街に行こうよ。異世界の森

俺は森に飛ばされてのは良いんだが、もっと森は森でも道が近くにある所だったら嬉しかったな。


残念ながら全く道っぽいものはない。

魔物の気配もあまりしない。

強そうなのか一体いるが、まぁ返り討ちにできるから無視で良いだろう。


【アイテムボックス】から異界で着ていた服を取り出して着替える。

このアイテムボックス、何でも入れていたので、腐るほどいろんな物が入っている。


研究ばかりしていると、片付けさえもめんどくなって全てをアイテムボックスに投げ入れていたしな。


アイテムボックスから愛用の剣も取ったし、冒険者自体の服にも着替えたし、準備はバッチリになったので、とりあえず強そうなやつを殺しに行こう。


俺の能力の一つに、気配察知能力のがある。

これの面白いのが気配を察知するだけじゃ無くて、レベルが上がると自分の気配を消すことさえも可能。

魔法でも似たような事を出来るが、能力を使用した方がバレにくい。

まぁ気配察知能力で単純に魔物がどこに居るか調べるために使う。


3時の方向に強そうな魔物あり。

俺はダッシュでそっちに向かう。

魔法で身体強化して走ることも出来るが、何もしない方が負担が掛かるし、普段走ってなかったので鍛える意味でも今回は使っていない。


魔物が、見えるくらいまでの所まですぐに走ってくることができた。

そして向こうの魔物がこちらを見つけた瞬間

「ガルルルル」と叫びながら

こちらに狼型魔物が向かってくる。


次の瞬間、俺からゴゴゴという、明らかにおかしな音をたてながら魔物に放たれた。

そして狼型の魔物が居た所には魔石だけが残された。

やべ、火力高すぎたかもしれない。

普通は人間が死んだ時と同様に死体が残るはずなんだが、魔石以外全て炭になったみたいだ。


やっぱ無詠唱でも、頭の中で唱えないと火力の調整が難しい。

古代魔法と現代の初級魔法を組み合わせただけでこの威力。

シリウスがこれ以上研究する?的な目で見てきた理由が分かったかもしれない。

次は神の魔法教えてもらおうかな。


俺は魔石だけ拾って、魔物か人間かどちらが作ったあぜ道かは分からないが、道なき道を進んでいく。


20分ほど歩いていると、森を抜けることができ、舗装はされてないがまともな道に出る事が出来た。

日本で言うと農道と限界ニュータウン道路の間みたいな感じの道。


『……ここから街は見えたりしないよな』


ここから近くの街は見えないと言うことは結構めんどくさい所に、飛ばされてしまったのか。

そろそろめんどくさいし、【身体強化】


体の骨つきは全く変わらないので見た目では全く分からないが、走る時とかに、重宝する。

普通の使い方は戦闘において、有利になるために使うのだが、正直使わないで、全力で戦った方がレベルと能力ランクとか上がる。


さてそんなことは置いておいて、さっさと街に行きますか。


俺は街道を突っ走る。途中馬車を抜かして人を抜かして川を渡り、5分もしない内に街の門の前まで到着した。


「そこの者、止まれ」


「うん?俺の事か?」


「お前以外に誰が居る。街に入るには身分証か、銅貨3枚が必要だ」


「銅貨3枚か、銀貨から上しか持ってないから、両替もついでにしてくれないか?」


「しょうがないな、銀貨を渡せ」


銀貨を渡すと、97枚の銅貨が返ってきた。

銅貨100枚で銀貨一枚なのは変わってないみたいだな。

こっちの世界に残念な事にお札の文化は無い。


「銅貨3枚は先に引いといたから、そこの紙に名前を書いておいてくれ」


「了解した」


俺は[ユージ]と書いておいた。

本名が裕司なのとこの異界では苗字を待ってる奴は少ない為書かない方が無難である。


「これで良いか?」


「ちゃんと名前の欄に書いてあるな、それじゃあ行って良いぞ。後ギルドか、役所で身分証を発行できれば銅貨3枚は返金するからな」


「分かった」


俺は門を抜け、市場の方に向かう。

最初はギルドに向かうべきだが、どんな食べ物が特産品であるかは気になる。


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