𝐒𝐭𝐨𝐫𝐲.12
レイラside
お兄様が来てもう1週間が経とうとしていた、私は、あれからはお兄様と少しギクシャクした状態だ
だけど、今日はお母様が、お茶会を開くとの事で、私はお茶会の部屋へと向かう、久々のお母様とのお茶会に少しウキウキしながら向かう。
お兄様のことは後回しにして、私はお母様がいる部屋に到着して中にはいる、そこには
「レイラいらっしゃい」
「レ、レイラ...こんばんは...」
「・・・・」
中に入ると、お母様の近くのソファーにお兄様が座っていた
何故お兄様が、ここにいるのか最初は分からなかったが、お母様を見るとニコッとしているのがわかり、こうしたのはお母様なのが分かった
多分だが、前に起きた事をお母様が知って、このように接触できる機会を作ってくれたのだろう。
私は少し戸惑ったが、中に入って、この一週間で習ったことをお母様とお兄様に見せる
「今参りました、お母様にお兄様、本日は呼んでくださりありがとうごさいます」
私はそう言ってカーテシーをする、我ながら上手くできたのではないかと思えるぐらいには、落ち着いてできたと思える、それを見たお母様とお兄様は
「レイラ、綺麗な所作ね勉強熱心なレイラは覚えるのが早いわね」
「お母様ありがとうございます」
そう言って私はお辞儀をする、それからお兄様が口を開いて私に話し掛ける
「あれから1週間、経つな...最初の所作よりも見違えるほど、綺麗にできていて私は...」
そう言いず待ったお兄様にお母様が、小さな声で何かをつぶやく、それを聞いたお兄様は顔を上げて私を見てその言葉を口にしました
「可愛くて、綺麗だったよレイラ」
そう言われて私は、何だか少し嬉しくもあり何だかむず痒くなってしまいました。
それに、私は少し照れながら返します
「あ、ありがと...ございます...」
そういって私は照れながら席に着くのだった
▼▽▼▽▼
アルノルトside
「じゃあ、レイラも来た事ですし、お茶会始めましょうか」
そう母上がいってメイドたちがお茶とお菓子を運んでくる、いつも通りのように振る舞う母上に俺は少しありがたく思えた
レイラは俺をチラチラと見るが何か言いたそうだけど、押し黙って、我慢している
そんなレイラと同じように、少しあのことを思いながら俺もお茶やお菓子が並び終わるまで、黙って過ごす。
「そういえば、アルトは最近、見た目が引き締まってきましたね、訓練場ではどんなことをしてるのですか?」
そう母上が話しかけてきて俺は、少しびっくりしたがそれに答える
「今訓練していることですか...前だと体がかなり...その...太っていたので、最初は走り込みをして、体力をつけるために腹筋や腕立て伏せ、屈伸を重点的にやってました。
そ、それから、今のことを言うとスキルが発現したので、それのスキルの効果を長引かせる訓練をしています。」
母上にそう言うと、すこし驚いたような顔で俺を見つめる、レイラもそれを聞いて驚い表情をしてこちらを見る
俺は、その事を言っても良かったのか、分からなかったけど、レイラと話せるきっかけが作れると思って話した、それもあってか反応してくれたことに、少し嬉しいなと思えた
「そうなのね、だからこの一週間で随分と印象も変わっていい方向に言っているわね」
「はい、ありがとうございます。まだあの事ではまだまだ拭えませんが、頑張って行きたいとは思ってます。」
俺がそう言うと、レイラがようやく口を開く
「お兄様は、今までそのようなことをされていたのですね...」
「あ、ああ、私自身を見つめ直すために、今は頑張っているよ」
そう言うと、レイラは少し悲しみのような、悔しさのような顔をしている。
それから、思い悩んでいた表情を変えて少し顔を上げて俺を見て話す
「お兄様が1週間前に、私の所に見学にこられて最初は冷やかしなのでは、と思ってお兄様にキツく当ってしまいました。
お兄様が、あのような表情でお帰りになられた時に、私は声をかけられませんでした。
今思えば、あれが演技でないのは、分かったはずなのに、疑ってしまった私を殴るでも叱るでもなく、優しく頭を撫でてくれた時に、気づくべきでした。あの時は本当に、申し訳ありませんでした...」
そんな事を、レイラが言って俺は戸惑うように顔をして、レイラを見つめる。
そこには、前までの俺たち、兄妹なのに何も接しなかった俺と、話したくてもそれをすることの出来ない妹の関係は、少しだけだが改善できたのではないかと思えるような、
少しだけ未来が帰られたのではないかと思える瞬間だったと思う
『お前はもう用済みなんだよ!!だからお前はこの城から出ていけ!!兄の言うことが聞けないなら、奴隷にして売り飛ばしてやるぞ!!』
頭に過ったいつか観た映像の内容、あれから少しづつだが離れていくような、そんなことを思えるような、一時を俺は今日あじわえた気がする、そんなことを思いながら、母上が俺とレイラのために開いたお茶会を、俺とレイラはぎこちないながらも、楽しむのであった。
▼▽▼▽▼
◆◆◆◆◆side
『おまえは、いずれ・・・なる・・たく・・・られるそ・はおまえがふ・・・なけれ・・・ないと、この・・・が...』
そんな事を、夢の中の顔が見えない俺は先の方に歩いていく
俺はこの長い夢の中で歩いている俺自身に俺は叫ぶ
「俺は、どんな困難が来ようと乗り越えて、必ずこの運命から、抗ってみせる!!
だから俺のこれからの行動を見ててくれ!!必ずハッピーエンドにしてみせるから!!」
そう叫びながら、この暗い夢の中で決意を固めるのであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます