ギルドへ行こう

市場について何人かに話を聞いてみたが、残念ながらここの街には特に名産品などは無いみたいだ。


この国の首都とか行けばまた、変わってくるのかな。

まだお腹も空いてないし、一度ギルドに行って、市場に戻ってこよう。


ギルドは、市場を通り抜けてすぐだったはず

多分あの二階建ての建物だろう、門から近いのはすぐに狩に行けるようになのかな?

記憶が正しければ他の都市も結構門の近くにある事と、市場の近くどちらかの近くにある事が多い。


ギルド内に入っていくと、半分酒場みたいになっている現にすぐ近くで、この時間帯から酒を飲んでいる人もいる。


さてカウンター上の看板に【受付】と【新規登録】と書かれている。

俺は新規登録の方に向かう。

実は前のギルトカードは持ってるのだが、転生したので新しいのをもらう事にした。


「すみません、新規登録したいんですけど」


「分かりました。紙に書いてもらう事になるんですが、書けますか?」


「大丈夫です」


残念ながらこの世界には、読み書きが出来ない人が一定数いる。

大抵読みは出来ても書きが出来ない人の方が多い。

そしてこのギルドの登録者には

名前、年齢、出身国、職業と、あとは細かい事を書く欄がある。


名前は[ユージ]で良いとして年齢は16歳にしておくか。

出身国が厄介だな。


「出身国って絶対に書かないとダメか?」


「出身国、職業は書かなくても大丈夫です」


「ならこれで提出したいのだが良いか?」


「拝見します」


紙を渡してみてもらっている。

本当に名前と年齢以外何も書いてないのだが通るのだろうか。

行けると思いたい。


「それでは、ギルトカードを発行いたしますので、15分ほどお待ちください」


「なら後で来て良いか?」


「そちらの都合が良い時に来てもらえれば大丈夫です」


「分かった。ありがとう」


「何か他に質問ございましたらお越しください」


俺はそのままギルドを出て市場に戻る。

さっきの受付の人、すごく優しい人だったな、ギルドの受付は毎回変な人ばかりだったと前回の記憶では覚えている。

昔よりギルドも良くなってきてるのかな。

今回は新人を最初から脅してみたりする奴が居なかった。

ギルドのルールが変わったと言う説もあるかも知れない。

そんな事を思っていると俺は一つの屋台が気になり立ち止まった。


「店主、これどう言う食べ物だ?」


「兄ちゃんはこの街初めてか?」


「そうだな、今日初めてきた」


「これはこの街の伝統料理で、ウルフの肉を叩いて切って焼いて一緒に焼いた卵を乗せてたものさ」


現実世界だと、目玉焼きハンバーグに似ている。

少し違うのは完全なミンチ状になっていない。美味いのか分からないがとりあえずシリウスと俺用に買っていくか


「なら2個もらえる?」


「そうか一つの銅貨5枚だから2個で10枚だな」


「これでちょうど10枚だ」


「毎度あり、この容器は捨てても良いからな」


「分かった、ありがとう」


俺はハンバーグもどきを二つ受け取り路地裏に来た。

流石に人前で転移を行うのは危険な気がしたのでここに来た。

周りに誰もいない事を確認した上で、指輪に魔力を流した。


そしてまたいつもの真っ白な部屋に戻ってくることが出来た。


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