々の路へと、歩き出したんだ―――…。

あの時の君の『濡れた髪』、

いとおしかった…


「僕を置いていかないで」

君の後ろ姿に言った。“聴こえない”ように―――…


      どうしようもない『終わり』を

        からかうように

        降り続ける雨…。

 あの日、君を抱き締めたら、何か、変わっていたのかな?




     もう少し…あと少し…あ、その辺―――…

       『夢の中』、巻き戻した記憶。

        でも、戻れない、雨の日


      どうしようもない『終わり』を

        からかうように

        降り続けた雨…。

 いっそのこと、空に響くほど、鳴いたなら、良かったのかな…

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