第9話:虐待の発生 ⑧-1
私はこれらのプロセスも大事だが、最も大事なのは“子どもたちの精神状態をどのように悪化させないか”だ。
日本には子どもに関する法律があったとしても、多くは規制や禁止などその法律で縛ることが前提条件になっている法律も多く、これらの法律で物事を判断していることで虐待やいじめ、家庭内暴力に育児放棄(=ネグレクト)が発生した場合に子どもたちに不利益が生じる可能性や不利益が生じないとしても後発的な心理状態の悪化につながり、集団に対する恐怖心や家庭にいる事への恐怖心などが子どもに芽生えてしまう。
仮に恐怖心が芽生えてしまうと子どもたちの精神発達にも影響が出るだけでなく、日常生活に支障が出ることや成長に遅れが出ることで一定年齢以上になると他者との価値観の相違やゲームやレクリエーションなどで他者と交流する際に参加できなくなるなど知識的な精神発達は可能でも心理的な精神発達は困難になってしまうだけでなく、社会性も場合によってはうまく育たないということもある。
私はこれらの状況になった場合に大人側がどのように対応するかが子供たちの成長を見極める上で重要な事だと思うし、そこから見えてくる課題に対してどのように向き合って行くかを子供と共に考えていく事も必要な事だと思う。
なぜなら、現在は子供たちに対して問題や課題に対する根拠として示せるデータが多く出てきており、これらのデータを活用して“プレ・シミュレーション”や“ディベート”などお互いに伝える手段も子供たちの精神発達の状況を見極めることで次第に選択肢が広がっていき、テーマとして話し合える内容も増えていくことになる。
ただ、気を付けなくてはいけないのが“個人の学力差による孤立”だ。
特に小学生の段階ではテーマとしてこれらの指導が成り立つようにデザインするには個人で見える・理解出来る部分とそうではない部分において顕著な個人差が表れることもあり、これらの個人差が発生したときに孤立させないようにフォローや可視化出来る部分のフォローなどをあらかじめ想定して、万が一他の子供たちから罵詈雑言や誹謗中傷などいじめのきっかけにつながりかねない状態になった場合には仲介する形で被害者側の児童・生徒と加害者側の児童・生徒を引き離して、必要に応じてAT(=Assistant Teacher)やST(Support Teacher)など複数の先生がそれぞれに付いてフォローできるようにすることも子供たちの精神発達への影響を考える際に必要になる項目であり、これらの項目がきちんと正しく選択出来る環境を作ることで被害者側・加害者側それぞれの立場で子供たちが同じ状況になったときの同調心理や協調心理を軽減出来る。
そして、これらの発生した問題がエスカレートする前に大人側の対応を求められる際にはこれまでの体験・経験を伴った多角的な選択肢を持って問題やトラブルと向き合い、問題の詳細を見分ける、接することが出来ることで問題の第三者への拡大や問題規模の校外への拡大など当該校だけでなく、周辺校や周辺児童・生徒とのトラブルの発生を抑制できると思うのだ。
このように日本というのは人を傷つけるということに対してあまり罪悪感を持っていない期間があるだけでなく、問題を大きくしたくないという心理が働くことで被害に遭っている子供たちが我慢してしまうことや先生などの大人に助けを求められないという事態も発生しており、周囲の児童・生徒たちもどのように対応して良いのか分からず、場合によっては傍観者になってしまう可能性がある事からこれらの問題に直面した際のフォローアップ体制も不十分になっている事が露呈することもある。
これは人を傷つけるということは“起きるべくして起きる”のではなく、“起こすべきして起きる”と定義した方が正しいように感じる事例や実体験が一定の学年と年齢の相対比率を見てみると当てはまる項目や共通項として認識できる行動心理や思考回路などが多く存在しており、これらの考察から精神発達および精神心理の理論に基づいて考えてもつながっているという見解も間違いではないと思う。
しかし、これらの考え方に対して気を付けなくてはいけないのが“個別発達段階における思考及び心理に対する影響と制限”だ。
これはあくまで私の私見だが、子供たちはそれぞれに家庭内で実行可能な体験・経験を経て、地域社会における集団行動に進み、そこから社会性や社交性など幼少期からの積み上げや体験・経験からの学びとあらゆる観点の価値観や多様性といった家庭では学びにくいテーマを学習していくことになる。
今はいろいろな問題や事情を抱えている子供たちが以前よりも増えている事から潜在的虐待の発生が危惧され、子供たちも虐待の事実を受け止められないまま集団生活に進むことで孤立が進む可能性がある。
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