第2話 助けられた…?

 こんにちは、またお会いしましたね‼︎

俺、猫です(たぶん)

 元々は29歳の冴えない社畜男(人間)が、転生してファンタジー世界(だったらいいな)で猫になったんだけど、転生後数分間で3回死んで、死に戻りして4回目です、はい。


 で、現在木の上にいます。んで木の下には野獣がスタンバイ中。すでに3回とも野獣さんに食われて死んでるから今回はなんとか逃げ切りたい…あ、前回の末文では、考えをまとめますって言うたけど…


 全くまとまってません。てか木の上登ってからだいぶ時間が経った気がするんだけど、まだいるんだよねあの野獣。


 そもそもなんなんだろうあれ…茶色くてイノシシの様な体だけど、毛が無くて皮膚はサイみたい。それにイノシシよりもずっとデカくて…あ、そもそも俺イノシシの体の大きさ知らんけど、とにかくデカくて凶暴で怖い‼︎ 俺、食われたもん‼︎


 …どっか行ってくれるまで待つしかないかな、森の中に獲物が俺だけってことはないだろうし。よし、とにかく待ってみよ…


 『ドンッ‼︎‼︎』


 って…‼︎ また木に激突してきた…‼︎ なんでそんなに俺に執着するわけ⁉︎ そんな美味そうなのか⁉︎


 『ドンッ‼︎…ドンッ‼︎』


 『ドンッ‼︎…ドンッ‼︎…ドンッ‼︎』


あわわわわ、揺れる揺れる揺れる‼︎ 落ちたらまた食べられてまう…‼︎


 食べられるのはもう勘弁‼︎ てかさ、ここがファンタジー世界(勝手にそう思ってるだけだが、いやきっとそう)なら『冒険者』とかが、たまたま通りかかったりして助けてくれたりするもんなんじゃないのかよ、早く来てよ僕の所へ〜‼︎


 ー「ファイヤーボール‼︎」


 えっ?マジ来た⁉︎


 と思った瞬間、物凄い振動と熱風が襲って来て…


 落ちました、てか吹っ飛びました。木の上から。んで、もちろん意識も吹っ飛びました。


◆◇◆◇


◇◆◇◆


 「やっぱり…なんじゃない?」


 「でも、見た目は害がある様には…てか…かわ…」


 「とにかく怪我をさせたのは…治癒は続け…」


 なんだろう…声が聞こえる。人の声だ…しかも女性…?よく聞こえないし、視界がボヤけてて…


 ▷『う…にゃぁ…(何を話してるの?)』


 うわ…俺の猫生初の声、すげぇ弱々しい…と思った瞬間


 「か、かかかかかか、かわいいぃぃぃぃ‼︎‼︎ かわいいぃぃぃぃ‼︎‼︎」


 う、うぉぉ…耳が張り裂けそうな爆声…


 「ルビィ‼︎‼︎ 早く治癒して‼︎‼︎ かわいいいわ、この子めちゃくちゃかわいいわ、あの声聞いたぁ⁉︎ ねぇ早く早く早く‼︎」


 「あんた…吹っ飛ばした本人が何言ってんのよ…」


 耳はジンジンするけど、聞き取れるようになって来たし、視界も少しずつ戻ってきそうな感じ、どうも俺は、治癒魔法を受けてるらしい。


 この状況は…もしやファンタジー世界でお約束な(たぶん)美女冒険者に囲まれて目が醒める的なシュチュエーションてやつ…?


 と言うわけで続きます‼︎


*********


名前: 西島勇気

種族: 猫(たぶん…いや確定か…)

特殊能力: 死に戻り(たぶん)

その他: 美女に命を救われた‼︎(たぶん)

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