第39話
たまに別視点挟むとなんか楽しい...のか?
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美雪side
「大丈夫ですか!?もう少し屋敷から離れますよ!!」
私、
何故屋敷から離れているかといえば妖から逃げるため、ではなく。それも勿論あるにはありますが本当の理由は若様が全力で戦える様にするためです。
先程、若様が屋敷の外から中心辺りにある部屋まで吹き飛ばされてきました。私がとても心配したのは当然ですが、十五歳にして一部を除けば退魔師最強格の若様が吹き飛ばされた時点で相手が超越者と言うのは確定でしょう。鬼神とも言っていましたしね。
「はい、般若さん。夜翁様は大丈夫でしょうか?」
すぐ後ろを追走している楓様が不安そうに聞いてきました。
今回は守られる立場でしたが、流石は御三家の血筋にして特殊体質。同い年である紗枝様は中の上上位から上の下下位ほどの実力がありますが、楓様もそれと同じくらいには鍛え上げている様です。
「夜翁様は問題ありません。もし問題があったとしても私達ではお力になることができません」
私は悔しさを滲ませながら返事をしました。
「それよりも楓様、夜翁様が鬼神と戦っているうちに抜けてきたのか妖が何体か追いかけてきた様です。いただいた式神や神像がいるとはいえ、何処かで陣を張って迎え打つ準備をしなければ夜翁様の心配をする前に私達がやられてしまいます」
滲んだ悔しさを振り払った私は、探知で捉えた気配を楓様に告げ他の方々と共に妖を迎え撃つ準備を始めた。
「中の中以下の実力の者は動かず陣を張って下さい。迎撃は私や歌恋、他の中の上以上の実力を持った者と式神達で行います」
「「「「はい!!」」」」
現状この場で実力が最も高いのは私です。なので皆さんを指揮して妖を迎え撃たなければなりません。あ、歌恋というのは屋敷の護衛隊長で上の下の実力を持った女性です。客間に楓様達が入ってきた時にも同行していましたね。
「妖はどの程度の強さなのかわかりますか?あとは数も何体いるのか探知できますか?」
指示を出していると後ろに歌恋を連れた楓様が聞いてきました。
「ええ、わかります。強さは上の上と上の中、数は合計で十二。上の上二体と残りは上の中です」
私が探知で確認した通りに言うと楓様も歌恋も顔を青ざめていました。まあ、確かにこの反応が普通です。むしろ、そのことがわかっていながら良い機会だなどと言って単身戦いに挑む若様がおかしいのです。
大体若様は...っと、今はこんなことを考えている場合ではありませんでしたね。
まずは彼女達を安心させましょう。
「ご安心ください。上の上は私と神像がそれぞれ一体ずつ相手をします。残りの上の中に関してももう一体の神像と夜翁様が預けてくださった式神が相手をしますから楓様達は陣を維持しながら敵を弱体化させ味方を強化して下さい。ですが、先ほども言いましたが中の上以上の方達は後ろからの霊術の援護で良いので戦闘に参加してもらいます。よろしいですね?」
私がそう言えば彼女達は真剣な顔で頷き、陣を張っている者達の方に走って行きました。あら?アレは媒体?それに護符まで...なるほど流石は御三家、護衛が来るとは言えそう言った準備は万全ですか。
陣の方も占術が得意と言っていたお婆様が中心となって媒体を使いかなり高位の陣を敷いていますね。
ですが、これなら大丈夫かと言われると確信はできません。相手は格上ばかりでこちらは技量はともかく戦闘経験が多いとは言えない者達が多く、いくら夜翁様から式神や神像を預かったとは言え限界があります。
「これは、偶には若様に倣わなくては行けませんね」
このままでは難しいことを改めて理解した私は気付けば般若面の下でそう呟いていました。
ええそうです。いつもは注意してばかりですがこう言う局面になってしまった以上戦いの中で成長し相手を打ち倒す他ないでしょう。
若様はいつも無茶と思われることをなさりますが、それは自身の限界を越え先へ進むにはある意味で最適解なことも事実。
そう思った私は、若様から賜った氷炎黒槍を握り直し覚悟を決めました。
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退魔師書くのは楽しいんですけど他にも作品のアイデアが出てきてるのに書けないのが辛い(´・ω・`)
美雪さんの全名出してなかったんで出しときます(雪女なのに苗字は氷女というww)(΄◉◞౪◟◉`)
あと、実際に文章書いている間に構想とはかけ離れるってことよくありません?自分はそれが日常になってしまってますね( ˙-˙ )
⭐︎と♡お願いしますm(_ _)m
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