第177話圭太と芳香の初夜(入籍後)

圭太と芳香は、連れ立って近所のスーパーで買い物(食料品、日常品など)を終え、月島のマンションに入った。

夕食は、豚肉生姜焼き、ポテトサラダ、豆腐とネギの味噌汁、白菜漬けなど(完全下町風)。

(圭太は、美味しいので、完食)


夕食後は、芳香の衣類の置き場所を相談。

結局、母律子のタンスを使うことにした。(当面とのことで)

タンスから出した母律子の衣類等は、父隆の部屋に運んだ。

圭太は、不思議な思いで、その作業を行った。

(父も母も同じ部屋になり、喜んでいるような感覚)


また、母のタンスの中には、池田華代との結びつきを思わせる物は、何もなかった。

(里中家が、しっかりと池田華代に釘を刺したと思った)

(池田華代からの手紙は、入籍前に、金庫に入れた)


作業は、約2時間で終了。

「時間の節約をしましょう」と芳香が言うので、風呂も一緒に入る。


芳香は、湯船に一緒につかりながら、輝くような笑顔。

「・・・圭太さんとお風呂に入るのが夢で」

圭太は意味不明。

「長岡で入ったよ」


芳香は、突然、感極まったような顔。

「違います、このおうちで、ここのお風呂で」

「圭太さんに全部見てもらう、それが夢でした」

圭太は、上手く返せない。

「うん、美しい」(言って冷や汗ものと思っている)


芳香はブンと、胸を張った。

「たくましい胸でしょ?」

「圭太さんを見ると、元気になるんです」


圭太が言葉を探していると、芳香は笑う。

「早く子供が欲しいです」

「たっぷり、お乳飲ませたいなあと」

「お願いしますね、圭太さん」


圭太は、「うん」と頷くだけだった。(結局、上手に返せない)

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