第8話

――1年後



瞑想を始めて丁度1年経った時変化は起きた


瞑想をしていたら突如脳内に詠唱が浮かんできた


「我求む、我が魔力を以て、我が能力を映し出せ、ステータス」


初級鑑定魔法、ステータス

詠唱を終えると自分のステータスが浮び上がってきた



和泉 啓介

age:30

レベル:100(上限)

職業:アルカナ大陸Bランク討伐者

体力:9280/10580(+800)

魔力:1050/990(+100)

技能

力:224(+90)

技:352(+90)

速:267

魔:187(+10)

スキル

中級槍術、格闘術、剣術+

魔法

鑑定(初)

SPスキル

リセットボタン


画面を見た時、心臓に血が流れたような感覚になった

止まっていた時が流れ始めたような感覚になった


リセットボタン…

あまりに昔の事で選んだ自分さえも忘れていたスキル


一体どんな事が起きるのか?

リセットとはどういう意味なのか?

リセットされたとしてどこから始まるのか?

なんの説明もないし、誰にも分からないはずなのに

俺の中には1つ確信があった


また、皆に会える


自然と涙が流れた

俺の異世界生活はまだ終わっていない

いや、始まってすらいなかったんだと…


今すぐリセットボタンを使いたかったが踏みとどまった

今戻った所でアグニには勝てない


この1周目で俺がやる事はまだある!!


強くなる為の近道は恐らくスキルと魔法だと考えた

その為にはその2つをより深く知らないといけない


1年かけて調べた結果…

魔大陸というだけあって魔法の事に関してはアルカナ大陸よりかなりの情報があった


まず魔法には属性が存在する

火、水、風、土の4つの基本属性、他にもあるらしいが今回は割愛

それ以外の魔法は無系統に分類される

基本属性には適正というものが存在し、それは人によって違う

適正さえあれば、初級魔法は見るだけで覚えられるそうだ

逆に適正がなければ何をやっても覚えられない

だが無系統は習得法さえ知っていれば誰でも覚えられるらしい



俺には魔法の適正が殆どなく、覚えられたのは火の初級魔法のみ

無系統魔法は習得法を知っている人を探さないといけないのだが、今の時代に無系統魔法の使い手は殆どいないそうだ

そういう意味でもルイスから鑑定魔法を教わったのはかなり運が良かったんだと再認識する


次にスキル

こっちに関しては全く情報がなかった


なので自分で検証するしかない

今俺が持っているスキルは、中級槍術、格闘術、剣術+の3つ

槍術については俺の武器がずっと槍だったから覚えたと推測出来る

格闘術は転移前のボクシングからだろう

そして剣術、俺は殆ど剣を使った事がない

だが鑑定魔法を学んでいる間、剣道の道場で教わっていた

それでスキルを覚えたのだろうと推測した


つまりその武器を使い方を教わる事でスキルを覚える事が出来るのではないか?

そしてスキルを使い続ける事で成長するのではないか?

そして中級と+ではどちらのスキルが上なのか?


どうせなら2周目で使えるような実用的なスキルを覚えようと思い空手を学ぶことにした


過去の異世界人の影響だろう、空手だけでなく俺が教わっていた剣道は勿論、柔道、少林寺、ボクシング、レスリングと選り取りみどりだった


習ってみると奥が深く納得するまでやっていたら5年経っていた


和泉 啓介

age:35

レベル:100(上限)

職業:アルカナ大陸Bランク討伐者

体力:12380/10580(+1800)

魔力:1090/990(+150)

技能

力:224(+240)

技:352(+190)

速:267(+50)

魔:187(+15)

スキル

中級槍術、格闘術+、剣術+、中級空手、武人

魔法

火魔法(初)、鑑定(中)

SPスキル

リセットボタン


中級空手と武人というスキルを覚えていた

そして何故か格闘術が+となっていた

今ステータスを使った瞬間、中級鑑定魔法を覚えた

中級鑑定魔法、スキャン

武器や装備の性能、性質を見る事が出来る魔法

何より気になるのが能力値の横についてる( )の数字が増えている事


それに中級魔法の覚え方とかは教えてもらえなかったけど、魔法もスキルと同じ様に使う事で成長するって事か?


それなら俺も中級火魔法が使える様に…

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