勝利だギューちゃん

第1話

2月

寒い


僕の住み地域は、寒いのだが雪は少ない。

なので、たまに雪が降ると、大騒ぎをした。


子供の頃は・・・


でも、僕は友達がいない。

いつも、ひとりで遊んでいた。


その日も・・・


「君、ひとり?」

声をかけてくる女の人がいた。


20歳前後かな・・・


「私、ダイヤ。君は?」

「僕は・・・拓斗」

「拓斗くんね。お姉さんと遊ぼ」


よく見ると、お姉さんはとても薄着だ。


「女の子は、寒さよりも可愛さ優先よ」

「・・・そう・・・」

なぜか、納得した。


それからその冬は、毎日お姉さんと遊んだ。

とても、楽しかった。


寒いはずなのに、心は温かかった。


その冬が終わり、雪は溶け始めた。

そして・・・


「拓斗くん、さよならだね」

「うん」

「拓斗くんなら、気が付いていると思うけど・・・」


そのお姉さんは、雪の精霊

雪が降らないと、もう会えない


でも、いつか会えると信じていた。

でも、それからは暖冬が続き、雪は降らなかった。


しかし、今年は久しぶりの大雪だった。

一面の銀世界。


少し、期待した。

そしてその期待は、叶う。


「拓斗くん、また会えたね」

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勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu

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