第31話
当たり前なのだが、道中ゴリアナソルジャーやゴリアナマジシャンが襲ってくる
本当は全て倒してしまいたいが今日は無視、全ての攻撃を避けて先へ進む
そんなこんなでべローマゾーンに入ると、さっそくべローマが現れた
相変わらずデカいな、この熊公
巨体が振りかぶって拳を打ち下ろしてくる
定石ならここは避けて、攻撃の場面なのだが今の力のステータスなら…
「おっ!らああぁぁ!!」
俺は敢えて真正面から拳をぶつけた
拳を伝って衝撃が伝わる
対するべローマは俺の拳の衝撃で殴った腕から黒い血(?)が流れていた
あとちょっとか?
べローマは今度は反対の腕で殴りかかってくる
「グオオォォ!!」
今度はギリギリで避け、胴体へと蹴りを浴びせる
流れるように次は顎へとアッパー、べローマは構わず傷付いた方の腕で拳を振り下ろす
これもまたギリギリで避け、腕を掴み…
背負い投…せ…背負…
は重たすぎて出来なかったのでそのまま胴体へとパンチを数発入れ、距離をとる
べローマの腕はもう再生していたが胸の辺りに石が現れた
今の俺には火魔法が使えないので倒す方法は1つ
べローマは殴るのを諦め全身を使い俺を捕まえようと飛びかかってきた
寧ろ好都合…
息を整え構える
「グオオォォ!!」
さらけ出された胸の石に一撃…
必殺の正拳突きっ!!
胸の石は粉々に砕け、べローマは力無く倒れた
テ、テ、テロ、テ、テロン
レベルアップの音が5回したと同時にパワーアップバングルが粉々に砕け散った
これがパワーアップバングルを付けてからレベルが10上がったって合図
べローマを倒したのだからもうちょっとレベルが上がってもおかしくないはず…
つまりレベル10以上の分の経験値は消滅するってことか?
パワーアップバングルの欠点が1つ増えてしまった…
まぁ、そうだよなこれくらいデメリットがないと流石にメリットがデカすぎる…
無理矢理自分を納得させ帰宅した
帰りも勿論ゴリアナーズの襲撃に遭ったが全て回避したのは言うまでもない
――2週間後
俺たちは相変わらず初級ダンジョンへと挑戦していた
レベルは俺が12、祐二が13、剛が10で初島が6
俺のレベルは伏せて3人だけで戦ってもらっている
初島のレベルを上げる為に初島はスリングショットというゴム銃を買っていた
後方から攻撃する手段としては悪くないし、そのお陰で初島のレベルが急上昇している
だがそれでも…
「和泉…どういうつもりだ!!」
ダンジョン攻略の帰り道、剛が俺の胸倉を掴んできた
「ちょ!剛!落ち着けよ!!」
祐二が間に入り止めるが剛は止まらない
「いい加減説明しろよ!あと2週間しかないのにお前は戦闘に参加しない!!教会へ行くのも禁止!!どうするつもりだ!!お前が俺達に協力しろって言ったんだろうが!!」
「やめろって!!」
祐二が無理矢理引き離す
「でも、剛の言う通りだ!!流石に説明がないと俺だって…初島だって訳わかんねぇよ」
正直もうちょっと早く音をあげると思ってたけど大分我慢したな、流石だよ本当
「まず最初に俺が戦闘に参加しないのはなんででしょう?」
「お前っ!!舐めて」「質問です!!俺の今のレベルはいくつでしょう?」
「は?そんなの初島より舌なんだから3とか4だろ」
「答えは…12でした〜」
「は?」「あ?」「え?」
三者三様だが皆がポカンと驚いている姿は面白い
「次に教会へいけないのは秘密かな、まぁ言ってもいいんだけどサプライズって事で!」
「なんだよそれ…」
「そして最後に、時間がないのも分かってる。だから皆が何も言わなかったら3日後くらいに俺から提案しようと思ってたんだけど…上級ダンジョン、いこっか?」
「「「はああああぁぁぁぁ!?」」」
3人の叫び声が街中に響き渡った
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