第16話 間男 視点

【村上拓哉 視点】



 どうも、皆さん、こんにちは。

 村上むらかみ拓哉たくやです。

 

 たぶん、皆さんは俺のこと知らないと思うので、ちょっとだけ自己紹介します~。


 まず俺はイケメンです。

 イケメンすぎて昨日も学校の先輩に告白されました。

 けど俺は先輩のこと好きじゃなかったので、告白は断りました。

 

「付き合うのは無理だけど、セフレならいいよ?」


 俺がそう言うと、なんと先輩は俺のセフレになってくれました。

 やぁ~、まさか、あの先輩が俺の性処理ペットになってくれるとは。

 今でも驚きが隠せません。


 早速、俺たちはホテルに移動して、夜のプロレスごっこを楽しみました。

 俺は初めてじゃないので全然緊張しませんでした。

 一方、先輩の方は初めてでした。

 その証拠にベッドのシーツには赤いシミが付着しています。


 まさか、あの先輩が初めてだったとはな……。

 本当にビックリです。


「先輩、初めてだったんですね」

「ま、まぁね……」

「本当に俺で良かったんですか?」

「う、うん……拓哉くんに初めて捧げられて凄く嬉しいっ。あと、君とエッチするの凄く気持ち良かったよ?」

「あはは……ありがとうございます」


 行為中、先輩は凄く気持ち良さそうな声を出していました。

 最初は『この人、演技してるのかな?』と思ったけど、どうやら本当に気持ち良かったみたいです。

 

「先輩、もう一回エッチしようぜ」


 俺がそう言うと、先輩は「え……?」と間抜けな声を漏らす。


「さっき三回もエッチしたじゃん……もしかしてまだできるの?」

「はい、まだまだできますよ。たぶん、あと50回はできるかな」

「ご、50回……じょ、冗談でしょ?」

「ううん、冗談じゃないよ。悪いけど今日は朝まで俺の相手してもらうからね」

「いやいや、そんなの無理だよっ。もう体力が――ん? ちょ、ちょっと!?

 何してんの!? もう無理だってぇぇぇ! ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」


 



 ◇◇◇




 朝、俺はゆっくりと目を覚ます。

 チラッと横を見ると、裸の先輩が気持ち良さそうに寝ていました。


 昨日、俺たちは連続で10回夜のプロレスごっこを楽しみました。

 本当は連続で50回ぐらいシたかったんですけど、たった10回目で先輩が気絶しました。

 はぁ……この人、全然体力ないなぁ。


 真帆は朝まで俺の相手してくれるのに……。


 あっ、そうだ。

 今から真帆とエッチしよう。


 早速、俺はスマホを操作して真帆に電話をかけました。

 10秒後、やっと電話が繋がりました。


『もしもし、拓也だよね?』

「おう、そうだぞ」

『こんな時間にどうしたの? 何かあった?』

「お前、今暇か?」

「え? うん、今は暇だよ……。あっ、もしかしてアタシとヤりたいの?』

「さすが真帆、大正解だ。今からエッチしようぜ」


 俺がそう言うと、真帆は『はぁ……』とため息を吐く。

 呆れている様子だった。


『も、もう仕方ないなぁ……今日だけだよ?』

「はは、サンキュー、真帆」


 


 ◇◇◇



「はぁ…はぁ…はぁ…いっぱいしたね、拓哉」

「だなぁ~」


 真帆と連続で20回もエッチした。

 そのせいで俺たちの身体は汗だくだ。

 チラッと横を見ると、裸の真帆が「はぁ…はぁ…はぁ…」と息を切らしていた。


「真帆、もうエッチすんの無理か?」

「ううん……まだまだできるよっ。だからもっとアタシのこと求めて」

「ははっ、やっぱお前最高だわ」


 真帆は最高の女だ。

 めっちゃ可愛いし、身体はエロいし、他のセフレより体力あるし。

 だから、


「なぁ俺たちやり直さないか?」

「え……?」


 俺の言葉に真帆は目を丸くする。

 驚いている様子だった。


「アンタ……それ本気で言ってる?」

「ああ、本気だ。俺の女になれ、真帆っ」


 俺がそう言うと、真帆は即答した。


「ごめんっ、拓哉とは付き合えない」

「……? なんでダメなんだよ? もしかしてまだ和馬のこと好きなのか?」

「うん……アタシ、まだ和馬のこと大好きなの。だからその、アンタとは付き合えない」

「けど和馬アイツはもうお前のこと好きじゃないぞ?」

「そんなことない! まだ和馬はアタシのこと好きだもんっ! アタシたちは両想いだもんっ!」

「いやいや、そんなわけねぇだろ。もうアイツのことは諦めろって」

「そんなの無理だよっ……和馬のこと諦められないっ」

「……」


 真帆のヤツ、まだ和馬のこと好きなのか。

 意外と一途なんだなぁ。

 ビッチだけど……。


「ねぇ、そんなことより早くエッチしようっ、拓哉」

「そんなに俺としたいの? 和馬じゃなくていいのか?」

「うんっ、拓哉とエッチしたいっ。もう和馬の身体じゃ満足できないよっ……」

「ははっ、いいぜ。今日も朝までヤるか、真帆っ」

「うんっ……」


 今日も俺たちは朝まで夜のプロレスごっこを楽しみました。

 めっちゃ気持ち良かったです。

 

 やっぱり、真帆は最高の女だなぁ。

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