エッセンス・エッセイ「vol.4 ニュー・ゲーム」

「ニュー・ゲーム」

https://kakuyomu.jp/works/16816452218624565800


 今作を書いていた当時は、家庭用のVRMMORPG系の小説が流行っていました(色々と似たような面白い作品が出てきていたと思います。同時に、異能バトル系や、ちょっと変な部活ものがなくなっていっていたような……? そんな印象でした)。


 ゲームの世界へ入り、ステータスがある剣と魔法の世界で冒険をするような内容がほとんどだったのでは? かなり流行っているし、私もこのジャンルは面白いと感じていたので、「こんな感じでなにか書きたいなぁ」と思うのは当然の流れでした。


 ただ、上で書いたジャンル(異能バトル系やちょっと変な部活もの)の方が好んでいましたし、書きやすかったので、新しい流行りのジャンルは作るのが難しかったです。


 というのも、既にたくさんの作品があったので、思いついたアイデアでも、先に『やられてしまっている』ことが多くて。

 上手い人が、『好んだ』ジャンルで書いたものに、半端な興味で書いても埋もれるだろうな、と思っていました。

 なにか差別化できれば、と思って挑戦してみたのが、『アーケード筐体のVRゲーム』――そして『ルールをアレンジしたスポーツバトル』を導入してみました。


 今では数を減らしている『ゲームセンター』がメインの舞台となっています(舞台と言えば、主にゲームの中の世界なのですけど)。


 題材は「ゲームセンター」、そして「VR」


 テーマは「妹との不仲」ですね。


 一応、同時に流行ってもいました「俺強eee」要素も入れてはいますが、いま思えばもっと苦戦してくれた方が面白かったかも、と思います。


 ストレスフリーですぐに解決(相手を蹴散らす爽快感)というのが、私は書くのがどうも苦手みたいで……。うーん、あまり得意ではないのかも。


 そうではなく、弱いキャラが男(女)のプライドを捨てて、あらゆる手段を使って『たった一つ』の見えた光明に全てを懸け、その瞬間にだけ特化した最強の一手で勝負を決める展開を好むみたいですね。


 そして、勝利条件をずらす、という点も。


 勝負に勝つことが本当に勝ちなのか? というのはいつも考えます。


 相手に勝たせて、興味を自分たちから他へ移らせる……そうすれば敵はもう自分たちを狙ってこない……、その状態こそが自分たちにとって望むゴールであれば、負けることが勝ちなのでは? なんて具合に。


 ただ、エンタメとしてはどうなんでしょうね。

 やっぱり分かりやすい敵とはっきりとした勝利がないと伝わりづらいのかな。


 作品を重ねていくごとに、シンプルから遠ざかっていっている気もしますが、それが持ち味だとすれば拭い落とすのは勿体ない気もします。


 落とそうと思って落とせるものではないのでしょうけど……、少なくとも汚れではないので。

 皮膚から削いでいかないとダメかもしれません。



「ニュー・ゲーム」というタイトルは悩みました。

 だって当時、人気の漫画があったので……。


 でも、これ以上にない、と思ってしまえば、なかなかタイトルは変えられなかった……。


 仮タイトルだったのでいつでも変えられたのですが、仮のままずっとこれで見慣れてしまうと、変えても違和感があったんですよね……、なので「ニュー・ゲーム」で決定です。


 まあ、被ったところで……ですからね。

 きっと、こんなことで世界は止まったりしませんから。

 自分に大した影響なんてない、と分かっていても忘れてしまいますね……うっかりと。



 都合の良い妄想VRを見るのは一日一時間まで。

 

 残りは現実を見ていきましょう……。

 次回は「異能家族と裏社会レジェンド」です。きっと群像劇にはまったんでしょうね。

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