第6話 病
初恋
第6話 病
入学式から2ヶ月がたった。
桜は毎日お弁当を優の為に作っている。
その事はクラスメイトのみならず、他のクラスは他の学年の生徒までが知っていた。
何故なら桜は学校で1番と言っても良いほど顔が可愛い為、たった2ヶ月で告白された回数は2桁を超えていた。
返事はいつも「ごめんなさい、好きな人が居るんです」と返している為、お弁当を作って貰ってる優と付き合ってるのではないか?と噂になっていた。
そして、そんな事を周りに言われている事は当然、優本人にも伝わって来ている。
(おかしい…最近桜の顔を見るとドキドキが止まらない…目が合うだけで恥ずかしくなるし、話すだけで舞い上がってしまう。まさか!これが恋の病?どうしよう、告白なんてそんな度胸も無いし、振られたらキツすぎる。…ダメだ。1人で考えてても無限ループにハマりそうだ。)
そんな事をグルグル考えていると、ふと天啓が降りた。
(そうだ!相談しよう!)
ここからの行動は早かった。
優はスマホを開くと、玲にRINNEでメッセージを送る。
『玲さん相談があるんだけど、今いいかな?』
『佐藤くん、どうしたの?』
『いや、ちょっと聞きたいことがあって。。。』
『桜の事かしら?』
『え?なんで分かったの?』
『貴方達を見てれば分かるわ。早くくっつけば良いと思っているし』
『バレバレだったのか〜。それで聞きたいことなんだけど、桜さんって好きな物とかあるのかな?今度思い切ってデートでも誘って見ようかと思うんだけどさ、良く考えたらまだ、何が好きとか俺知らなくて。そこで親友の玲さんに相談しようって思って連絡したんだけど、何かいい案ありそう?。』
『そうね、いくつか候補があるんだけど…良かったら次の土曜日時間あるかしら?』
『土曜日?特に予定無いけど』
『じゃあ、デートしましょ。』
『……え??』
何故かいきなりデートに誘われる優。
もしかして玲は優を狙ってたのか?
優の貞操は守られるのか?
次回、その真相が明らかになる!ぜって〜観てくれよな!
「いやいや、急に次回予告なんてされても…今までしなかったじゃん。ナレーションも適当になってきたな。ツッコミきれねーよ。はぁ……」
優の深いため息が部屋にこだました…
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