第3話
「ふうやっとここまできた」
すこし薄暗いが辺りを確認してみるとかなり広い場所であり中央には巨大な湖が存在してそこに小さな城が建っていた。そして湖の水面からは霧が発せられていて視界が悪くなっており その奥深くまで見えることはなかったが何かが起こっているのだろうということだけは分かった。そう思っていた瞬間、何者かが私目掛けて攻撃を放ってくる……間一髪それに気づいて回避できたことで事なきを得 た
「いきなり攻撃してきますかね!?普通……」
と心の声が出てしまいそうになっている間に敵の攻撃をしてきた人物が姿を現す その相手も驚いた顔を浮かべていたがそれは私も同じだ……どうしてお前がここに居るのだ!?……まさか奴が言っていた事は本当だというのか……
・魔王様を護るためだと伝えて立ち塞がるも――そんな事は私にとっては関係ないと言って斬りかかって来る勇者の攻撃をなんとか捌くも押されている状態になってしまう
――このままじゃまずいなと思った時、私の体を優しい光のような暖かな光が包み込んでいき、次第に体中がほのかに輝きを帯び始め、不思議と自信が溢れ出してきていく この感覚は以前も感じたことがあって、確かその時に不思議な力でピンチな状況を救ってくれて……今こうして生きていられるんだよな。今回はあの時の力を使えるってことだから試させて貰うぞ。
そう思ってるといつの間にかに動きを止めている相手の姿が目に映る……あれ?動けねえ さっきから全然動かせねぇし まるで時間でも止まったかのような感じだったが、どうやら自分の意志とは無関係というより体がまったくいう事を聞かない感じで……まあよく分からないんだけどな~ま、いいか、とりあえずこれでとどめといくか?どうすれば出来るのかわかんないがやってやろう 手を上にかざすと空に大きな黒い球が出現しておりその大きさに驚くが今はそれすらも関係なかった……これを一気に投げつけてやったのである ズドーーーン!!!という凄まじい音と共に激しい衝撃波が発生し、その中心付近にて大きな爆発を起こしその衝撃で吹き飛ばされてしまった それと同時に体の自由が効くようになっていた。爆風の影響で舞い上がる粉塵で視界が狭まっていたがその隙間を通り過ぎてきた一つの影がある、俺は反射的にそれに気づくことが出来ていたため直撃を免れる事ができたが油断はできない。
すると背後に回り込んできたのを感じると振り返り際に手に握られた武器を構えていた相手に攻撃を仕掛けようとしたが、またも身体を動かすことが出来ずその攻撃を受け流す事が精一杯だった。そのまま俺の後ろにあった建物へとぶつかり、壁に激突し壁を破壊する 俺は意識が消えそうになると同時に咄嵯に受け身を取ってすぐさま立ち上がりその場から離れると、その瞬間にさっきの攻撃よりも強大な威力と速さを兼ね備えた一撃が襲いかかってくる 俺は紙一重でそれを防御する。それでもギリギリであった……
――やっぱり強い……しかし俺の方も負けるつもりなんて毛頭ないので更に追撃をかけるように、全力全開、本気で行くために詠唱を始め魔法を解き放った。…………しばらく時間が経ったかと思うほどの間、ずっと剣を交え続けている。互いの実力はほぼ互角だ。すると急に剣が手元から離れてしまう・すると次の瞬間、強烈な閃光とともに大爆破が巻き起こるのが見えて目がくらんでしまう……一体何が起こったんだ……と理解する前に目の前にはもうすでに誰もおらず すぐに視線を変えると見上げると彼女が宙に浮いて佇んでいるのが確認できるがその姿を見るなり驚きを隠しきれないといった表情をしている……一体何をしたというんだろうか……
そんな事を思いながら見ているとふと思いだす事がある――初めて魔王様に合った時から、今までのことをすべて思い返している内に段々と冷静になって考えてみれば、自分はなんのために彼女と戦ってるのかと……そうだな……今は彼女を救い出すため……ただそれだけのためなら戦いをやめることだって選択肢にあるんじゃないかとそう思っていると、彼女の姿を見据えて改めて言う事にしたのだ 私はこんなところで死ねるわけにもいかなくなってしまった、お前を救うためだけにここに来たんであり、他のものを守るためにお前を倒すんじゃないと だからお前を殺すような真似は絶対にしないと心に決めた上で彼女に告げた……そしてここから去ることを告げるのであった――彼女は私が言った言葉に対して意味がよくわからない様子だったので私にとって大事なものが君なんだ! と言った途端 頬が赤く染まったのを見て可愛いなって思わず言いかけちゃうけど流石にこれ以上喋るといけないと思って口を閉じる事に
・そして、魔王様は何かを考えるかのように しばらく何も口にしない状況が続くが…….魔王様はゆっくりとした口調で言うのでした――私は人間達が好きになったんだ――だけど同時に不安もあったそれは私を慕ってくれるものたちが現れ始めたが彼らには帰る場所が存在するのだという事。だが今の自分が帰らせるべきじゃないと思っていたところもあったが そんな私を救ってくれたものがいたその人のおかげで気持ちが楽になりました と感謝を口にしてくれていたがその話を聞いて、一瞬誰がいるのか気になったがそれは後に聞くことに その想いがあったからこそ決心がついたのだと思います――私は人間界へ行く決意をし、魔王としてこの城に君臨し続けることを決めるのであった・・・
