男の天使って萌えないよね
『貴方が、裕司殿で合っていますか?』
『俺が裕司だよ』
『噂には聞いていましたが、本当に我々と同じ言葉を喋れるのですね』
『シリウスと喋る時には、こっちの方が楽だしな』
『それでここに来たということは、手紙をちゃんと読んだということで宜しいでしょうか?』
『読んだけど、何で俺が選ばれたんだ?』
『何十年かに一回、人間を天使にしているのですが、過去で私達の言葉を話せる人間は居なかったのと、こんなに天使達と関わってる人間は居なかったからですね』
天使達の事だから、この子で良いだろ的な感じなのかなと思っていたら結構まともに決めていたのかな。
『別に俺は天使だろうが、何だろうが良いんだが、天使になってデメリットはあるのか?』
『デメリットは、特に無いですね。人間と同じ姿ですし、後は能力が上がったり、不老不死になったり』
『うん?不老不死になるのか?』
『そうですよ?シリウスさんから聞いてませんでしたか?』
俺はさっきから何も発言しないシリウスの方を見てみる。
『君に不老不死の事を言うと天使になるの辞めるかなって思って』
『裕司君が天使になれる事を一番喜んでたのがシリウスさんでしたし』
『不老不死なら、これからも君と居られると思ってたから』
『はぁ、別に不老不死になるのは、嫌ではないけど説明がないままなるのが嫌だった』
『それでは天使になるという事で宜しいでしょうか?』
『それで良いよ』
俺は了承するとルシファーが唱え始めた。
次の瞬間、俺は、光に包まれていった。
何か光に光に包まれるとあったかいな。
温水プールに入った感じぐらいの暖かさだと思う。
そして徐々に光が薄くなって行き、元に戻った。
『それで完了しました。ステータスを見てもらえると、種族が変わっていると思います』
【ステータス】が確認してみたところしっかり種族が、天使になっていた。
何故か能力の所に精霊魔法も追加されていた。
どう言った魔法なんだろうか?
『ちゃんと変わってるんですけど、精霊魔法というのは、どんな感じの魔法?』
『文字通り精霊と契約して使う魔法ですね。一応契約しなくても、使用は出来ますが、魔力の使用量が多いので契約してから使う事をお勧めします』
『シリウスって誰かと契約とかしてる?』
『契約するほど仲の良い精霊がいないんだよね』
『それは何か…すまん』
『ここには精霊は居ないので、天使でも基本的に精霊魔法は使わないで、天界魔法を使いますね』
『異界だと、精霊って居るのか?』
『精霊界というまた別の所に居ることが多いと思います』
さっきから思っていたのだが、この天使コールセンターとかで働いてそうだな。
後はお客様対応センターとか大学の生活科とかそこら辺の雰囲気もある。
『終わったなら、異界に戻る?』
『シリウスも来るんだろ?』
『君が行くならついて行くよ』
『ここの部屋から異界に行っても良いですよ』
ルシファーから許可を貰ったので、俺はシリウスの手を繋いで、指輪はまた魔力を流す。
そして無事に二人とも先程の路地裏に転移することができた。
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