第21話 元カノと遭遇

 あの『可愛い女の子ランキング』二位の黒崎くろさき絵里えりと付き合うことになった。


 まさか、また俺に彼女ができるとはな。 

 しかも、相手は超がつくほどの美少女だ。

 

「和馬くん~、ギュッとして♡」

「あはは……黒崎は甘えん坊だな」


 最近知ったけど、黒崎は甘えん坊だ。

 二人きりの時はいつも俺に甘えてくる。


 ギュッと抱き着いてきたり、俺のほっぺにチュッチュッとキスしてくるんだ。

 なんで俺の彼女はこんなに可愛いんだろう? 

 誰かに自慢したいなぁ。


 黒崎が可愛すぎて今日もベッドの上で激しい運動をしてしまった。

 やっぱり、黒崎とエッチするのは気持ちいいな。 

 気持ち良すぎて連続で二回も求めてしまった。


 行為が終わったあと、黒崎が「和馬くんっ、もう一回エッチぃことしようっ……」と誘ってきた。

 

「え? さっきエッチしたじゃん。もしかして、まだ満足してないの?」

「うん、二回じゃ足りないよっ。もっとイチャイチャしよう、ね?」

「……」


 相変わらず、黒崎はエッチだな。

 まぁそういうところも嫌いじゃないけど。

 むしろ、大好きだけど。


 黙り込んでいると、黒崎が不安げな表情になる。


「もしかして、私とエッチぃことすんの嫌……?」

 

 やばいっ、黒崎が不安になってる。

 俺は慌てて口を開いた。


「全然嫌じゃないよっ。俺も黒崎とエッチすんの大好きだ」

「じゃあもう一回だけエッチしよう、ね?」

「……わかったよ。けど、あと一回だけだからな?」

「うん♡」


 再び俺たちはベッドの上で夜のプロレスごっこを楽しんだ。

 あぁぁ~、最高だっ。




 ◇◇◇




 黒崎と夜のプロレスごっこを楽しんだあと、俺は電車に乗って自宅に向かう。

 今日は黒崎と連続で三回もエッチしたからマジで腰が痛い。

 流石にヤりすぎたかな……。


 なんてことを思っているうちに、自宅に到着した。


「ん? アレは……?」


 玄関の前に真帆がいた。

 アイツ、なんで俺の家の前にいるんだ?

 

「あっ、和馬っ!」


 俺に気が付いた真帆がこちらに向かってくる。

 真帆が「会いたかったよっ!」と言ってギュッと俺を抱きしめてきた。


 真帆にハグされた瞬間、本気で吐きそうになる。

 

「ちっ、俺に触るなっ!」


 俺はそう言って真帆から離れた。

 すると、彼女は悲しそうな表情になる。


「和馬……やっぱり、まだ怒ってるの?」

「当たり前だろっ。絶対にお前のことは許さないぞっ、このクソカスがっ」


 俺の強い言葉に真帆は涙目になる。

 なんでそんな顔するんだよっ……。


「和馬っ……本当にごめんっ。もう二度と浮気しないから許して、お願いっ」

「許せるわけねぇだろっ。もう二度と俺に関わるなっ……」

「そんなのヤダよっ……ねぇお願い、アタシのこと見捨てないでっ。なんでもしてあげるからもう一回アタシの彼氏になってっ」

「いやいや、そんなの絶対無理だから。俺新しい彼女いるし」


 俺がそう言うと、真帆は「は……?」と間抜けな声を漏らす。


「新しい彼女……? じょ、冗談でしょ?」

「冗談じゃねぇよ。最近、黒崎と恋人になったんだ。もうお前みたいな不衛生クソオマ●コには興味ねぇよ」

「そ、そんな……」


 真帆はボロボロと馬鹿みたいに泣き始める。


「うぅぅっ……ヤダよっ、和馬と別れたくない。ずっと一緒にいたいよ……」

「そんなの無理に決まってるだろ。もう二度と俺の前に現れるなっ。分かったな、このメス豚がぁ」

「……」


 泣いている真帆を無視して、俺は自宅に戻った。

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