第4話
あるとき、障害支援員は言った。「女性にもてないから、イケメンを見返してやるために音楽をやってるんですよねー」俺は言い返せなかった。音楽は、心から俺が好きなものだった。
だから、ずっとやってきた。それなのに、支援員は、俺の人生の全てを完全に知り尽くしたかのように振る舞うのだった。俺は障害者で、奴らは支援員。奴らの支援なくしては、俺たち障害者は生きる資格すらない。悔しくて、それなのに、あまりにも突然のことで、言い返す気力すら湧かなかった。
俺は、支援員や医者と長く関わることによって、少しずつ、生きる気力を失い、彼らに依存するようになっていった。そうして、ただでさえ能力のないキモオタは、障害者として、人間としての尊厳をなくしていくのだった。
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