第7話:虐待の発生 ⑦
そして、これらの行為が本当はいけない行為だとしても“周囲が同じことをしているから自分がこれをしても問題ない“という他者参考型の価値観が芽生えてしまうことで、仮に自分だけ指導を受けた場合に”何で○○さんも同じことをしているのに指導されないの?“という不平等感を感じることや”この事は正当防衛であり、誰も傷つけていない“など本人にとっては価値観の違いを認めていても、その考え方が自分の価値観における妥協出来る内容ではなかったため、その行動をしたという認識を持つこともある。
この事がのちに“他責思考”や“責任転嫁”につながっていくということになるのだ。
これは年齢が上がる毎に関わる人の数が増えていくだけでなく、狭いコミュニティから広いコミュニティへと自分の周辺環境が次第に変わっていくため、これまでの価値観と新しい価値観が同じタイミングで変わっていくことになり、2つの答えが存在する形で物事を考えていくというのが精神発達上の基本的な認識であり、それらの考え方から成長に合わせた判断をしていくというのが一般的な考え方として残っていくことになる。
そのため、価値観の変わるタイミングには個人差があるだけでなく、環境によっても新たな差を生むことになるため、“これらの違いをどのように子どもたちに認識させるか”・“自分よりも価値観が変わるタイミングが遅れている友人や同級生に対してどういう行動をすることが求められるか”など人間関係における“自己評価”と“他者評価”の包括的判断を1人1人が求められるということになるため、“自分が出来ることを相手が出来るとは限らない”という認識をお互いに持たせることで“○○が出来ないから教えたい”と思うか、“○○が出来ないから何も進まない”と思うかでお互いの評価や印象が変わってしまうこともある。
前者の場合は“自分が先に知っているから、分からなかったときには助け船を出してあげよう”という先見性のある認識を持って、問題が起きたときの相手の精神的なダメージや周囲に対する劣等感などを抑えることでその後の関係性や仲間意識が強くなることで相手も“自分も他の人が知らない事があったときは○○と同じように接したい”と思う事で“Taker”が”Giver”に変わり、後輩たちに繋がっていく事になるのだ。
私はその人と同じ立場を体験した、経験した人にしかその問題やトラブルへのフォローは難しいと思っているし、その問題が起きるきっかけや起きたきっかけも当事者間でしか分からないことであるため、きちんと説明をさせる事が求められるだろう。
しかし、問題によっては踏み込める限界があるため、この部分を早急に見つけて、その領域から出る前にある程度の解決策を見つけておくことが求められる。
そのため、発生してから時間を経たせないように動いていくことが求められるが、これらの問題に関しては何を基本とするかで相手に求める行動が変わってしまうことや今回の問題で改善しなくてはいけない点をどのように子どもたちに伝えるかも課題になるだろう。
そして、これらの問題の発端となる価値観がどこで育まれた考え方(思考)なのかも私は問題解決や行動改善を促す際に必要な事だと思う。
なぜなら、本人が持っている価値観を基本的には尊重し、その価値観で生活するために必要な指導をなくてはいけないが、その価値観で生活することで社会や集団において危害を与えられるもしくは周囲にとって悪影響を及ぼすことで周囲の子どもたちが1種の洗脳状態になり、本人に対して注意することや意見を伝える事など個々が認められている行為をするが出来なくなる、正しい判断が出来なくなるといった相手が誤った行動をしたとしても“危害を加えられるかもしれない”という不安から注意することに対して恐怖を抱く可能性やその価値観が伝染し、個人→グループ→クラス→学年と狭い範囲での影響ではなく、広い範囲で影響が出ることにより集団的価値観が形成され、コミュニケーションや人間関係の構築にまで影響が出ることやトラブルになった時に物損や暴力等によるケガなど生徒指導ではなく傷害事件に発展する可能性がある状態になるなど通常のトラブルの範疇を超えて、さらに大きな被害へと進展する可能性がある場合には第三者を守る行動を取らなくてはいけないのだ。
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