第44話
プルプルボクハワルイアヤカシジャナイヨ_:(´ཀ`」 ∠):
(壊れた)
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「ここは...戻ってきたみたいだな」
暗闇の部屋から出た俺は体に戻った霊力や地面を確認して、現実に戻ってきたことを確認した。
あちらでは何時間...何十時間も経っていたと思うが、現実では少ししか経っていないようだ。周りも粉塵が薄れて、ようやく遠くが見える様になった程度だ。
「そう言えば術を使った瞬間爆発したんだったか...」
俺は暗闇の部屋に行く前、最後の記憶を思い出してそう呟いた。
あれは規格外の爆発だったからな、鬼神もあの爆発で怪我でもしてればいいんだが、そうもいかないだろうな。
俺がそう思っていると、突然風が吹いて薄れていた粉塵をまとめて吹き飛ばした。
「クカカカ、あれほどの爆発とは...まさか自爆したわけではあるまいな?」
そうして現れたのは、着物についた埃を払いながらも霊力を滾らせている鬼神だった。
やっぱり無事だったかチクショウめ。
そう愚痴りながらも向かい合った俺は返事をした。
「当たり前だ、これでもお前との戦いを楽しんでいるんだ。自爆なんてつまらないことをするわけがないだろう」
「カカカ、それでこそだ!!」
「それじゃあ、続きをやるぞ!!」
「来い!!」
そうして戦いを再開したんだが、俺は自分の体にとても驚いていた。動体視力に反射神経、純粋な身体能力に霊力の量も今までと比べて別次元だったからだ。
どうなっているんだ?そう疑問を抱えながらも、油断なぞできないので戦い続けた。
相手の切り上げを見切って避け、逆に蒼月を振り下ろし、受け止められ鍔迫り合いになり。爆発系の霊術で相手を吹き飛ばし、また斬り合う。そうしているうちにどんどん体が馴染み、動きが良くなっていく。
そんな中俺が感じたのは恐怖や驚愕などではなく、愉悦や快楽だった。
「ハハ!ハハハハハ!!楽しい、楽しいじゃないか!!!」
考えるより先に体が動く、霊力も自由自在。自分が更に先に進んだと言う確信と、その実感が湧く。
楽しい!楽しい!もっと!もっと!
俺の本能が狂ったように叫ぶ。
「まさか貴様、超越者となったのか!?まだ元服にもなっていないのに壁を越えるなど、安倍晴明でもなさなかった事だ!吾も貴様以外知らぬぞ!?」
鬼神が何か言っている。超越者?ああ、ようやくなれたのか。確かにこの全能感は壁を越えたと言える。
だが、俺自身少しばかり力に飲まれそうになっていたな。いかに強大な力を持っていても使いこなせなければ意味が無い。ああ、せっかく強者が目の前にいるんだ、彼女自身強者との戦いを望んでいるのだし、俺の更なる成長と壁を越えるきっかけをくれた感謝を込めて全力で戦おう。
「ハハハ、俺自身驚いているよ。まさか壁を越えられるなんてな。これもお前のおかげだ、感謝してるよ!」
「吾とて驚いたわ!その年で上の上最上級に至っただけでも驚愕すべき事だと言うのに、吾との戦いで更に先へ行くなど誰が予想できようか!!」
ハハハハハ、相手も興奮しているな。これならもっと楽しい戦いが出来そうだ。
「なあ、どうせなら名前を教えてくれ。俺は壁を越えさせてくれたお前に感謝しているんだ、名前ぐらい聞いても良いだろう?」
「カカカ、良いぞ。吾の名は紅葉、刀の銘は紅炎だ。特別に名前で呼ぶことを許そう。ほら、吾が名乗ったのだから貴様も名乗れ!」
もみじ...紅葉か。不思議と聞いたことがあるような名前だ。刀も改めて見れば、名前の通り紅く炎のような刃紋が付いている。
まあ、そこら辺は戦いの後でいいか。
「俺の名は天峰蒼夜、刀の銘は蒼月だ。蒼夜と呼んでくれ。紅葉は『五行神龍』が天峰家の術だと知っているようだが、天峰家の後継、嫡男だ」
「そうかそうか!天峰家は吾が生まれるより前からずっとあるからな。貴様のような規格外が生まれるのも不思議ではない。さて、先程は中断してしまったが、いい加減戦いを再開しようではないか蒼夜よ」
紅葉はそう言いながら全身に炎を纏い刀を構えた。
「ああ、俺自身超越者としての力に完全に馴染んでいるわけではないからな。全力でやらせてもらうさ」
俺もそう返すと、『九天神剣滅陣』と『五行神龍』を背後に発動させて蒼月を構えた。
「それじゃあ、いいな?」
「ああ、今度こそ決着をつけようぞ」
お互いに準備を終えた俺たちは、全身から霊力を解き放ち
「いざ」
「尋常に」
「「勝負!!」」
ぶつかり合った。
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マダオワラナイ(΄◉◞౪◟◉`)
明日から学校始まるので、更新頻度遅くなります(´・ω・`)
イメージはあるのに文章にならない......想像以上にキツイなこれ......( ˙-˙ )
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