――それから数日の間というもの魔王様の姿はなかったのだが、その数日間に起きた事はあまりにも悲惨なもので城内の兵士も、城に仕えていた侍女も皆亡くなっていたそう、おそらく何者かが仕掛けたトラップであろう。そんな中、生き残ったのが一人……そう魔王様の側近である女将軍と呼ばれる存在だけだったのだ――――そして、魔王様はこの場を離れていったのだ、この城を去っていったことを思うと心の中にポッカリとした寂しい感情が残るばかり……しかし魔王軍としてもこのままではおけないという思いがあり、まずは勇者を探し出して倒すことを考えた。勇者を倒してしまえば少なくとも魔族側につくことはないと考えての行動でもあった。
ただそれとは別に、個人的にもある事を考えていましたが果たしてうまくいくか分からないまま勇者を追いかけるため、とある街に向かっていったのでございました――
――あれから数ヶ月後くらいが経つが未だにその手掛かりはまったく見つからない、一体どこにいけば会えるというのだろう?そう思っていた時でございます――
すると一人の人物が目の前に現れたのですその人物は見た目はまだ若くて幼さが抜けない感じの少女?いや少年だった そして突然と現れたかと思うとこう言ってきてくれた 僕の名前はミコト、実はあなた方に頼みたいことが合ってやってまいりまして、僕たちの力になってもらえればと思ってこうして声をかけさせていただきました。
僕は見ての通り魔術師です。それでこちらの世界にいるとどうしても魔王さんの姿が確認できなかったのでどうにかして会いたかったんです。もしよろしければ一緒に探しませんでしょうかという提案をしたのだ その事を聞くと二人はどうするか悩んでいるがその話を聞いていた男の方が答えを決めたのか、分かったその申し出を受けさせてもらう ありがたいな、よろしくお願いします。
これから早速向かうことにしたのであります――とっても可愛らしい姿なのにあの魔王様と同じ地位って、もしかして相当な実力者なのではないのかという予感を抱きながら、彼らはその少女について行くように歩き始める ちなみに彼らとはどういう人たちなのかと言いますと 片方の方は背の低い女の子っぽい姿をしていて頭に猫耳がついているのが特徴の子と身長がかなり高い方と少し違いはあるがどちらも剣士らしく二人共レベルは高いが、中でも小柄な子が物凄く素早い行動が出来るみたいですね。
そんなに警戒する必要もなかったんだ。まぁそんなことよりさっさと連れ出せばいいだけですよねっと心の中で思うと急いで目的の地へと向かった 道中はとくに変わった様子もなく進んでいく中で出会った魔物達は倒していったのもありあっと言う間に森の入り口らしきものが見えたその時だった……向こう側の奥からは何か気配を感じた……これは間違いなくいるのだろうと確信を持った俺は先に行くぞ、ここで待っていてくれと言った はい 了解しましたの2つに分かれて行動する事を許可 その後俺は一気に飛び跳ねていき、その瞬間……急に地面から何かしらの手が出て来て、それに引っかかりバランスを失って地面に倒れる事となってしまった……しかしすぐ態勢を取り直すなりすぐさま攻撃を行う……
「ファイアー・バースト!!」俺の使える火属性系統の魔法の中でも威力が高い魔法を唱え放つ。魔法を発動させると炎の塊が現れ俺の手に纏わりつくようにしてやがて剣へと変化を遂げる―これが僕の持っている特殊能力であり、武器を作り出せるのが唯一無二の能力なのだが……相手を見ると、剣を上に振りかざしており、しかも軽々とそれを持ち上げる姿を目の当たりにしてしまうのだから驚きである なんとそんな芸当を見せつけてきたため驚きを隠せなかったが今は敵だと意識を変えて剣を構えたと同時に攻撃を仕掛けようとしたが……その前にあっさり止められてしまいさらに足技を使ってきて俺を吹き飛ばして来た……そしてまたすぐに構えようとする……今度は油断せずにしっかりと見据えている中で彼女は口を開いて言うのであった あんたなかなか強いじゃん 気に入ったわーますます戦ってみたくなって来たのぉ♪ こんな戦いなんて滅多にできないものだっていうこと分かってくれるかしらぁ!? そう言い出した彼女は、今までに感じたことが無いほど激しい気迫を放ち、目にも止まらぬ速さで接近してきた事に驚く……だけど彼女の実力というのは大体分かっている。だけどあえてここは防御に専念しながら戦う事にした――そして、彼女とぶつかり合う形となり何度も刃を交え合いその一撃一打を受け止めていく そのたびに激しい振動が起こり周りの木々たちは次々になぎ倒される。この人相手に長期戦は流石に持つ訳もないと思い反撃に移る事に決め、懐まで近づくべく思いっきり蹴りを入れて体勢が崩れたところでそのまま連撃を与えまくる事にした。相手がどんな手段を使ってこようが関係なく隙さえ見つけ出せればこの手の攻撃でも何とか勝てるはず。実際彼女が見せたものだって何回かあるわけだしね。とはいえ、相手の力がどれほど
