全裸追放から始まる成り上がり生活!〜育ててくれた貴族パーティーから追放されたので、前世の記憶を使ってイージーモードの生活を送ります〜
第五話 ルナさん、危険日だから大丈夫って言ういけど全然大丈夫じゃないから!
第五話 ルナさん、危険日だから大丈夫って言ういけど全然大丈夫じゃないから!
夜中に物音が聞こえて目を覚ますと、ボヤけた視界の中で誰かが俺に跨がっているのが見えた。
耳に入って来る音はソプラノであることから、女性であることは分かる。
頭が冴えていないせいではっきりとはしないが、もしかして……。
「ルナさん?」
「うふふ、テオ君起きちゃったか。まぁ、そっちの方が丁度良いかもね。眠っている間に食べられるなんてショックかもしれないし」
時間が経つ毎に、ボヤけていた視界がはっきりとしてきた。
目の前にいるルナさんは、妖艶な笑みを浮かべて自身の唇を舌で嘗める。
「テオ君のここ、固くなっているわ。やっぱり男の子なのね」
指を下に向け、膨れ上がった股間をルナさんが指差す。
それは若い男性の生理現象だからしょうがない!
レム睡眠のタイミングで脳の中枢神経が興奮して、その情報が脊髄神経を通って陰茎に伝わり、体内に一酸化窒素が放出されることで、陰茎深動脈とバルブのような役割を持つ螺旋動脈が緩み、海綿体に大量の血液が流れることで海綿体が大きくなってしまったときに目が覚めたからだ。
朝立ちのメカニズムを心の中で呟く中、ルナさんを見る。
彼女はあのエッチな黒い下着を着用しており、とても大人の色気を漂わせている。
「それじゃあ、早速始めようか」
ルナさんが俺の上着を掴んで、ずらして行くと、無理やり裸体が曝け出されてしまう。
可笑しい。どうして俺の体が動かない。
「大丈夫だからね。テオ君はそのままで居てね。全部お姉さん任せて」
曝け出された上半身にルナさんの指が置かれると、乳輪に沿って胸部を撫でられる。
「テオ君の乳首が立ってきた。私に触られて感じているのかな」
流石に胸を撫でられただけでそんなに興奮をする訳がない。やっぱり、あの料理にルナさんは何かを仕込んだんだ。
出なければ、俺が抵抗できずにされるがままである訳がない。
きっと毒を盛られたのだ。でも、いったい何の毒だ? 解毒の魔法は存在するが、そもそも解毒と言うのはそんなに単純なものではない。
毒には選択毒性というものが存在し、生物によっては効果が違ってくる。
正しい解毒をしなければ、完全に毒を取り除くことはできない。
体が痺れていることから考えるに、神経毒を使われたのだろうか。
思考を巡られている中、ルナさんは顔を近付けてきた。彼女の吐息が当たり、くすぐったい気持ちになる。
メリュジーナはいったい何をしている。どうして作戦を実行しない。
最悪のシナリオとしては、ルナさんが強硬手段に出ることが考えられた。だからメリュジーナには部屋のどこかに隠れてもらい、俺が囮となっている間に背後からルナさんを襲って気絶させてもらう段取りとなっていた。
もしかしてルナさんに気付かれたのか。それで対策を取られた。だからこそメリュジーナは姿を現さない。
まさかこの俺が裏を読まれるとは思わなかった。こうなってしまうと、一刻も早く解毒してこの場から逃げなければ。
(「デトックスフィケイション」)
心の中で解毒魔法を呟き、解毒作業に入る。
どの解毒方法が効果を発揮するのか分からないが、ここは1つずつ試していくしかない。
様々な解毒方法を試している中、ルナさんは顔を近付け、そして唇を押し当ててきた。
「これでキスは2回目ね。でも、今回のキスはこんな低レベルのものではないからね」
暖かい吐息を漏らしながら、再びルナさんの唇が触れる。
一度触れては離れるキツツキキスを数回行うと、今度は思いっきり唇を押し当てて顔を傾け、お互いの唇を密着させる。そして今度は力を入れないように気をつけながら唇を少し開けて、
これはハムハムキス。ルナさん、こんなキスの仕方も知っているなんて。
ヤバい。彼女の唇が柔らかくて気持ちいせいで、頭の中が真っ白になりそうだ。
このままではまずい。解毒に集中できなくなる。
「テオ君、体がビクンってなったよ。私のキスで感じてくれたのね。嬉しい。でも、本番はここから。もっと大人なことをしましょう」
再度ルナさんは顔を近付け、唇を触れ合わせるが、今度のキスは更に上だった。
口内に彼女の舌が侵入し、俺の舌と絡ませながら上顎のザラザラした部分を舐め、今度は舌の付け根の下側部分をゆっくりと刺激してきた。
柔らかい唇に舐め回される舌の感触が快感を呼び、体中が熱くなってくるのが分かる。
さっきから彼女が攻めている場所は、二大性感帯と呼ばれ、人間の口内で一番気持ちの良い場所だ。
『チュッ、チュッ……ジュルル、ジュルル…チュッ……ジュルル……ンッ……チュッ』
いやらしい音が漏れる中、ルナさんは上顎のザラザラした部分に舌先がそっと舐め、ソフトに刺激してきた。
彼女の舌に快感を覚えていると、今度は舌の下にルナさんの舌が滑り込んできて、舌先を軽く動かす。
もう……ダメだ。何も考えられなくなりそうだ。
頭の中が完全に真っ白になりそうになると、ルナさんは唇を離す。
ルナさんの唇が離れるも、互いの絡まった唾液は名残惜しそうに透明な橋となって互いを繋げていた。
しかしそれもやがてプツリと切れる。
「テオ君の顔、トロンってなっているよ。可愛い。ここまですれば、もう抵抗する気力もないわよね。それじゃあ、真の本番を始めちゃおうか」
頭の中がボーッとする中、ルナさんが俺のズボンの縁に手をかけた。
「今日は危険日だから大丈夫。ゴム無しで中にたくさん出して良いからね」
俺はこのまま自分の意思に関係なく、童貞を卒業してしまうのか。
もういいや。考えるのがバカらしくなってきた。もう、なるようになれ。気持ちいいが正義だ。
「
ルナさんに完全敗北しそうになった頃、クローゼットが開かれ、中からメリュジーナが姿を現す。
そして彼女は瞬く間にルナさんの背後に回ると手刀を放つ。
首筋に攻撃を受けたルナさんは、気を失ったようで俺に覆いかぶさるようにして倒れた。
この時の俺は、ホッと安心したような。少し残念だったような複雑な気分になってしまった。
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