声劇台本 朝の通学路


A:男性

B:女性



B「おはよぉ~…今日も寒いねぇ~」

A「おはよ、もう冬だからな…。って、手袋してないがどうしたんだ?」

B「聞いてよ~!昨日帰るときに引っ掛けちゃってさ~」

A「あー、そういや植込みの枝に引っ掛けてたな」

B「うん…それで穴開いちゃってたんだぁ…あれお気に入りだったのになぁ…」

A「塞げないのか?」

B「縫えば塞げるけど、指の真ん中あたりだから不格好になっちゃうんだよね…」

A「あれま、んじゃあ今度の週末にでも代わりのやつ買いに行くか?」

B「そうだね。お買い物デートだね」

A「だな。まあとりあえず今は俺ので悪いがこれ使ってくれ」

B「いいの?でもそんなことしたら君の手が冷たくなっちゃうじゃん」

A「俺は大丈夫だから、気にせず使いな」

B「ありがとう。でも大丈夫!こんなことも有ろうかと…これを作っておいたから!」

A「これは…なに?ネックウォーマー…にしては細長いな」

B「これはね手つなぎ袋!前に漫画で読んでほしくなって作ったんだ~」

A「作ったって…結構器用だよな。売ってなかったのか?」

B「調べたんだけどそれらしいの見つからなかったんだよね~。ねえ、左手の手袋貸して」

A「ほいよ。左手だけでいいのか?」

B「うん、ありがと。これは私がつけて…やっぱり君の手大きいね~。それにあったかい」

A「そんなに違うもんかね?」

B「うん、結構ぶかぶかだもん。それで右手にこれつけて…はい、この中に手を入れて」

A「ほいほい。この中で手をつなぐ感じか」

B「そうそう、こうすれば二人ともあったかいでしょ?」

A「まあな。………ふむ」

B「どうしたの?…ひゃぁ!?ちょ!?いきなり手の甲くすぐらないでよ!」

A「いやぁ…ついいたずら心が…」

B「もう…そんなことする人にはこうだ!」

A「いったぁ!つねるのは違うんじゃないかな?!」

B「ふん!いたずらっ子にはおしおきだよ。ほら、こんなことしてると遅刻しちゃうから早くいこ」

A「あ、おい!わかったから引っ張るなって!」

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