初恋と紙飛行機

学校の帰り道。テスト結果の一覧が明記された紙を見て、僕は大きくため息をついた。テスト結果に大きく失望したのだ。結果は平均点よりちょい上。だが、目標点数には大きく及ばない。

目標点数に達したら、家庭教師をしてくれている先生に告白しようと決めていたからだ。


中学の時成績を大きく落としたことがあった。そのときに、知り合いから紹介されたのが今の先生だった。勉強を教えてくれるだけでなく、漫画を貸してくれたりと先生と生徒という関係でなく、友達に近い感じだったと思う。そして、いつの間にか僕は先生に恋をしていた。こんな気持ちになったことがないので、恐らく初恋なのかなと思う。

少しでも関係を前に進めたくて、目標点数に達したら告白するということを決め、ずっと勉強してきたのだが、このザマなのだ。


また僕は大きくため息をついて、石ころを蹴りあげる。初恋は叶わないとよく言うけど、やはりそうなのだ。こんな切なくなるであれば、もうこの気持ちとはおさらばしたかった。

そうして僕はテスト結果の紙を紙飛行機にして、空へ放り投げた。


さよなら、僕の初恋ーーーー。


空は僕の気持ちを知らず青く澄んでいた。


END

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