かを試すというのもあってそこまで攻め込む事はしなかったけど そして遂にその時は訪れる。ようやく彼女に追い打ちを掛けることができたのだ、後はここまま叩きこんで勝利を掴み取るだけだと考えていたが、それでもこの女はそれをも容易に打ち砕こうとするぐらいの強さを持つ化け物であることが分かる。だからこそこのまま倒し切れるはずだと信じていたのだ。ところがそれは簡単に覆されてしまった。
そして次の攻撃を防ごうとした時での事だ……
突如彼女の身体が巨大化するかのように膨れ上がってきた……それだけじゃない。皮膚の色が赤色へと変化すると共に頭からも角らしき物が出てくる、さらには牙までも鋭く尖っていくではないか。その姿を見てしまっただけでも体がすくんで動けない状態になっていた。それがまさに本当の恐怖であることを初めて知る事になる。それと同時に直感で理解出来た――
今の自分だけでは到底敵うことはないと、逃げ出そうとしてももはや体は動こうとすら思えない。それほどまでに怯えていたのだろう……。それからという物はその圧倒的な強さを見せつけられた結果 負けを認めざるを得なかった――こうして勝負は一瞬にして終った。ただ一つ分かる事があるとすれば俺は彼女に手も脚も出なかったという事だけだろうか だがそれを聞いた本人は悔しさや嫉妬などの感情はまったくといって良いほどなく、むしろ喜びを感じ取っていた事だろう……それもそうか……自分のライバルとも言えるべき人物と遭遇できたことを嬉しく思ったに違いないのだ 一方その頃の僕たちが今どうなっているのかと言いますと、ミコトさんが目的としている場所に近づきつつあるようでした――……あれ?僕達はいつになったら追いつけるんだろう?と思っているかもしれない、そんなあなた達に教えましょう まず彼らは、とある洞窟に入っていきました。その先からは何か変な気配がありそれに引っ張られるように中に進入していく すると奥の方に大きな湖が見えるのだがそこには一体の大きな魔物らしき姿が見えた……おい、お前達!!ここから先に行こうと思ったらやめた方がいい。死にたくないならここで引き返して別の場所に向かうがいい……さて、そこをどいてくれないかい。俺達が用のある人物は魔王であって貴様等などではない!どいてくれ……通して貰えるとは最初から思っていないし強行突破するしかないかなと考えている間に、彼女は戦闘態勢に入ったようだ……
そんな彼女を目にした魔物……いや、もう怪物と呼ぶにふさわしいその者はこちらに対して敵意を見せながら言う……俺に勝てるつもりか?舐められたものよ……その自信を木っ端微塵に打ち壊してくれるわ!!と言うと、その言葉から放たれた凄まじく邪悪なオーラに包まれていくのを見る限りでは相当の強敵の予感しかしなかった……そして両者はついに対面を果たすことになる あ~ん!?何なんだよこの女、人間如きの雑魚なんかに関わってる暇はないんだよ俺ぁ忙しいんだってのに面倒掛けさせるんじゃねぇぜ。と吐いた後 目の前にいる少女を見てみる ふむ まあまあいけるかも知れん……だがその程度ではまだまだ話にならぬわ ほざけ小娘風情めが!!!そっちこそ大口叩いとる場合とちゃうで。覚悟せぇへんとお陀仏になってもしらんからのぉ!?という事で戦いが始まりそうな瞬間に……両者の間に割って入る人がいた―――もちろんのことこの人は、アリッサに違いはなく突然姿を現したものだから当然驚きが隠せずにいた様子であった……が、それよりも彼女がどうしてここにいるかという疑問を抱いたと同時にすぐに行動を起こしたのである
「危なかったです……」いきなり私の前に躍り出てそう言いだすアレッタさんの事が気に食わなかったのだろう……奴はこの女性に向けて言った
「俺の戦いを邪魔しようとしてるのならば即刻止めてもらいたい所なのだが?」と怒りを孕ませているのも無理はなかった……
なぜならそこに彼女が立ちふさがると自分が有利となる状況だったはずにも関わらず邪魔されたという事になるからである……だが彼女の取った対応は決して間違ったものではなかった……というのもだ その証拠にあの人が放った黒い剣の一振りは確実に彼女を狙っていたため下手すれば死んでもおかしくなかったほどだ……それを分かっているためか、すぐさま攻撃を止めその場から距離を取り体勢を立て直す事に徹するしかなかったらしいのだ……おかげで私は助かったと言えるわけなのだけれど――とにかく今は彼女の方へ意識を傾けるべきであり一触即発とも取れる二人の間に入るのは危険な行為にしか過ぎないだろうというわけだ……そのため あえて私は二人の視界を遮る様な形になる形で立ったというわけだ――そしてようやくそこでお互いに名を名乗る事ができたのだが……彼は名を名乗らないどころか、こちらには目を向ける素振りすらなかったのだ……
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