第6話 シックスヘイブン

 六使徒の三人、アルフレア、タイフーン、クェークはテラへ向かっていた。

「テラの様子は?」

「危険らしい。テラにいるレイが気づいた時には既に進化が半分以上進んだ状態だった」

「レイは1人で対処しているのか?」

「いや、3人だ。しかし、我々も急がねばなるまい」

三人は頷き、速度を上げた。三人がテラへ到着したとき、大気圏と呼ばれる空間に銀河獣の幼体がいた。幼体といえども、放つ光線の破壊力は命中したものを木っ端微塵にする。レイとアンとドゥは協力し、幼体と対峙していた。

「僕らが傷ついてもテラを守る」

「大丈夫か?レイ」

「六使徒の皆さん。来てくれたんですね」

「我々に相手を任せて、君たちは休んでいるんだ」

「有難うございます」

三人は頷き、幼体に向かった。幼体が口から光線を放った。三人は力を合わせたバリアで防いだ。同時に、エネルギーを集中させたキックを浴びせた。幼体は呻き声を上げた。

「キックをあと何回浴びせれば幼体は消えるだろうか」

「少なくとも100回はかかるだろう」

「出来れば幼体のうちに倒したいが」

幼体の目が鋭く光った。幼体の光線をバリアで防ぎ、三人がキックを繰り出した。その時、幼体の背中に巨大な羽が左右に二枚ずつ、顔に青い瞳の目が左右に二つずつ、口が新たに一つ増え、短い腕に伸びる鋭い爪が三人を襲った。三人は爪を寸前で躱した。

「まさか、進化が完了した」

「何としてもテラを守らなくてはならない」

「あそこには我々と同じ人間が生きている」

三人は頷き、力を合わせた連携攻撃を放った。銀河獣は呻き声を上げなかった。近づいてきた三人を目掛け、長い尾から光線を放った。躱した三人の位置を予想し、口から光線を放った。三人は光線を受けた。レイが叫んだ。

「アルフレアさん!」

その時、銀河獣の六枚の羽が放った光線をレイは受けた。アンとドゥが叫んだ。

「レイ!」

レイは光線を受けた瞬間、バリエルの意思を感じた。

「…バリエル、なのか?」

「俺は…強くなる…もっと…でも…これは…臨んだ姿じゃない…」

「バリエル!」

「レイ…助けてくれ」

銀河獣が口から光線を放つとき、時空の歪みから一人が現れた。その人物は、大きな杖を振り、暗黒物質を放った。暗黒物質は光線を飲み込み、銀河獣に命中した。銀河獣は呻き声を上げた。その人物はアルフレア、タイフーン、クェークに呼び掛けた。

「目を覚ますのだ」

「お前は、魔界ディスガイアの王」

「女神の弟」

「そして、我々のかつての同志、ミズーリオ」

「遅くなった。お前たちも来ていたのか」

「ああ。お前の姉、アナスタシア様の命を受けた」

もう一人現れた人物がレイに呼び掛けた。

「シックスヘイブンのナンバーシックスことシード、只今参上!あれは、レイ!大丈夫か!?」

「シード!落ち着いて聞いてほしい!」

「まず、お前が落ち着け!」

「わかった。あの銀河獣の正体は、君の父、バリエルだ」

「何だって!!」

その頃、セブンたちの戦いが終わりを迎えた。

「アギラ!テンシの力を解放せよ!」

一本角の怪獣は吠えた後、角に溜めたエネルギーを解き放った。

「我モ加勢スルゾ!」

ジョーが集中させた光線を放った。最後の一機がバリアを展開した。

「終わりだ!」

セブンが投げたブーメランが光線を纏い、バリアを破壊した。光線を受け、爆発四散した。

「ミクラス、アギラ、ウインダム、それからジョー、戻れ!」

二本角の怪獣と一本角の怪獣、二機のロボット怪獣がセブンのカプセルに戻った。さらに、母艦が煙を上げ落下した。アグルとラウスが降りて来た。

「こっちも終わった」

「そうか。では、我々も急ごう」

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